去年のドラ❶ 河野博文:よくやった!あとはシーズンを乗り切る体力つけねば
先ずは河野投手自身に今年1年を振り返ってもらいましょう。「自分としてはまずまずの成績だったと思います。特に前半戦は。でも後半戦はキツかったです。学生時代には経験しなかった1年を通して投げるペース配分が分からずバテてしまいました」と話す。確かにその自己分析通りだった。前半戦は持ち前の背筋力200kg から投げ下ろす伸びのあるストレートと落差の大きいカーブを武器にローテーション入りを果たした。5月1日の西武戦では " オリエントエキスプレス " の郭投手と投げ合いプロ入り初勝利を完封勝利で飾る快挙を成し遂げた。西武戦に強く、「レオキラー」と称されたりもした。
ところが7月を過ぎると疲労から左肩の張りを訴えるようになり次第に前半戦のような勢いは影を潜めるようになる。そして8月21日のロッテ戦で8勝目をあげて以降は勝てず4連敗を喫する事となり、そのままシーズン終了を迎えた。「1年間を乗り切る体力をつける重要性を痛感しました。来季に向けて克服すべき課題です(河野)」と。一方で高田監督ら首脳陣は河野の1年目をどう評価しているのか?「言うこと無いよ。新人でローテーションに入った。当然プレッシャーもあったろうけど結果を出した。そりゃ後半戦は物足りなかったけど新人にこれ以上を求めるのは酷と言うものだよ(高田監督)」と手放しで合格点を与えた。
防御率 4.17 は佐藤(阪急)、村田(ロッテ)を抑えて堂々の9位。2桁勝利こそ逃したが柴田投手に次ぐチーム2位の8勝は熊野選手(阪急)や横田選手・荘投手(ロッテ)らと共に新人王候補であった。来季に向けて秋季キャンプで練習に励む河野に対して大石投手コーチは「樹で言う所の " 幹 " のストレートとカーブをもう一段磨くのが大事で " 枝葉 " のフォークボールなどは特に覚える必要はない。」
【 運命のドラフト当日:田中幸雄 】
昭和56年11月24日。田中投手が日ハムに1位指名された日だ。その年の1月には早々と三沢スカウト課長から1位指名の確約を得ていたとはいえ、口約束であり反故にされる事例は過去に幾らでもあったので田中自身も当日はドキドキしながら所属先の電電関東の野球部長室のテレビの前で結果を待っていた。「その年は日ハムは優勝したので指名順番は11番目。やっと日ハムの番になり自分の名前が呼ばれた時はホッとしました」あれから4年、6月9日の近鉄戦で史上55人目となるノーヒット・ノーランを達成するなど成長した田中の来季も明るい!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます