![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/8b/eb95f9ee2bb82aba4878c14c9e39eca0.jpg)
◆ 快調に首位を走る広島だが、エースである筈の北別府は今一つ波に乗れず取り残されそうな雲行きだ。一昨年は山根、昨年は川口に勝ち星で遅れを取ったので今季こそは、とキャンプでは例年になくハイペースで調整したのだが今の所はその成果は現れていない。セ・リーグ投手15傑には名を連ねてはいるものの、チームメイトの高木・川端・金石・大野らの後塵を拝している。負けん気の強い北別府は何とか彼らに追いつこうとしているが、いかんせん防御率が4点台とあっては勝ち星をなかなか手に出来ない。
生命線である制球力の精度が悪く勝負所で打たれてしまっている。直近の例では6月19日の中日戦の終盤にモッカに逆転3ランを浴び負け投手に。「肩の開きが早くて球道が定まらない(北別府)」と本人も制球難の原因は分かっているようだ。その対策として最近では走者がいなくてもセットポジションで投げるようにしている。もっとも古葉監督ら首脳陣は「北別府が投げる時は相手チームのエースと対戦する事が多く、今季は巡り合わせが悪くて勝てていないが調子そのものは決して悪くない」と心配していない。
◆ ネアカと言って誰もが真っ先に思い浮かべるのは達川選手。本人自ら「口数だけは3割バッター」と。ところが今季はキャンプの頃から周りがどこか具合が悪いんじゃないか、と心配するくらい寡黙な男に様変わり。しかし根っからの明るい性格はそう簡単には変わらない。否、変えられない。中日8回戦で今季初の4安打。それも同点打あり、満塁の走者一掃の二塁打あり。更に三塁打を2本放ち計4打点の大活躍。おまけに5打席目にはあわや本塁打の大飛球とあって試合後はお喋りが止まらず「口数だけは3割バッター」が復活した。
「5打席目のが入っちゃったらコージさん(山本浩)を引退に追い込んでしまいますよ」と得意の達ちゃん節を披露。実は5打席目に達川選手が入った時はスタンドからはまるで本塁打王を迎えたかのような大声援が飛び交った。「いや~、ついその気になっちゃいました。コージさん達は毎回あんな声援を背に野球をやっているんですねぇ。羨ましい(達川)」と。春先のオープン戦で足首を痛めて以降、思うような動きが出来ず正捕手の座を山中選手に奪われ影が薄かった達川選手だが、こんな軽口が飛び出すようになればもう大丈夫。
◆ 少し前までは広島の選手が購入する車はマツダ製が暗黙の了解だったが、今時の選手達はそんな事はお構いなし。山本浩や衣笠はベンツ、高橋慶は電話付きのベンツの他にBMWも所有している。昨年からマイカー族の仲間入りをした長嶋や小早川も同じくBMW。小早川は大学在学中に運転免許を取得していたが運転は禁止されていたとの事。晴れて憧れの車を運転しているが乗り心地は最高だそう。まだ車を持てない若手連中からは「1300万円だって…」と羨望の眼差しを受けている。ただ「是非とも高級車に恥ずかしくない成績を」と首脳陣からはチクリ。
◆ 若手投手の充実で中継ぎ投手の出る幕がない。これも弱点?
弱点が無い?今の赤ヘル軍団はそのくらい盤石なのである。強いて弱点を挙げると打線?これも数字上の話になるが打撃ベスト10に広島の選手はいない。したがってチーム打率は高くないが得点圏打率は良い。つまり少ないチャンスをモノにしているという事。正直言って本来の赤ヘル打線はこんなもんじゃないが残念ながら今季は今一つ波に乗り切れていない。それでいて6月戦線を凄い勢いで走り抜けてこられたのはやはり投手陣のお蔭である。湿気でムシムシする梅雨時の6月、15試合消化時点で起用した投手は僅か27人(1試合平均 1.8人)うち完投が8試合、2人でまかなったのが5試合。他球団の半分以下で済ませている勘定だ。
高木、川端、金石らが台頭して先発要員が溢れてなかなか先発する機会が回って来ない。6月14日に一軍に戻って来たエースの山根すら未だに登板しておらず、左のエース・川口も6月の先発起用はゼロで登板間隔が空き過ぎて調整の意味を込めた中継ぎで登板している程だ。また小林と共に抑えの二枚看板の津田も6月9日のヤクルト戦以来、投げていない。こんな具合だから他の中継ぎ要員は全く出る幕がない。そこで苦肉の策?としてヤクルト戦では新美が代走で出場する珍事も。「夏になれば全員に出番がくる(古葉監督)」それに備えて打撃投手をさせたり実戦感覚が鈍らないよう苦心している。他球団からすれば何とも羨ましい限りである話だが余裕が有れば有るでそれなりに悩みが尽きないものである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます