静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

鹿児島上陸

2017年11月30日 09時38分15秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
12月16,17日の見学会は、ホームページと漁師.jpでご案内します。
別の日に見学されたい方は、園長にご相談ください。

実習船やいづは、鹿児島港につきました。
鹿児島港は焼津漁港と違って、清水港、御前崎港と同じ港湾です。
港湾というのは、漁船以外の船が中心ということ。

鹿児島港では上陸して市内を見学。

そして、翌日には出港しました。
まずは餌の生きたイワシを積み込むため、鹿児島湾の最奥部に向かいます。
ここで生きたイワシを調達(ちょうたつ)。
いよいよ、一本釣りを行う漁場に向かいます。


それでは主直日誌からご紹介します。
鹿児島上陸は専攻科生と別行動ですので、省略。
生き餌の積み込みの様子です。

【水産高校専攻科生の主直日誌】
今日鹿児島を出港しました。今日から本格的な調査実習の航海が始まるので気を引き締めていかなければならないと思いました。
専攻科として4回目となる操業実習となるので、一連の流れも分かってきています。
自ら進んで作業をやり、漁業学園の実習生の手本となれるように過ごしたいと思います。
活餌の積込みでは、イワシが飛び出さないように水を撒く時の強さなど、実践でしか分からないことを学びました。
また、漁業学園の実習生に万力結び(トラッカーズヒッチ)を教わりました。
漁業高等学園の実習生は、私達が習っていない結び方などを多く知っているので吸収できることは吸収し、お互いに高め合っていきたいと思いました。
操業開始まで時間があるので、準備できることは今のうちにし、操業に集中できるようにしたいです

トラッカーズヒッチというのは、トラックの荷物を固定するために使うもの。
南京結びとも呼びます。YouTubeにたくさん紹介されていますので、興味のある方はご覧ください。

水産高校の引率教員の報告には
活餌を積込み、針路SSEで漁場調査海域に向かっている。民間船はマリアナ諸島の東方で操業している。
生徒は調査に対する気持ち、体調ともに万全である。

とありました。


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
鹿児島は、私も学生時代に暮らしていたので懐かしい気持ちがあります。
港周辺は埋め立てや、整備が進んで30年前の面影がないんですよね。
そして、鹿児島と言えば薩摩半島の先端にある枕崎、山川がカツオの水揚げ基地。
カツオ節生産が盛んです。このため、カツオ一本釣り、あるいは海まきに就職する生徒は、これからも鹿児島に行くことは何度もあるでしょう。

ところで、昨日の午後に島田実業高等専修学校という学校に行ってきました。
就職ガイダンスの講師として、1年生と2年生の計3人に「漁業という仕事」を説明しました。
これは営業(つまり生徒募集)ではなく、サービスですね。
と言っても時間が30分。
相手も漁師志望と言うことでなく、単に仕事として漁業に興味があるレベルの生徒さん。
漁業を全く知らない生徒さんに30分で説明出来ることは限られます。それでも
 「漁師も、比較的、楽な仕事からメチャ大変な仕事までさまざま。
  魚を捕る以外の仕事もたくさんあって、多くの技術が必要。
  安易に出来る仕事ではないので、無理にお勧めはしないよ。」
と話してきました。
生徒さんはどう思ったでしょうね?

この島田実業高等専修学校ですが、高等学校ではありません。
でも3年間の教育課程の内容は、実業高校に近いもの。大学受験の資格も得ることが出来ます。
実質的に高校ですね。1クラス25人の少人数教育をしているのは学園に似ています。
中学時代に不登校だった人が多いようですが、私と会った生徒は元気にあいさつしてくれました。
shimajitu.ed.jp

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瀬戸内海を抜け、鹿児島へ

2017年11月29日 11時25分14秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
12月16,17日の見学会は、ホームページと漁師.jpでご案内します。
すぐに、あるいは別の日に見学されたい方は、園長にご相談ください。

生徒たちを乗せた実習船やいづは、順調に鹿児島に向けて南下しています。
実習船から毎日送られてくるメールは、写真が2枚です。
ブログで、たくさん紹介したいけど残念。
実習船が焼津に帰ってきたら、引率職員が撮りためた写真を紹介したいと思います。

