健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

「タトゥー」でがん検出

2018-05-04 08:30:37 | 研究
がんの初期兆候の可能性がある体内のわずかな変化を検出して、ほくろのように黒ずむ実験的な皮膚移植片を開発したとする研究論文がScience Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。「生物医学的タトゥー」と呼ばれるこの移植片は、実験動物を用いた前臨床試験の段階に達しているそうです。機能は約1年間持続し、前立腺がん、肺がん、大腸がん、乳がんという最も一般的な4種類のがんを認識するそうです。移植片は、腫瘍の成長に伴って上昇する血中カルシウム濃度に反応することで機能するとのこと。理論上、がんの約40%をこの方法で検出できると研究チームは主張。移植片の部分が黒ずんでいるのに気づいたら、変化の理由を明確にするために医師の診断を受け、治療が必要な場合はそこで最善の方法を判断できるそうです。生物医学的タトゥーのマウス試験は、高カルシウム血症を起こすがん性の腫瘍を持つマウスと、血中カルシウム濃度に影響しない腫瘍を持つマウスを用いて実施。38日間の試験では、黒ずんだタトゥーは高カルシウム血症マウスの皮膚にしか現れなかったそうで、タトゥー現れたの時点でマウスは病気の症状を何も示していなかったそうです。ただし、生物医学的タトゥーの新たな技術が人を対象とする臨床試験の段階に進むにはさらなる研究と資金が必要になる上、このプロセスには10年を要することも考えられると。

http://www.afpbb.com/articles/-/3171767
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