静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

乗船式と保護者会

2017年11月21日 11時15分31秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/

いよいよ乗船実習が始まりました。
まずは実習船やいづの教室で、乗船式です。
船長から「いつも以上の緊張感を持って臨み、ケガなく終えて欲しい」と訓示がありました。
(ごめんなさい、乗船式の写真ありません)

そして午後からは船内の同じ教室で保護者会。
船長にもお話しをしていただきました。

そして、乗船実習を昨年の写真でご説明して、船内見学をしていただきました。


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
学園には「父母会」があります。
会長さんなど役員も決めますが、実質的な仕事はほとんどありません。
生徒の半分以上は県外出身ですし、ご苦労されている家庭が多いなどの実状もあります
ですから、保護者の方になるべく負担をかけないようにしています。
それでも、保護者会は年に数回あります。
これも、「なるべく出席して欲しい」とお願いしている状況です。

来ていただきたい理由があります。
お子さんが、漁師になる過程を保護者会では個別面談でご説明します。
学園は中学、高校とは違います。
漁師になると言う特殊性。さらに保護者の方が漁師の仕事をご存じないこと。
なにより、卒業したら必ず仕事に就くのです。
保護者会には、できるだけ出席されてお子さんの進む道を一緒に考えて欲しいと思います。

保護者の方も、いろいろなご都合があると思います。
でもご相談いただけば、別の日に面談することも可能です。
小さい学校ですからね。柔軟に対応します。

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研修生にカツオ釣り込みの特別実習 

2017年10月11日 10時55分50秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

今週は海技試験が始まっています。
昨日は航海専攻の4人が受験会場の名古屋に出発しました。

学園に残っている生徒もいますが、今週は行事もないのでブログのネタが欠乏。
なので、お知らせしていない先週の様子です。
生徒が海技士の模擬テストを受けている時間に、研修生は特別メニューを用意しました。
まずはカツオの釣り込み練習。


一番軽い3キロ以下の疑似(ぎじ)カツオは二人ともクリア。
お見事!

さらに大きな疑似カツオは揚がらず、ギブアップ!
10キロの特大版も二人がかりでチャレンジ。
まずお手本を見せます。


もしかして?と言う期待もありましたが、残念...

カツオ一本釣りが簡単にできないことは理解してくれたかな?

されにマグロはえ縄で使う枝縄の巻き取り、ブラン手繰(たぐ)りもやってもらいました。
こちらは実習の先生からお褒めの言葉が出るほど上手にやっていました。



学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 【遠洋漁業の機械化】
世の中、だんだん力仕事が減っています。
カツオの一本釣りも機械化が検討された時期がありました。
結果的には人間ほど釣ることができなかったらしく、現在は開発がストップされています。
でも人材難はますます厳しくなっていますから、近い将来、カツオ釣りロボットが登場するかもしれません。
ブラン手繰りも、巻き取る機械があります。
ただし、糸がよれてしまうこともあるので、完全に機械任せにできません。
マグロはえ縄漁は力と言うより、長時間のスタミナが勝負です。
とは言え、投縄(とうなわ)を含めると1日20時間の労働が必要になります。
投縄とブラン手繰りが完全機械化されれば漁船生活も全く違うモノになるかもしれません。

 園長のつぶやき
カツオの釣り込みは、学園横を流れる川の土手で行います。
研修生がやった状況より、高低差(こうていさ)がずっと大きくなるのでパワーもさらに必要です。
海技士試験が終わったら、11月から乗船実習に向けて練習が始まります。
学園職員で水産高校の出身者に聞いたら、当時の水産高校では釣り込みの練習はなく、ぶっつけ本番だったそうです。
それも厳しいですね。
海技士試験だろうが、カツオ釣りだろうが、しっかり準備をして本番に臨んだ方が良いに決まっています。
特に学園生にとって乗船実習は1回だけしかありません。
生徒のすべてがカツオの一本釣り漁船に就職するわけではありませんが、自分だけ釣れないのも悔しいですからね。
それと、カツオをばんばん釣って、漁師の楽しさを味わって欲しいと思います。

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海で働くこと...4

2017年08月17日 16時53分32秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

今週は海で働くことについて、私の考えを書きたいと思います。
学園の進学を考えている人に参考になればうれしいです。

今週は学園の見学会をやっています。
なぜか、みなさんの希望がずれて午前と午後に一組ずついらっしゃいます。
漁師を志(こころざ)す若者と会えるのはうれしいことです。

漁師のする上でのよろこび。
それは、何と言ってもたくさんの魚が捕れること。
・・・これが昨日のお話。
今日は漁師の誇(ほこ)りについてです。
カツオの一本釣りでは、船の左舷(さげん)側に漁師が並んでカツオを釣り上げます。
腕がよい漁師は、どんどん釣りあげます。

