喜びや怒りなどの感情が、味覚に影響を与えるそうです(QLife Pro)。「苦い」や「甘い」、「酸っぱい」などの味は、個人的な感情に左右され、例えば、牛乳の脂肪分でさえ、気分のいい人と落ち込んでいる人の味の評価は違うそうです。この研究は、19~47歳までの女性48人と男性32人を対象に行われたものだそうです。被験者らは、まず映画の「面白いシーン」と「悲しいシーン」、「ニュートラルなシーン」を見せられ、それぞれのシーンを見る前後の感情状態を評価したそうです。そして映画視聴時に、「甘い」「酸っぱい」「苦い」の3通りの味覚の飲み物を飲み、その強度を評価。牛乳の脂肪分は、味覚に基づいて評価されたそうです。その結果、すでにネガティブな感情状態だった被験者に、「面白いシーン」と「悲しいシーン」において、影響が現れたそうです。ネガティブな感情状態だった被験者は、劇的なシーンを見た後、高脂肪と低脂肪の区別がつかなくなったというのです。また、「苦い」と「甘い」を「強烈な味」と判断したとも。「ニュートラルなシーン」は、味覚に影響を及ぼさなかったそうです。なぜテレビの前でポテトチップスや他の脂っぽいスナックを食べ過ぎるのかの説明がついたというのですが・・・・・。ネガティブな感情状態の人は、摂食行動の認知制御が作動せず、自動的に食べてしまう?そうかもしれないですね。
がんの鉄分をコントロールして血管新生を阻害する新しいがんの治療法を開発したという発表がありました(QLife Pro)。発がんの原因の一つに挙げられる鉄を使ってがんを追い込むことはこれまでにない発想といえるそうです。がんは鉄分が減ると増殖の速度が抑制されるそうです。がんとしては追い込まれた状態であり、その状況に対抗して血管を新たに引き込もうとすることがわかったそうです。この防御機構を利用して鉄量を人為的にコントロール(除鉄)すれば、がんを追い込まれた状態に誘導し血管新生阻害薬で治療することができるということのようです。抗がん剤は次々に開発されるのののがんの根治には至っていないのは周知のことです。今回発見した治療法はがんの防御機構を逆手にとったもので、抗がん剤が効力を発揮しなかったがんに対しても治療効果が期待できるそうです。また血管新生阻害作用を有する抗がん剤に除鉄を応用することで効果を高めていける可能性も。
動脈硬化に関する記事を紹介します(QLife Pro)。動脈硬化症は生活習慣病の終末像で心筋梗塞、脳梗塞の原因となることはよく知られています。ところが生活習慣病治療薬だけでは心血管イベント抑制効果に限界(天井効果)があるそうです。この残存リスクを解消するため動脈硬化症の成因に基づく新たな治療アプローチが求められているそうです。近年、動脈硬化症の成因として“炎症”説が支持されるようになっています。同症を呈する動脈壁、特に内皮細胞直下の内膜にリンパ球、マクロファージなどの炎症性細胞が多く認められ、炎症性マーカーのC反応性タンパクと同症の関連も報告されています。しかし、肝心の炎症をもたらすメカニズムは不明でした。特殊なタンパク合成技術を使い、約2000種類の合成タンパク質と患者のプール血清を反応させて、ヒトγグロブリンIgGを検出(アッセイ法)。解析の結果19種類のタンパク質を同定、さらにTh2 サイトカインである IL5に着目。閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患PAD)、冠状動脈硬化症(CAD)患者の抗分泌型IL5抗体価は健常成人と比較すると高値、また患者血中の自己抗体はIL5の働きを抑制する可能性が示されたというのです。さらに、動脈硬化症の自己抗体は代表的な自己免疫疾患である慢性関節性リウマチのそれと比べて全く異なっていたそうです。動脈硬化症が特異的な自己抗体をもつ自己免疫疾患であり、同症の炎症には自己抗体を介する自己免疫的機序が関与するということになるそうです。アッセイ法の応用でハイリスク患者の自己抗体プロフィルがわかれば治療の個別化につながり、抗IL5抗体を新規バイオマーカーとすれば成因とリスクを同時に評価できると期待されるそうです。
アトピー性皮膚炎発症に関連する4つのゲノム領域4q27、11p13、16p13.13、17q21.32が発見されたそうです(Qlife Pro)。
【4q27】
IL2、IL21遺伝子を含む領域。IL-2は、さまざまな免疫細胞の活性化や調節性T細胞の維持に重要。マウス実験で、IgE産生及び気道アレルギー炎症に関与することが報告されているそうです。