メールは土日も毎日送られてきます。
ですから、ときどき2日分を紹介できると思います。

それでは主直日誌からご紹介します。

【水産高校専攻科生の主直日誌】
今日の海況は凪で、とても過ごしやすい一日でした。朝7時20分に伯方島沖を抜錨し、来島海峡航路の中水道へ8時15分に入りました。
来島海峡航路は小型漁船が多く、普段は潮の流れが激しいのですが、今日は順潮2ノットと流れが穏やかでした。
午前の課業では、力のベクトルや合力と分力など、中学校や高校の時にやったことを忘れていたので復習をしなければならないと思いました。
午後の課業は、漁業高等学園の生徒と一緒に内燃機関の勉強をしました。
普段取っているインジケーター線図を用いて、図示出力の算出をしました。単位を間違えないように注意しながら計算をしました。
この航海では、漁業高等学園の生徒に負けないように積極的にやっていきたいと思います。

(補足説明)
 伯方島(はかたじま)・・海運と造船の島。「伯方の塩」発祥の地。
 来島海峡(くるしまかいきょう)とは、瀬戸内海中部、愛媛県今治市とその沖の大島との間を隔て、水域においては西の斎灘(いつきなだ)と東の燧灘(ひうちなだ)とを隔てる海峡。日本三大急潮の一つ。
 インジケーター線図・・エンジンのシリンダー内圧力とクランク回転角との関係をグラフで示したもの


水産高校の引率教員の報告には
 瀬戸内海の難所である来島海峡、佐田岬、豊後水道を経て、九州東岸を南下中である。風は強いが凪穏やかで、実習も順調である。
・・・とありました。
専攻科生にも学園生と切磋琢磨(せっさたくま)しようとする気持ちが表れていてうれしく思いました。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
実習船は昨日、鹿児島湾の奥部で餌のイワシを積み込み、漁場に向けて南下をしています。
ブログはタイムラグがあります。すいません。

実習船やいづから、インマルサット(通信用の人工衛星)を使ったメールが届きます。
通信料が高いので写真も縮小されたモノが2枚だけなのです。
とは言え、インターネットは海の上でも使える時代です。
通信料も下がれば、遠洋漁船にワイファイ(無線LAN)が整備されることとでしょう。
今の若者が沖合・遠洋漁業を敬遠する大きな理由がネットに接続できないこと。
それも時間の問題・・・なのですが、漁業は厳しい仕事。
「スマホが毎日使えるか」を気にしている人が漁師として通用するとも思えません。
もっとおおらかに、外国人船員との会話も楽しめるような人が向いています。

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明石海況から瀬戸内海へ

2017年11月28日 11時24分28秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
12月16,17日の見学会は、ホームページと漁師.jpでご案内します。
すぐに、あるいは別の日に見学されたい方は、園長にご相談ください。

ちなみに、私は園長と言っても名ばかりで、実際は雑用係ですからね。
ご遠慮なく。

24日に出航した実習船やいづ。
例年、餌を買う鹿児島に一直線ですが、今年は瀬戸内海をとおるルートを選択。
瀬戸内海をとおると、鹿児島に着くのが一日のびます。
だからこそ、漁船に乗ってしまうと瀬戸内海をとおることはありません。
限られた乗船実習の日程ですが、交通量の多い瀬戸内海を生徒に体験させることにしたのです。

それでは主直日誌からご紹介します。

【水産高校専攻科生の主直日誌】
今朝は日の出が遅く、暗いためラジオ体操はできませんでした。
しかし、海況は昨日と打って変わり、凪となりました。
昼食後はブリッチに上がり、明石海峡航路実習をしました。
今回で4回目となる明石海峡航路ですが、土曜日だったので漁船や遊漁船が輻輳していると思いましたが、そこまで船は輻輳していませんでした。
追い潮のため、航路内では最大15.7ノットの速力となり、慎重な操船をしました。
備讃瀬戸航路では砂利運搬船が多く、周囲の船舶の動向に注意しながら操船しました。
明日は瀬戸内海最大の難所である、来島海峡航路を通過します。
そうそうに航行することはありません。集中して実りある航路実習にしたいと思います。

