静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

さば下ろしの練習

2017年06月30日 09時34分55秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

7月は学園の見学会を予定していません。
と言うのも、せっかく模擬授業まで行うオープンキャンパスに来て欲しいからです。
学園で本当に自慢できるのはソフトウエア、教育のノウハウです。
ですから、それを少しでも知ってもらうための模擬授業です。
とは言え、7月しか都合がつかない方もいらっしゃるかも。
どうぞ、私にご相談ください。
それとも、7月も日を決めて説明会した方が良いかな?
ご要望をお寄せくださいね。このブログへのコメントでも構いませんよ。

さてさて、本題。
今年度、初めてさばを下ろしました。
学園近くの小川に水揚げされるゴマサバです。

いつものように、先生がお手本。
この先生、元は遠洋マグロはえ縄漁船の機関長ですが出刃包丁一本でイワシからマグロまで、きれいに下ろすことができます。いや、すごいです。

次に生徒が3枚に下ろしていきます。
昨年も同じでしたが、初めての時は血や内蔵を気味悪く思う生徒が多数。
これはすぐに慣れます。
包丁を水平に入れ、3枚に下ろした骨と身の厚さが同じ人が続出。
さっき先生が、包丁の角度を教えたはずだよ?

一人が二匹づつ下ろしました。
下ろしたさばは冷凍して、わかたかの釣り実習の餌に使います。

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

【ちょっとしたノウハウ】
さばを下ろす前の光景です。なんだか分かりますか?

カッパと長靴は、どんな順番で身につけますか?
普通はカッパを着て、その後に長靴を履きますね。
漁船では順番が逆です。
長靴を履いたままカッパを着ます。
カッパの裾を長靴から出す必要もないし、圧倒的に早くすむからです。
漁が始まる!となれば素速い行動が要求されるのです。
小さいことですが、実習の先生が教えてくれているところです。
漁師になるための専門校らしいところです。
こんなノウハウが学園ではたくさん得ることができますよ!

 園長のつぶやき
28日のブログでは、学園に入学できるのは幸運なことだと書きました。
でも残念なことに、せっかくつかんだチャンスを無にしてしまう生徒が毎年いるのも事実です。
学園に入学後、1年後には社会人となります。収入も同年代の人より多いはずです。
だから、学園で自分を磨いてもらう必要があります。
学園では、今までの経歴に関係なくゼロからスタート。
誰にでも大型漁船の幹部になるチャンスが開けます。
しかし、学園で何もせずに道が開けることはありません。
今までいた中学や高校と同じ気持ちでは困ります。
学園に来るからには、自分の手で道を切り開いてください。
応援するスタッフが揃っていますよ!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水技研職員の授業7 カツオ節

2017年06月29日 13時13分00秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

今回のお話しは焼津を代表する水産加工品。カツオ節です。
サバ節など、いろいろな節のこと。
そして手間と時間のかかるカツオ節の作り方を説明してくれました。

そして、なにより体験が大事!と言うことで
実際の本枯れ節(かび付けしたカチカチのカツオ節)と荒節(かび付け前のもの)を持参してくれて、生徒に削らせてくれました。
生徒全員、カツオ節削りにチャレンジです。
研究所の皆さん、毎回趣向を凝らした授業をしてくれます。


学園の売りはソフトウエア。
焼津という水産都市の利点を最大限に活用し、専門家の話を聞いたり、生徒にいろいろな体験をさせます。
こんな学校は他にありませんよ!

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 【カツオ節の本場】
カツオ節が生産されるのは、鹿児島と静岡県だけです。
かつては静岡県、そして焼津が日本一の生産地でした。
しかし、現在のネームバリューは鹿児島が上回っているのが実状です。
実際に今では静岡県の倍以上の生産を鹿児島で行っています。
一方で焼津のカツオ節業者は世の状況に合わせて粉末、液体の調味料にシフトしているのです。
焼津にとって、カツオが最重要魚種なのは今も変わりません。