【11p13】
PRR5L、TRAF6、RAG1、RAG2遺伝子に関わる領域。TRAF6は、自然免疫と獲得免疫を制御するタンパク質。RAG1、RAG2は抗体遺伝子の再構成にあたって重要な働きをするそうです。
【16p13.13】
CLEC16A、DEXI、SOCS1遺伝子に関わる領域。免疫細胞の活性化に関与する。また、免疫反応に必要な情報伝達物質であるサイトカインの負の制御因子として重要な働きをするそうです。
【17q21.32】
ZNF652、NGFR遺伝子に関わる領域。NGFRは、知覚神経の表皮への伸長を促進する神経成長因子(NGF)の受容体。動物実験で、かゆみとNGFとの関連が報告されているそうです。
過去の国際的解析により、すでに15か所のアトピー性皮膚炎関連領域が特定されていたそうです。新たに発見した4つの関連ゲノム領域に対し、日本人のアトピー性皮膚炎患者2397人非患者7937人、中国人アトピー性皮膚炎患者2848人、非患者2944人に分けて改めて解析。結果の再現性の確認を行ったそうです。その結果、日本人は11p13、16p13.13、17q21.32の3ゲノム領域、中国人は2ゲノム領域16p13.13、17q21.32が関連することが確認されたそうです。日本人のアトピー性皮膚炎には、11p13、16p13.13、17q21.32が関連するそうです。
どんどんいろいろな事が分かってきますね。
【4q27】
IL2、IL21遺伝子を含む領域。IL-2は、さまざまな免疫細胞の活性化や調節性T細胞の維持に重要。マウス実験で、IgE産生及び気道アレルギー炎症に関与することが報告されているそうです。
【11p13】
PRR5L、TRAF6、RAG1、RAG2遺伝子に関わる領域。TRAF6は、自然免疫と獲得免疫を制御するタンパク質。RAG1、RAG2は抗体遺伝子の再構成にあたって重要な働きをするそうです。
【16p13.13】
CLEC16A、DEXI、SOCS1遺伝子に関わる領域。免疫細胞の活性化に関与する。また、免疫反応に必要な情報伝達物質であるサイトカインの負の制御因子として重要な働きをするそうです。
【17q21.32】
ZNF652、NGFR遺伝子に関わる領域。NGFRは、知覚神経の表皮への伸長を促進する神経成長因子(NGF)の受容体。動物実験で、かゆみとNGFとの関連が報告されているそうです。
過去の国際的解析により、すでに15か所のアトピー性皮膚炎関連領域が特定されていたそうです。新たに発見した4つの関連ゲノム領域に対し、日本人のアトピー性皮膚炎患者2397人非患者7937人、中国人アトピー性皮膚炎患者2848人、非患者2944人に分けて改めて解析。結果の再現性の確認を行ったそうです。その結果、日本人は11p13、16p13.13、17q21.32の3ゲノム領域、中国人は2ゲノム領域16p13.13、17q21.32が関連することが確認されたそうです。日本人のアトピー性皮膚炎には、11p13、16p13.13、17q21.32が関連するそうです。
どんどんいろいろな事が分かってきますね。
日焼け止めの日常使用とβ(ベータ)カロチン摂取の効果に関する2×2要因デザイン無作為化比較試験(RCT)の結果が発表されたそうです(Qlife Pro)。試験は、オーストラリアのナンボー在住の55歳未満の成人男女903名を、次の4グループ (1)日焼け止めの日常使用とβ(ベータ)カロチンの1日30mg摂取群、(2) 日焼け止めの日常使用とプラセボ摂取群、(3)日焼け止めの任意使用とβ(ベータ)カロチンの1日30mg摂取群、(4)日焼け止めの任意使用とプラセボの任意摂取群に分けて、1992年から1996年にかけて行われたものだそうです。試験開始前と開始後4.5年目に、試験対象者全ての左手の甲について、シリコン製のレプリカを用いたマイクロトポグラフィーを実施し、シワなど皮膚表面の変化を比較分析。また、喫煙や太陽光線への曝露などについても、周期的に記録されたそうです。その結果、日焼け止めの任意使用群でのみ、皮膚老化の有意な進行が認められたそうです。両群の相対オッズ比は0.76(95% CI, 0.59~0.98)となり、日常使用では任意使用と比較して皮膚の老化を24%有意に抑制することを認めたそうです。β(ベータ)カロチンの摂取に関しては、両群で皮膚の老化の有意な進行を認めたとも。結論として、「健康な55歳未満の成人男女について、日焼け止めの日常使用が皮膚の老化を遅らせる可能性が示唆された」としています。そして、「βカロチン摂取による皮膚老化の防止効果はみられなかった」とも。
