オーストラリアでこの半世紀にサメの数が激減したとする論文がCommunications Biologyに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。人間がサメに襲われたことへの対策として実施されてきたサメ駆除の妥当性に疑問を投げかける可能性もあるそうです。クイーンズランド(Queensland)州沖で網にかかった複数の種類のサメの数は、この55年間で74~92%減少したというのです。ただし、使用する網やドラムライン(サメをわなに掛ける装置)が1992年まで標準化されておらず、異なる種類の餌や網が使われていた可能性があるため、このデータには不確かな部分もあるそうです。政府のサメ襲撃防止事業がサメの数の減少の主要因となっているそうですが、遊漁や商業漁業も一因とされるようです。サメのような食物連鎖の最上位捕食者が減ると、海洋生態系に広範にわたる未知の影響を及ぼす恐れがあるという指摘も。クイーンズランド州で人間がサメに襲われる件数は横ばいまたは増えてさえいるというデータもあり、サメ襲撃防止策としての駆除への反対論が起きる可能性も。
http://www.afpbb.com/articles/-/3202040
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