そして、腕の良い漁師はポジションが変わっていきます。
カツオを海から釣り上げるので、海面に近い場所が一番楽です。
逆に、高くて海面から距離があるほど大変です。
それが舳先(へさき)です。船の先端(せんたん)ですね。
このポジションを「へのり」と呼びます。
その船のエースが「へのり」です。栄光のポジション。
みんな「へのり」をめざしてがんばるのです。

カツオの一本釣り漁師をめざす方!
まずは「へのり」になり、そして船長、機関長、漁労長の階段を登ってください。
すべては学園の1年から始まります。


8月19、20日は模擬授業(もぎじゅぎょう)も体験できるオープンキャンパスを行います。
学園がどんな学校か、しっかり見てください。
前日まで受け付けますよ。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
加えて、8月の学園見学会平日版も14日から18日まで開催中。
土曜、日曜は来ることができない方は、こちらへご参加ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/kengakukai-aug.html
今年は、東京の方が多いです。なぜかな?

お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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焼津ディスカバリーパーク

2017年07月04日 09時32分19秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

水産都市の焼津ですが、実は立派な天文台があります。
通称、ディスカバリーパーク。正式名称はディスカバリーパーク焼津天文科学館です。
天文台で星を見るのは夜ですが、大きなプラネタリウムもあります。
しかも、新番組「マグロ漁船で南半球星巡り」を7月16日までやっているのです。
今年度も遠洋マグロはえ縄漁船に就職希望をしている生徒が数名います。


もう、行くしかないですね!

プラネタリウムに入ると大きな緑色の投影機が鎮座していました!
映画館程度の明るさでしたが、高感度カメラで撮影。

上映中は撮影禁止だったので、ご紹介は残念ながらできません。
焼津の空から始まって、マグロ漁船が赤道を越えて南半球に行き、寄港地などでどんな星空が見えるか紹介がありました。あと、南十字星の見つけ方も!
興味がある方はこちらをどうぞ。
http://www.discoverypark.jp/event/detail/?dat_id=391
ちなみに、私のように老眼がある方にご注意。遠近両用眼鏡だとプラネタリウムの一部しかピントが合いません。遠方専用の眼鏡をご用意することをお勧めします!

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
遠洋漁業の楽しみの一つに星空があったんですね。
実習船やいづの乗船実習に引率している職員から
「船から見る満天の星がすばらしいが、揺れる船上で写真がうまく撮れない」
と聞いていました。
今年の乗船実習までに対策を考えておきたいと思います。
みなさん、お楽しみに!
星空以外にも遠洋カツオ漁船では、こんな風景を見ることができます。
魚を捕る以外にも漁師の楽しみはありますよ。

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ロープワーク 刺し継ぎ

2017年06月27日 09時24分07秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

学園は漁師になるための学校です。
漁師は魚を捕ることが仕事。
しかし、実際に学園で学ぶことのほとんどは「魚の捕り方」ではありません。
午前中の多くは海技士資格に必要な理論を学び、午後はロープワークなどの実習です。

このロープワークですが、簡単なものばかりではありません。
今やっている刺し継ぎは端末処理。
ロープの端に環を作ったり、2本のロープをつなげる作業です。
こうゆうやつですね。

ホワイトボードに生徒の進捗状況が記されています。


まずは自分が「しっかりできたと思った」ら先生に見せます。

先生ができたことを確認するとボードに日付が記入されます。

当然、人によって早い遅いがあります。
集中していなくて遅いのであれば問題ですが、精一杯やっても遅い人もいます。
しかし、そこからが大事です。
遅いのをカバーするために、昼休みなどを使って補習を行うか?です。
これは、先生の指示で補習になる場合もありますが、自分から補習を申し出る生徒もいます。
覚えるのが早い、遅い確かにあります。
そして、遅い生徒も自分でカバーする気があるか、ないかで差がついていきます。
学園にいる1年では大きな差になりませんが、長く漁師を続ければ大きな差になります。

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
釣りが好きで漁師を目指すのは悪いことではありません。
そんな動機で学園に来る生徒もたくさんいます。きっかけはそれでOKです。
でも、仕事として漁師になるなら必要な知識や技術は魚を捕る以外にもたくさんあります

例えば、趣味で釣りをする人が休日に釣り船に乗る場合です。
船長の案内で船に乗り、船長が船を動かし、船長が漁場に案内します。
船から下りるとき、船を岸壁に停泊させることも船長がするはずです。
お客さんは漁場に着いたら、魚を釣るだけです。
お客は料金を払っているからです。

さて、あなたがプロの漁師なら全部を自分でやることになります
大型漁船では、仕事が分担されますが、だからといって簡単になるわけでなく高度なものを要求されます。
ざっくり言って、どれだけ高度なことをするかで収入が決まります
ましてや、しっかりした技術と知識がなければ命を落とすことになりかねません。
たまに
「漁師の仕事は魚を捕るだけ」
と思っている人がいます。
なかにはそんな漁師もいるかも知れません。
しかし、学園生が目指すのは違いますよ!
だから1年かけて学ぶのはプロとして必要なことを身につけるためです。

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