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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

#199 横浜スタジアムとの腐れ縁

2011年12月21日 | 1981 年 



今回のDeNAによるベイスターズ買収の際にも、球団名と共にフランチャイズに関する案件が最後まで
懸案事項として残ったらしいです。
ベイスターズと横浜スタジアムの関係 は以前にも紹介しましたが、
今でも球団は横浜スタジアムとの契約によって身動き出来ないくらい縛られています。ただスタジアムに
対する依存度を弱める機会はあったようです。



「横浜にもう一度、パ・リーグを呼ぼう!」地元・横浜大洋のあまりにも不甲斐ない姿に、ファンや地元財界人の間でそんな声が
起きている。確かに6月12日現在、横浜スタジアムで5勝15敗では無理からぬ事。5月30日、阪神戦のライトスタンド最上段に
「武田球団社長様、土井内閣を改造せよ」との横断幕が掲げられた。地元の新聞社やテレビ局のデスクでは横浜スタジアムでの
試合が終わると抗議の電話が鳴り止まないそうだ。 「そりゃ凄いですよ。ファンにしてみたら球場に足を運べば負けて、テレビで
巨人戦を見ても負けてばかり(1勝10敗)ですから、文句の一つも言わないと収まらないんでしょうねぇ」

こうした雰囲気の中で沸き起こって来たのがパ・リーグ試合誘致の声である。横浜スタジアムは開場して今年で4年目を迎えたが
当初は「セ・パ両リーグの試合が観戦出来ます」のキャッチフレーズを謳っていた。球場建設資金を確保する為に一般から株主を
募ったが、その時も「両リーグの試合が見られる」と宣伝していた。実際、一塁側スタンド下には大洋専用のロッカー、トレーナー
ルーム、監督室が有りシャワールームを隔てた隣に同じ施設がもう一組完備されているのだ。呼応するように大洋が横浜に正式
移転した際にロッテが球場使用を申し出たが、その時は大洋側が「最大年間15試合」と上限を主張した為にロッテは撤退した。

現在は横浜スタジアムでの試合開催を希望するパ球団は無い。なぜなら大洋球団が強固にフランチャイズ権を主張している為だ。
昨年暮れに地元横浜高・愛甲投手がロッテ入りした時、あるスポーツ紙が「愛甲、地元横浜でプロのマウンドを踏む」と書いた際に
大洋・武田球団社長は「ウチにフランチャイズ権が有るのに何て事を書くんだ。そんな事は絶対に許さない」と新聞社に猛抗議した。
そしてこう付け加えた「横浜スタジアムにはウチ以外の球団の試合を組まないように要請します。もしも定款にその事が記載されて
いるのなら臨時株主総会を開いてでも変更してもらいたい。その代わりウチは絶対に横浜から離れませんから」と。



何かといわく有りげな(株)横浜スタジアムとの距離をとるチャンスはあったのに、自分で近づきに行ったのでは自業自得と言われても仕方ないですな。少なくとも他球団の試合開催を認める代わりに自分達に有利な条件を引き出すくらいの知恵が無かったのが致命的でしたね。そもそも大洋は横浜スタジアムの株式を取得しなかったのか?筆頭株主は無理でも、1/100 以上もしくは300株以上の株数を所有していれば株主総会での議案提出が認められているから横浜スタジアムの言いなりにならずに済んだのに。上場株ではなく一般公募したくらいですから入手は容易だったと思いますけど、まぁ今更の話ですが。

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