 園長のつぶやき
今回の講師をしてくれたYさん。
中学では名の知れたサッカー選手でした。
当時、一緒にプレイした同級生にはJリーガー、日本代表もいます。
当然、サッカー強豪校からの引き合いもありました。
しかし、サッカーと同じくらい魚が好きだったことから、将来は魚の仕事をすることも考えていたそうです。
で、彼は県内トップの進学校に進み、水産の大学を経て、県の水産技師になりました。
偏差値の高い高校、国立の大学、採用の少ない県の水産技師。どれも難関です。
安易にサッカーで高校に行くことを選ばず、しっかり勉強をして自分の道を開いたのです
このことは、生徒にも話しました。
自分の目標のために努力をした結果、今は自分のやりたかった仕事に就いているわけです
生徒たちは漁師になるために学園に来たはず。
なら、どうすべきか?
常に考えて欲しいと思います。
ちなみに、Yさん。とてもアグレッシブ(積極的)に仕事をする人です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

用宗シラス漁見学

2017年06月28日 12時51分56秒 | 研修・見学

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

用宗・・・何と読むでしょう?
正解は「もちむね」です。
静岡市駿河区には用宗漁港があります。2艘船曳によるシラス漁が盛んです。

先日行った由比でもシラス漁をしていますが、1艘船曳です。
静岡県では用宗から西では2艘船曳になります。

シラス組合のご厚意で、すでに漁が始まっている船に用宗漁港から運んでもらいます。
そして、5隻のシラス船に分乗。シラス漁の様子を見学させてもらいました。

この日は大漁ではありませんでしたが、捕れたシラスを船上で生徒に食べさせてくれました。
この表情。そりゃ、うまいよ。

せっかくシラス船に乗ったので、使われているロープワークを先生が解説しました。
学園で学んでいることが、実際の現場で使われることが分かったと思います。

漁が終わると、漁協用宗支所の会議室で斉藤しらす組合長からお話しをいただきました。

そして47期生で斉藤組合長の船に就業しているS君も来てくれました。


シラス漁の楽しさを語ってくれましたよ。
今年の生徒も、来年はシラス漁師になっている人がいるかも知れません。

そして、釜揚げシラスを作っている「まるかい」さんを見学させてもらいました。
水揚げされたばかりのシラスを釜揚げにする工程を説明していただきました。
シラスのほとんどは加工されるので、地元ではダブルの付加価値商品です。

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 【沿岸漁業への就業】
静岡県では静岡市より西側は主要な沿岸漁業がシラス漁になります。
そして、どの地域も深刻な後継者不足となっています。
シラス漁船は減少の一途です。
漁船が減ると、地域の漁業が破綻します。
漁協も製氷などの施設、市場も運営が難しくなります。
その影響は加工業者など周辺産業に波及します。
用宗地区は、かなり前から対策に取り組んでいますが、他の地域は厳しいです。
海の資源は限りがあるので、漁船が半数になると、一隻当たりの漁獲は2倍になる...
との単純な計算にはなりません。漁協は合併して存続していますが、それも限度があります。
しかし、沿岸漁業共通の問題は収入が低いこと。
これを解決しないと就業者は増えません。
各船主だけではなく、地域として取り組んでいく必要がある課題です。

 園長のつぶやき
漁師になりたくて学園に来る人。
実は大変な幸運の持ち主だと思うのです。
これから、東京、大阪などで漁業就業支援フェアがあります。
漁師になりたい人が集まるイベントですが、学園に入学できない30才を越える人が大半です。
そして海技士の資格がなく、漁船の経験もない。
家族を養うために、学園で1年間勉強する余裕はなく、すぐに乗れる漁船を探します。
乗せてくれる船は見つかると思いますが、その先、仕事をしながら資格を取り、給料の高い役職に登っていくのは、そりゃあ大変ですよ。
学園に入学できるのは30才以下。その年齢なら求人がたくさんあります。
そして、学園で技術や資格の勉強ができます。自分にあった漁業がわかります
さらに、卒業後は同級生とのネットワークもできるし、学園に相談に来ることもできます。
しかも、県立で入学金も授業料も要らないんです
大型漁船の幹部を目指す学校は全国に学園だけ。知名度が低く知る人ぞ知る!
どうですか。
縁があって学園に入学できるのは、とてつもなく幸運じゃないですか?
しかし、せっかく手に入れたチャンスを自覚せず学園を退学する生徒もいます。
これから入学する方には、ぜひ自分の幸運を自覚し、手に入れたチャンスを最大限に使って欲しいと願っています
学園の卒業生でも就職直後は仕事がつらいと言います。でも、同時にやり甲斐や達成感を口にします。
大型漁船の仕事は大変だけど、それに見合うモノがあります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロープワーク 刺し継ぎ