第34回国際重力生理学会(34th Annual Meeting of International Society for Gravitational Physiology)の開催まで1週間となりました。来週の日曜日、6月23日開幕です。
我々人間のほとんど全ての活動は重力の影響を受けています。多くの場合、重力に逆らって行われています。逆に考えますと、活動の増加や減少・停止はこうした抗重力活動の減少となるために、細胞や生体の機能に大きな影響が出現します。活動を止めると筋肉が萎縮するのはよく知られていることと思います。ただ、こうした重力の影響は目に見えませんし、感じられることもほとんどありません。国際重力生理学会は重力が我々の生体に及ぼす影響を解明し、健康的な生活を送るために必要な知識を提供するのが大きな目的の1つです。
生理学的研究から分子生物学的研究、バイオメカニクス研究や心理的研究など様々な研究分野の研究者が一堂に会します。
会場の穂の国とよはし芸術劇場は、本年4月30日にオープンしたばかりの新しい会場です。豊橋駅に隣接した会場で、アクセスしやすい場所にあります(http://www.toyohashi-at.jp/access.html)。
また学会期間中の6月24日(月)には、参加者の皆様に豊橋で有名な『手筒花火』を和太鼓演奏の共演をご覧いただけることになりました。
皆様の参加をお待ちしています。
第34回国際重力生理学会
(34th Annual Meeting of International Society for GravitationalPhysiology)
大会会長:後藤勝正(豊橋創造大学大学院健康科学研究科 研究科長・教授)
会 期:平成25(2013)年6月23日(日)~28日(金)
会 場:穂の国とよはし芸術劇場
http://www.toyohashi-at.jp/
〒440-8508 愛知県豊橋市西小田原町123番地(豊橋駅すぐ横)
詳細は以下のHPをご参照ください。
学会HP(http://www.isgp.org/)
大会HP(http://www2.sozo.ac.jp/~ISGP34/)
我々人間のほとんど全ての活動は重力の影響を受けています。多くの場合、重力に逆らって行われています。逆に考えますと、活動の増加や減少・停止はこうした抗重力活動の減少となるために、細胞や生体の機能に大きな影響が出現します。活動を止めると筋肉が萎縮するのはよく知られていることと思います。ただ、こうした重力の影響は目に見えませんし、感じられることもほとんどありません。国際重力生理学会は重力が我々の生体に及ぼす影響を解明し、健康的な生活を送るために必要な知識を提供するのが大きな目的の1つです。
生理学的研究から分子生物学的研究、バイオメカニクス研究や心理的研究など様々な研究分野の研究者が一堂に会します。
会場の穂の国とよはし芸術劇場は、本年4月30日にオープンしたばかりの新しい会場です。豊橋駅に隣接した会場で、アクセスしやすい場所にあります(http://www.toyohashi-at.jp/access.html)。
また学会期間中の6月24日(月)には、参加者の皆様に豊橋で有名な『手筒花火』を和太鼓演奏の共演をご覧いただけることになりました。
皆様の参加をお待ちしています。
第34回国際重力生理学会
(34th Annual Meeting of International Society for GravitationalPhysiology)
大会会長:後藤勝正(豊橋創造大学大学院健康科学研究科 研究科長・教授)
会 期:平成25(2013)年6月23日(日)~28日(金)
会 場:穂の国とよはし芸術劇場
http://www.toyohashi-at.jp/
〒440-8508 愛知県豊橋市西小田原町123番地(豊橋駅すぐ横)
詳細は以下のHPをご参照ください。
学会HP(http://www.isgp.org/)
大会HP(http://www2.sozo.ac.jp/~ISGP34/)
精子幹細胞の増殖に活性酸素が関与するらしいです(QLife Pro)。 従来の活性酸素=悪者、という常識を覆し、不妊治療の技術開発につながるものとして注目されます。活性酸素による酸化ストレスは、さまざまなステージの精子形成細胞にダメージを与え、不妊症につながることが知られているそうです。これまでの研究では、精子を作り続ける精子幹細胞にも毒性をもち、細胞死を引き起こすと考えられてきたそうです。今回、活性酸素を低下させることで、試験管内で培養された精子幹細胞の増殖が抑制され、適度な量の過酸化水素の添加により、幹細胞の増殖が促進されることが明らかになったそうです。また、過酸化水素添加条件下で長期間培養された幹細胞からは、正常な精子を得ることができたとも。さらに、マウスを使った実験では、活性酸素の低下が精原細胞の増殖低下を引き起こし、活性酸素の産生に寄与するNADPH oxidase 1(NOX1)分子欠損マウスでは、精子幹細胞の自己複製能力が著しく低下していたそうです。このことから、活性酸素レベルが精子幹細胞の運命決定に影響し、適度な活性酸素が精子幹細胞の自己複製と生存に必要であることがわかったというのです。これまでの不妊治療では、いかに酸化ストレスを減らすかが技術開発のポイントとなっていたそうですが、幹細胞レベルの研究から、これを見直す必要があるということのようです。
国連食糧農業機関(FAO)は、「食料農業の現状(SOFA)」(注:日本では「FAO食料農業白書」として紹介)を発表したそうです(QLife Pro)。報告の中で、「十分なカロリーを摂取し、肥満であるにもかかわらず、特定の栄養不足のため栄養失調の傾向がみられる」と、述べているそうです。「栄養の向上に向けた食料システム」と題された本報告書において、2010~12年に世界中で約8億7000万人が飢餓に苦しんでいると推測しているそうです。これは世界の人口の12%以上に。5歳未満の子どもたちのうち、26%が栄養不足からくる発育不全で、31%がビタミンA欠乏症に苦しんでいるそうです。また、20億人が栄養失調に苦しむ一方で、14億人が体重過多、そのうち5億人は肥満であると。そうすると、世界の人口の半分が栄養失調か間違った栄養摂取をしていることとなるとも。FAOは、同じ人が同時にいろんな種類の栄養失調に苦しんでいると推測しているそうです。FAOによると、栄養不良により、生産性が低下したり、医療費が増大したりすることで、世界の総生産額の5%が毎年失われていると。金額にして、3兆5000億ドル(約348兆5000億円)で1人あたり500ドル(約5万円)相当にあたるというのです。また、社会的側面においては、子どもと母親の栄養不良が、何百万もの人々の生活の質を下げ、寿命を短くしているとも。同時に肥満に関連した健康問題、たとえば心臓系疾病や循環器系疾患、糖尿病などがさらに何百万人に影響を与えているとい指摘。栄養失調による世界の損失額は、まだ肥満の結果よりもはるかに高い状況であるそうですが、貧しい国においても肥満の問題は拡大してきているとも。
マウスによる実験で、ヤマブドウの果汁が皮膚がんの発症を抑制することが確認されたそうです(QLIfe Pro)。皮膚に発がん性物質を塗った28匹のマウスのうち半数の14匹には水道水、残りの14匹にはヤマブドウの果汁を飲ませて経過を観察。水道水を飲ませたグループでは14匹すべてが11週までにがんになったのに対し、ヤマブドウの果汁を飲ませたグループでは20週後においても5匹のマウスしかがんにならなかったというのです。果汁を直接皮膚に塗ることでも効果があること、がん化前の炎症や腫れが抑制されていることも判明したそうです。これは「カフタル酸」というポリフェノールの一種で、がんに対する有効成分であることがしられている物質の働きによるものだそうです。
糖尿病では、様様な症状が現れます。体重減少、頻尿(多尿)、浮腫、視力への影響などなどが良く知られていますが、肩こりも糖尿病が原因で悪化しやすいという記事がありました(QLife Pro)。肩こりに悩む人は、糖尿病の有無にかかわらず多いため、糖尿病と肩こりの関係を見過ごしている人も多いようですが、糖尿病は肩こりをひどくしてしまう原因になるというのです。血糖値が上がり、血液の粘性が高まると、血行が悪くなるのがその仕組みだそうです。予想通りの内容でした。ただ、肩こりにはいくつかの原因がありますので、逆に単に糖尿病が原因であると勝手に判断するのも危険な場合もありますので注意が必要と思います。