健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

有毒藻で記憶障害

2015-12-22 08:30:25 | 研究
藻に含まれる毒素で記憶障害!?もちろん、ヒトではなく、海洋動物のアシカのことで、有毒藻が記憶喪失に陥らせている可能性があるとの研究結果がScienceに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。米国California州沿岸では、年間数百頭ものアシカが方向感覚を失い、異常行動を起こして海岸に打ち上げられているそうです。この原因に、海洋性の藻によって自然に生成される「ドーモイ(ドウモイ)酸」として知られる有毒物質が考えられ、アシカの方向感覚やえさ場を記憶する能力を阻害する可能性があるというのです。ドーモイ酸は、藻を海水からこして摂取する甲殻類や貝類、カタクチイワシなどの小魚類の体内に蓄積するそうで、アシカがこれらを食べると、高濃度の毒素による影響を受ける可能性があるそうです。ドーモイ酸中毒を起こしているアシカは、記憶の処理をつかさどる海馬に損傷を受けているケースが多かったそうです。この損傷が重度になるほど、アシカの生存確率は低下したしたとも。
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