2017年06月27日 09時24分07秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

学園は漁師になるための学校です。
漁師は魚を捕ることが仕事。
しかし、実際に学園で学ぶことのほとんどは「魚の捕り方」ではありません。
午前中の多くは海技士資格に必要な理論を学び、午後はロープワークなどの実習です。

このロープワークですが、簡単なものばかりではありません。
今やっている刺し継ぎは端末処理。
ロープの端に環を作ったり、2本のロープをつなげる作業です。
こうゆうやつですね。

ホワイトボードに生徒の進捗状況が記されています。


まずは自分が「しっかりできたと思った」ら先生に見せます。

先生ができたことを確認するとボードに日付が記入されます。

当然、人によって早い遅いがあります。
集中していなくて遅いのであれば問題ですが、精一杯やっても遅い人もいます。
しかし、そこからが大事です。
遅いのをカバーするために、昼休みなどを使って補習を行うか?です。
これは、先生の指示で補習になる場合もありますが、自分から補習を申し出る生徒もいます。
覚えるのが早い、遅い確かにあります。
そして、遅い生徒も自分でカバーする気があるか、ないかで差がついていきます。
学園にいる1年では大きな差になりませんが、長く漁師を続ければ大きな差になります。

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
釣りが好きで漁師を目指すのは悪いことではありません。
そんな動機で学園に来る生徒もたくさんいます。きっかけはそれでOKです。
でも、仕事として漁師になるなら必要な知識や技術は魚を捕る以外にもたくさんあります

例えば、趣味で釣りをする人が休日に釣り船に乗る場合です。
船長の案内で船に乗り、船長が船を動かし、船長が漁場に案内します。
船から下りるとき、船を岸壁に停泊させることも船長がするはずです。
お客さんは漁場に着いたら、魚を釣るだけです。
お客は料金を払っているからです。

さて、あなたがプロの漁師なら全部を自分でやることになります
大型漁船では、仕事が分担されますが、だからといって簡単になるわけでなく高度なものを要求されます。
ざっくり言って、どれだけ高度なことをするかで収入が決まります
ましてや、しっかりした技術と知識がなければ命を落とすことになりかねません。
たまに
「漁師の仕事は魚を捕るだけ」
と思っている人がいます。
なかにはそんな漁師もいるかも知れません。
しかし、学園生が目指すのは違いますよ!
だから1年かけて学ぶのはプロとして必要なことを身につけるためです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

消費生活出前講座

2017年06月26日 09時18分55秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

静岡県庁では依頼をすれば出前講座に伺います。
タダですから皆さん、使った方が良いですよ!
出先機関も同じ。
水産技術研究所も小学校や公民館に出かけたりして、講義をします。
もちろん、学園にも依頼があればお出かけして漁業就業の話しなどさせていただきますよ!

で、今回は学園の依頼で消費生活講座をやっていただくことにしました。
そんな訳で講師は県の職員。
学園生は15才の生徒もいますが、来年の3月には卒業して漁船員になっていきます。
そこで、いろいろな詐欺などに引っかからないように勉強です。
最近は詐欺も巧妙になっていますからね。

ところで、24日の土曜日は福岡で漁業就業支援フェアがありましたね!
学園も出展の準備万端だったんですけど、出展希望者が多かったとのことで
「ご遠慮いただきます...」
となってしまいました。
仙台も同じ理由で出展できません...
私は福岡も仙台も行きたかったんですよ!
その分、東京(7月9日)、大阪(7月22日)は張り切って参加します。
漁師になるための準備、勉強をしたい方!会場でお会いしましょう!

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
47期生が特別実習に来ました。
写真では分かりにくいですが、椅子の肘当てを使って練習しています。
実は就業先が学園に近いサバ船のため、頻繁に来ています。
教える実習担当の先生も、48期生の指導があるので合間を縫うように対応しています。

相手をする先生は大変ですが、学園は卒業生のフォローも行います。
他にも仕事でうまくいっていない時の相談なども対応します。
もちろん、同期の学園卒業生の絆は固いので、同期生に相談もできます。
こんなことは学園のパンフレットに書いていませんが、漁師になる人には大きな心強いことですよね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする