Frontier in Geneticsという学術雑誌に掲載された研究プロジェクトの成果で、英国のKIng's College Londonの大学院生が、本研究室に3か月ほど滞在して行った研究をまとめたものです。
熱ショックタンパク70(HSP70)は、様々なストレスから細胞を保護する作用を持ちます。最近、熱ストレスに応答してHSP70を核へ輸送するタンパク質Hikeshi(火消し) が発見されました。しかし、加齢に伴う骨格筋における筋核内HSP70の動態は不明でした。そこで本研究では、加齢による筋核内HSP70の挙動を追究しました。遅筋であるヒラメ筋ならびに速筋である足底筋の筋核内HSP70は、加齢により増加しました。一方、筋核内Hikeshi発現量は、加齢により低下した。したがって、加齢により骨格筋細胞にはある種のストレスが負荷され、こうしたストレスが加齢性の骨格筋萎縮いわゆるサルコぺニア発症に関連していることが示唆されたという内容です。
この研究の続きを、現在本研究室の所属している大学院生が実施しています。
Apostolopoulos, A., Nakamura, A., Yokoyama, S., Aoshima, M., Fujimoto, R., Nakamura, K., Ito, R., Goto, K.: Nuclear accumulation of HSP70 in mouse skeletal muscles in response to heat stress, aging, and unloading with or without reloading. Front. Genet., 9: 617, 2018.
https://doi.org/10.3389/fgene.2018.00617
どなたでも無料で全文ダウンロードできます。
熱ショックタンパク70(HSP70)は、様々なストレスから細胞を保護する作用を持ちます。最近、熱ストレスに応答してHSP70を核へ輸送するタンパク質Hikeshi(火消し) が発見されました。しかし、加齢に伴う骨格筋における筋核内HSP70の動態は不明でした。そこで本研究では、加齢による筋核内HSP70の挙動を追究しました。遅筋であるヒラメ筋ならびに速筋である足底筋の筋核内HSP70は、加齢により増加しました。一方、筋核内Hikeshi発現量は、加齢により低下した。したがって、加齢により骨格筋細胞にはある種のストレスが負荷され、こうしたストレスが加齢性の骨格筋萎縮いわゆるサルコぺニア発症に関連していることが示唆されたという内容です。
この研究の続きを、現在本研究室の所属している大学院生が実施しています。
Apostolopoulos, A., Nakamura, A., Yokoyama, S., Aoshima, M., Fujimoto, R., Nakamura, K., Ito, R., Goto, K.: Nuclear accumulation of HSP70 in mouse skeletal muscles in response to heat stress, aging, and unloading with or without reloading. Front. Genet., 9: 617, 2018.
https://doi.org/10.3389/fgene.2018.00617
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