セロトニン受容体遺伝子の遺伝子型によって、馬の扱いやすさに違いがあることが明らかになったそうです(財経新聞)。神経伝達やホルモン伝達に関連する遺伝子の個体差は、ヒトをはじめとする様々な動物の行動の個体差に関連すると考えられているそうです。ヒトに身近なコンパニオンアニマルで、遺伝子型から行動を予測することができれば、個体の特性に合わせた訓練方法や飼育方法の開発などに応用ができると考えられているそうです。研究では、JRA日高育成牧場で2011年~2013年に飼育され、騎乗馴致(乗り馴らし)を受けたサラブレッド1歳馬167頭を対象に、扱いやすさの評定を実施。具体的には、新しい物体・ヒトへの不安、新しい環境への慣れにくさ、大きな物体への恐怖、反抗的な態度、体を触られることへの不安を評価し、ウマのDNAを抽出してセロトニン受容体遺伝子(HTR1A)のタンパク質をコードする領域の配列を調べたそうです。その結果、HTR1Aの遺伝子型によって扱いやすさが統計的に有意に異なり、709番目の塩基のAの対立遺伝子をもつ個体は、もたない個体に比べて扱いにいこと、さらにこの効果はオスよりもメスでより顕著に見られることが明らかになったそうです。
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