健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

医療安全とヒューマンファクター

2012-03-21 08:30:07 | 研究
豊橋創造大学大学院健康科学研究科主催の第3回健康科学セミナー『医療安全とヒューマンファクター』が一昨日本学にて開催されました。今回の講師は、日本ヒューマンファクター研究所顧問の垣本由紀子先生でした。垣本先生の専門は安全人間工学、航空人間工学、交通心理学で、政府の各種委員会委員、特に事故調査に係る委員の経験が豊富です。垣本先生が関わった航空機事故について、原因とその対策について詳しく解説していただきました。「ヒューマンエラーがなぜ起こるのか」、「どうすればヒューマンエラーを防ぐことができるのか」という命題は、航空分野のみならず医療現場でも重要なテーマであることは言うまでもありません。医療分野において今後重要な研究分野になるかもしれないと感じました。次回のセミナーは未定ですが、次はどんな講演を聞くことができるのか楽しみです。
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有効な薬がなかった慢性疼痛の原因たんぱく質

2012-03-20 08:30:09 | 研究
鎮痛薬がほとんど効かない慢性の痛みに関わるたんぱく質が特定されたそうです(ASAHI.COM)。がんなどの病気や、けがに伴って神経に異常が起きた場合、アスピリンやモルヒネといった通常の鎮痛剤がほとんど効かず、けがが治っても痛みが長期間続くことがあるそうです。この痛みの原因は何かこれまで明らかではありませんでした。研究では、神経が障害を受けたときに働く免疫細胞に注目し、この細胞にたくさんあるたんぱく質「TRPM2」をもたないマウスを作成したそうです。すると、このマウスは通常の痛みにはほかのマウスと同様に反応したが、神経に異常があるときに起きる痛みには平気だったというものです。この発見により、新しい痛み止めを開発できる可能性があるそうです。
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環境が遺伝子を変化させる!

2012-03-19 08:30:47 | 研究
通常は日中に活動するショウジョウバエを、1400世代にわたって人工的に暗闇で飼育し、ゲノム(全遺伝情報)を読み解いた結果、解毒を促す遺伝子に変異がみられることが明らかとなったそうです(MSN産経ニュース)。毒に強くなることで暗闇に適応した可能性も考えられ、今後、変異の影響を調べてメカニズムの解明を目指すそうです。暗闇で飼育したハエのオス20匹のゲノムを解析して野生のハエと比較したところ、約1万4千個の遺伝子のうち241個で変異が受け継がれ、解毒作用に関係している遺伝子のグループが最も多く変異していたというものです。また、このハエのメスは明るい場所よりも暗い場所の方が多くの卵を産むことや、野生のメスよりも寿命が長いことも判明したとも。この適応は何を意味しているのでしょうか。そして、環境因子の影響がすごく大きいことがあらためて示されたということですね。生活環境は大切にしなければいけないですね。
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自閉症の原因物質

2012-03-18 08:30:45 | 研究
自閉症の主な三つの症状「社会性の低下」「コミュニケーションの欠如」「強いこだわり」をすべて発症するマウスが開発されたそうです(ASAHI.COM)。神経の伝達にかかわる物質「ヘパラン硫酸」が原因物質ではないかということです。ヘパラン硫酸は、情報伝達をする脳の器官の発達を促す物質で、遺伝子操作によりこの物質を作れなくしたマウスは、脳の構造は正常だが、仲間には無関心で、知らないマウスを見ると何もせずに逃げ出したというのです。また、複数の穴があるのに、一つだけに執着していたとも。ヘパラン硫酸は、自閉症の原因と考えられている複数の分子とくっついて、その働きを制御していると考えられているそうです。そのため、これがないと複数の症状が出るとかんがえられるということです。 自閉症に関係する物質や遺伝子は複数見つかっているが、すべての症状を併せ持つようなマウスができたのは珍しいそうです。自閉症の原因解明につながると期待されています。
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赤身肉の食べ過ぎに注意

2012-03-17 08:30:04 | 研究
先日、米国BBCニュースで、赤身肉の食べ過ぎはがん等のリスクを高めるので摂取量に中止すべきと言う米国ハーバード大学の研究結果を報道していました。ニュースでは、野菜や果物などを含めたバランス良い食事が望ましいとも。日本人にしてみると、肉好きの方もいますが、なんだかんだと言っても野菜や果物を結構食べているのではないでしょうか。もちろん、こうした影響は人種差がある可能性もあります。ただ、日本の研究結果でも貯蔵肉などはがんのリスクを高めることが報告されています。こうした肉には、牛肉、豚肉、羊肉などが含まれています。バランスのとれた食事を心掛けたいですね。
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レアメタル輸出規制に対してWTO提訴

