静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

エンジンの分解・組み立て実習 生徒の感想文

2012年09月28日 08時40分05秒 | 学園紹介
9月25~26日に行ったエンジンの分解・組み立て実習の概要については、9月26日のブログで報告しました。
ここでは、生徒の視点から見た実習はどうであったか、N君の感想文を紹介します。

 今回、私は、2日間かけて5番シリンダーのピストン抜きをしました。
 「しました」と言っても、私がやったことは、ボルトやナットの絞めや排気弁の清浄などでした。

 この他には、シリンダーライナーの計測方法、ピストンリングの摩耗状況の確認などです。
 この時に使うダイヤルゲージやマイクロメーター、キャリバの使用方法を教わりました。

 今回の作業を行う前に、(海技士資格試験の)機関の過去問題をやった中で、シリンダーの内径を計測するには、
 どのような要領で行うかという問題が出て、答えを何回も考えて分からなかったけど、
 実際の作業を行ってみて、「あぁ、こういうことなんだ」と納得できしました。

 今までの授業では、平面の中での理解でしかなかったけど、分かっていたと思ったところが、いざ分解して、いたら、
 「なんだ、これは」という箇所が多かったので、驚いたことと、「やっぱり、そうなんだよな」という箇所があったので、
 自分で答え合わせをしているような感じでした。

 分解する前には、「ピストン抜きをみるのと見ないのでは、雲泥の差だ」と、先生が言ったことが今ならよく分かります。

学園では、本物のエンジンで実習をします!
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新しい実習船「わかたか」の起工式

2012年09月27日 09時39分36秒 | 新実習船の建造
現在の実習船「わかたか」は、平成元年3月に建造され、24年が経過して老朽化が目立ってきました。
県の予算状況は大変厳しいにもかかわらず、漁業後継者の育成に果たす実習船の重要性を認めてもらいました。
新しい船の大きさは6.6トン、現船の4.9トンよりも大きくなり、より実践的な実習が行われるように、新しい航海機器の充実も図られています。

すでに、新船の入札はすでに終了し、県知事の建造許可書ももらっています。
今日9時から焼津市小川にあります(有)大沼工業のドック内に祭壇を設けて、起工式を行いました。
船の起工式には、建造関係者のほかに学園職員、生徒らが参列しました。

今年の生徒には、これから船がどのように作られていくか、実物を見ながら勉強してもらいたいと思っています。


 来年の2月には、新しい実習船が進水します。





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低速ディーゼルエンジン600馬力の分解・組立実習について

2012年09月26日 09時20分35秒 | 学園行事
学園の機関実習棟は、平成7年度に事業費、約1億5000万円で整備されました。
この機関実習棟には、大型漁船に搭載されているエンジンと同じ、600馬力の低速ディーゼルエンジンとその制御室があります。
9月25~26日の2日間、生徒達は、エンジンの分解・整備、組み立てを行い、実際にエンジンを動かす実習を行いました。

エンジンについては、すでに教科書で勉強していますが、自分たちの手でシリンダーヘッドを取り外し、ピストンを取り出すのは初めてです。
真剣な表情で先生の話を聞き、大きなエンジンのパーツの構造や機能、整備の仕方を勉強していました。


    

    
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「若者たちが、マグロ船に乗り出した」

2012年09月25日 09時08分03秒 | 所感
8月31日(金)の水産経済新聞にカツオ・マグロ特集が載っていることは、すでに紹介しました。
この中で、「若者たちが、マグロ船に乗り出した」とサブタイトルをつけた記事があります。
気仙沼では、多くの若者たちがマグロ船に乗船していることを伝えています。

宮城県北部船主協会の吉田鶴男さんは、記者のインタビューに次のように答えています。


 不足は切実な問題。しかし、状況は確実に変わってきた。
 船員の芽は育っている。

 実際、マグロ船に乗った若者はこう語る。
 船で赤道を越える。世界の基地に寄って見聞を広げられる。
 きつい仕事は当たり前。聞いただけでもワクワクする。

 給料も気にしない。
 それは、決してその日暮らしのいい加減な考えからでない。
 今はまだ若い。経験のないものに給料を払ってもらえるだけありがたい。

 自分で努力すれば、船長にもなれる。
 そうすれば、自分で稼げる。
 マグロ船に乗れて、好きな機械を担当できるなんて。


この記事は、時代の新しい風、希望を予感させるものです。
学園としても、漁業を志す若者たちを応援していきたいと思います。


 
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「船はあるが、人がいない」 ”待ったなし”の乗組員不足

2012年09月24日 09時30分00秒 | 所感
8月31日(金)の水産経済新聞2面に、カツオ・マグロの特集記事が組まれています。
この特集記事のタイトルが「船はあるが、人はいない」 ”待ったなし”の乗組員不足です。
この中で、石川賢廣 日本かつお・まぐろ漁業協同組合長(元水産庁次長)は、記者の質問に対して、次のように答えています。


記 者:乗組員の高齢化の実態は?
組合長:かなり厳しい。
    船によっては、幹部職員不足を補うために、現役を退いた人に再登板してもらっている状況と聞く。

記 者:もうかる漁業で新船建造が進んでいますが、乗組員は大丈夫ですか?
組合長:以前から対策を検討している。
    しかし、省庁をまたがる制度の問題など、解決すべき課題が多く、なかなか前に進めていないのが、実情である。

記 者:もう待ったなしでは?
組合長:そうした状況を踏まえ、今年の年初には、日本の制度に縛られず、日本の漁獲枠も利用できる道はないか検討してほしいと、
    一斉更新にからめて水産庁に提案した。
    実現しなかったが、この考えは、今もかわらない。
    なぜならば、このまま幹部船員が不足する事態が続けば、日本のカツオマグロ漁業はなくなってしまう。
    乗組員問題は水産庁の直接の所管ではないことは分かっているが、それならば水産庁だけでもできる乗組員対策を真剣に考えてほしい。
    特に幹部船員対策を願っている。


水産庁だけでもできる乗組員対策とは、どんなことでしょうか?

この切実な問題について、省庁の枠を越えた取り組みを期待します!

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