短期と長期の運動記憶が、脳の異なる場所に保存される様子を、世界で初めて画像として捉えることに成功したそうです(財経新聞)。脳内には短期から長期までのさまざまな時間スケールの運動記憶が存在すると言われているそうです。しかし、脳のどの場所が短期の記憶を担当し、どの場所が長期の記憶を担当しているのかは分かっていなかったそうです。研究では、実験参加者21名にfMRI装置の中で、ジョイスティックを操作してもらう実験を実施。その結果、数秒で学習して数秒で忘れる非常に短期的な記憶には、前頭前野や頭頂葉の広い場所が関係していること、数分から数十分で学習して忘れる中期的な記憶は、頭頂葉の中でも限られた部分が関係していること、1時間以上かけて学習し、ゆっくり忘れる長期的な記憶は小脳が関係すること、などが明らかになったそうです。そして、早く学習して早く忘れるタイプが2つ、遅く学習していつまでも記憶するタイプが1つ、中間的なタイプが1つ、合計4タイプに分類できることが分かったとも。今後は、運動学習に限らず、外国語や数学などさまざまな種類の学習において、同様の方法で、短期と長期の記憶の場所や時間スケールの違いを解明することで、効率的な学習プログラムを開発することに役立つと考えられているそうです。
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