2012-03-16 08:30:31 | 日記
様々なハイテク製品に欠かせないレアメタル。レアアースとも言われますね。このレアメタルの供給の97%を中国に頼っている状況だそうです。そして、昨年頃より中国はレアメタルの輸出に規制を掛けているという情報があります。中国政府は、環境対策の結果として輸出が減少しているだけとしていますが、欧米日は中国政府の輸出規制に対して世界貿易機関(WTO)に提訴したそうです。でも、決着には年単位の時間が必要でしょう。しかも、どちらが勝つかも不明。各国は新たな供給先や代替資源を探していかなければならないとして、積極的な探査を行っていますね。私達の生活に係る事柄ですので、注目していきたいと思います。
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FDフォーラム

2012-03-15 08:28:28 | 日記
FD。フロッピーディスクと答えるのは・・・・・。今日の話題は、もちろんフロッピーディスクのことではなく、Faculty developmentのことです。大学における、教育及び学びの質の向上を目的とした組織的な取組みのことを指します。ですので、ほぼ全ての大学でFDを行っています。簡単にいえば、教育目標を達成するための教育改革ということでしょうか。この取り組みには、組織的なこと、教員の資質向上に関すること、カリキュラム、教育方法、研究のこと、などなど大学で行われていること全般が含まれています。本学でも数年前よりFDの一環として、外部講師をお招きして他大学での取り組み状況や今後の方向性等についての講習会を開催しています。昨日、その講演会が開催されました。FDフォーラムと称して行っています。他の大学でも本学と同様な問題を抱え、それに対する対策を色々と考えているということを再認識しました。そこで、何を為すか。まさにそのことが問われているのだと思います。
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大腸の修復

2012-03-14 08:30:05 | 研究
たった1個の細胞から増やした大腸の細胞を肛門から注入して、大腸の傷ついた部位を治すことに成功したというニュースが報道されました(YOMIURI ONLINE)。大腸の内側表面は上皮細胞で覆われており、水分を吸収したり、細菌などの侵入を防いだりしています。大腸炎などで上皮細胞が傷つくと、こうした働きが妨げられ、病気がさらに悪化する原因になるとされています。傷ついた上皮細胞を補うことが治療法の1つとして考えられていましたが、上皮細胞は3、4日で入れ替わるため、体外で培養することは難しかったそうです。研究では、上皮細胞の中にわずかに含まれる細胞の元になる幹細胞に着目し、上皮細胞をコラーゲンの中で浮かして培養すると、幹細胞が増えることを発見したそうでしす。1個の幹細胞を10万個に増やして、大腸の傷ついたマウスに注入すると、幹細胞が傷の部位に生着して、上皮細胞を作り、傷が修復されることが確認できたそうです。炎症やがんの手術で傷ついた大腸を再生するのに役立つことが期待される研究成果です。でも、まだ、マウスの研究ですので、人への臨床応用はまだ少し時間が必要かもしれません。
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43%。メタボ検診受診率

2012-03-13 08:30:09 | 研究
生活習慣病を防ぐために2008年度から始まった特定健診(メタボ健診)の2010年度の受診率は、43%だったそうです(ASAHI.COM)。前年度の41%よりわずかに伸びたものの、「12年度に7割」とする厚生労働省の目標には、ほど遠い状況だったそうです。メタボ健診は、生活習慣病の予防で医療費の増加を抑えることを目的に導入されたものです。40~74歳を対象に、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に主眼を置いた健康診断や保健指導をするよう、企業の健保組合や市町村の国民健康保険などに義務づけています。2010年度の対象者は5219万人だったそうですが、実際に受診したのは2259万人だったというのです。受診率は公務員が加入する共済組合が71%、大企業の社員らの健保組合は68%と高かったが、中小企業の社員らの協会けんぽは35%、自営業の人らが入る市町村国保は32%にとどまったそうです。組合によって受診率が大きく異なることにも注目すべきでしょう。意識の問題?かもしれませんね。
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炎症性腸疾患

2012-03-12 08:30:40 | 研究
患者数が急増している難病「炎症性腸疾患」の症状を改善させる免疫細胞が発見されたそうです(ASAHI.COM)。潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患は、大腸や小腸の粘膜がただれ、下痢などの症状を引き起こす疾患です。国内の患者数は約15万人と言われています。近年は毎年1万人ほどずつ増えているそうです。詳しい原因は分かっていないが、本来は病原体などの異物を攻撃する免疫細胞が暴走し、自分の腸管を傷つけ炎症を引き起こしていると考えられているそうです。マウスの大腸から採取した免疫細胞を分析することで、炎症を引き起こす免疫細胞に結合してその増殖を食い止める働きがある別の細胞の存在を突き止め「制御性M細胞」と名付けたそうです。この細胞の異常が発症の条件になっていると考えられるそうです。治療法が見つかるかもしれませんね。患者さんには朗報ですね。
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