健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

研究プロジェクトの紹介

2019-02-06 23:13:54 | 研究
Frontier in Geneticsという学術雑誌に掲載された研究プロジェクトの成果で、英国のKIng's College Londonの大学院生が、本研究室に3か月ほど滞在して行った研究をまとめたものです。

熱ショックタンパク70(HSP70)は、様々なストレスから細胞を保護する作用を持ちます。最近、熱ストレスに応答してHSP70を核へ輸送するタンパク質Hikeshi(火消し) が発見されました。しかし、加齢に伴う骨格筋における筋核内HSP70の動態は不明でした。そこで本研究では、加齢による筋核内HSP70の挙動を追究しました。遅筋であるヒラメ筋ならびに速筋である足底筋の筋核内HSP70は、加齢により増加しました。一方、筋核内Hikeshi発現量は、加齢により低下した。したがって、加齢により骨格筋細胞にはある種のストレスが負荷され、こうしたストレスが加齢性の骨格筋萎縮いわゆるサルコぺニア発症に関連していることが示唆されたという内容です。

この研究の続きを、現在本研究室の所属している大学院生が実施しています。

Apostolopoulos, A., Nakamura, A., Yokoyama, S., Aoshima, M., Fujimoto, R., Nakamura, K., Ito, R., Goto, K.: Nuclear accumulation of HSP70 in mouse skeletal muscles in response to heat stress, aging, and unloading with or without reloading. Front. Genet., 9: 617, 2018.
https://doi.org/10.3389/fgene.2018.00617

どなたでも無料で全文ダウンロードできます。
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科学技術予算が1割以上増

2019-02-06 08:30:47 | 研究
政府全体の2019年度科学技術予算が、前年度当初予算比で1割以上の大幅増額になることがわかったそうです(YOMIURI ONLINE)。若手研究者の研究環境を整備するなどして日本の科学技術力の底上げを狙うそうです。総額は計4兆2000億円程度となり、当初予算案として初めて4兆円を超えたそうです。内訳では、文部科学省が、優れた研究を支援する「科学研究費助成事業(科研費)」を18年度に比べて86億円増。国内では、優れた研究論文の数が減り、若手研究者や地方大学の研究環境も悪化。予算増額により、基礎科学研究や若手研究者の育成のてこ入れを図る考えだそうです。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20190128-OYT1T50062.html?from=ycont_top_txt
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