健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

子どもの自閉症と母親のホルモンバランス

2015-12-16 08:30:23 | 研究
ホルモンバランスの乱れを抱えている母親から生まれた子どもは、自閉症を発症するリスクがはるかに高いとする最新の研究結果Molecular Psychiatryに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。多のう胞性卵巣症群(PCOS)と呼ばれるホルモンバランス異常と、子どもの自閉症スペクトラム障害(ASD)との関連を示すものだそうです。ASDとは、子どもにみられるさまざまな神経発達障害のことで、母親がPCOSと診断されると、子どものASDリスクが59%増加するとのことです。妊娠可能年齢の女性の5~15%が、PCOSに罹患しているそうです。研究では、1984年~2007年の期間にスウェーデンで生まれた全ての子どもを対象とする、人口ベースの全国調査を実施し、ASD患者約2万4000人を特定したそうです。ASDは女児より男児に4倍多くみられるそうですが、今回の研究では、女児と男児でリスクに差はみられなかったそうです。今回の疫学的研究では、母親のPCOSと子どものASDとの関連性を説明するメカニズムに関する調査は十分に行われていないそうです。
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