健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

脳活動の解析

2015-12-26 08:30:38 | 研究
迷路ゲームに取り組むときの脳活動から、次に見えてくるシーンの予測を読み取ることに成功したそうです(財経新聞)。私たちは、職場や家などの目的地へ向かう時、「もう少し行くと右手にコンビニが見える」「その先にポストがあって」というように、やがて出現するシーンを思い描きながら移動しているそうです。研究では、マス目状の迷路の中で前方視野外にあるマス目が壁であるか通路であるかを回答する空間移動を伴うゲームに取り組んでもらい、実験参加者が思い浮かべている次のシーンを、スパースロジスティック回帰法を用いて脳活動から読み取ったそうです。その結果、海馬を含む領域ではなく、前頭葉内側部と頭頂葉で、シーン予測に特化して読み取ることができることが示されたそうです。このうち、前頭葉内側部・上頭頂小葉では、実験参加者の予測が間違っているとき、迷路構造と合致した正解のシーンではなく、間違ったシーンに対応する脳活動パターンを示していたそうです。つまり、脳活動から、客観的事実とは異なる、主観的な「思い込み」を読み取れたことを示していることに。さらに、脳活動から読み取った予測を迷路上に配置していくことで、実験参加者が記憶している地図の復元を行ったところ、実験に用いた3種類の地図のいずれでも7割以上のマスで実際の地図と同じ構造であることがわかったそうです。
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