(補足説明)
 輻輳(ふくそう)・・交通量が多く混み合っていること
 備讃瀬戸(びせんせと)・・瀬戸内海のうち岡山県と香川県の間の海域
 来島海峡(くるしまかいきょう)・・瀬戸内海中部、愛媛県今治市とその沖の大島との間を隔て、水域においては西の斎灘(いつきなだ)と東の燧灘(ひうちなだ)とを隔てる海峡。
                 鳴門海峡・関門海峡と列ぶ日本三大急潮。


水産高校の引率教員の報告には
明石海峡、備讃瀬戸と順調に航行、19:40伯方島錨泊。あす07:20発航、
07:40来島海峡航路入航予定。実習も、専攻科が先輩らしく漁業学園の生徒をしっかりと指導してくれて、順調である。

とありました。
専攻科生の技術を、しっかり学んで欲しいですね。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
専攻科生は4回目ですが、学園生は初めての瀬戸内海航路。
交通量が多いだけでなく、潮が急な難所。
操船の勉強には良い航路ですね。
駿河湾を出て、船酔いに襲われた生徒たちですが、すぐに平穏な瀬戸内海に入りました。
昨年の乗船実習は、天候の悪い日が多く、ちょっと気の毒でした。
今年の生徒はラッキーかも。誰か晴れ男ならぬ、凪男がいるのかな?

生徒がいない学園ですが、「園長何しているの?」と思う方もいますよね。
もともと、受け持ち授業のない私。
生徒がいなくても、仕事はさほど変わりません。
でも、この時期にやらなくてはいけないのが入学試験の準備です。
特に試験問題の作成。
「どんな人が受験するんだろう?」と想いをはせながら原案を作ります。

ところがですよ。
テレビで予備校のCMをみたのですが
「○○では、入塾テストをやりません」
気になってホームページを見ると
「私たちは『今、勉強ができる人』だけでなく、
  『これから努力できる人』を全力で応援していきたいのです
 だから『今の学力で』で選抜する必要はないのです」
ですと!?

学園も欲しい生徒は、これから頑張ることができる人です。
同じです。
そうかぁ。試験をやらない手もあるかぁ。
入学志望者が増えるかも??
デメリットもあるだろうな...

みなさん、どう思いますか?
ご意見お待ちしています。
でも、来年2月15日の入学試験は予定どおりやりますからね!

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波乱の船出

2017年11月27日 10時26分26秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
12月の見学会は、数日中にホームページと漁師.jpでご案内します。
すぐに見学されたい方は、私にご相談ください。

24日に出航した実習船やいづ。
出港式に参加していただいた皆様。ありがとうございました。
良く晴れた天気でしたが、風も強かったです。
これは、生徒が苦労するな...と、ちょっと心配。

乗船実習の様子は静岡県立焼津水産高等学校のホームページでも紹介されていますよ。
http://www.edu.pref.shizuoka.jp/yaizusuisan-h/home.nsf/SearchHeaderView/%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5?OpenDocument&Category=%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5

本日、電子メールでの報告が届きました。
報告は引率教官の報告書、主直日誌、写真2枚です。

主直日誌からご紹介します。
主直日誌というのは、水産高校専攻科生の当番が感想を綴ったモノです。
詳しくは昨年の11月25日の記事をご参考にどうぞ。
blog.goo.ne.jp/gyogaku/d/20161125  (昨年の出港式です)

【水産高校専攻科生の主直日誌】
本日、漁業高等学園の出航式を行い、多くの方に見送られながら焼津港を出港しました。
西風が非常に強く、焼津新港着岸時の操船がとても難しそうでした。
岸壁方向から来る横風に対する操船や、向かい風の操船を今日どのように行ったか、しっかり覚えておきたいです。
また、他にどのような操船方法があるのか自分でも考えてみたいです。
出港後の海況は悪く、船酔いする漁業高等学園の実習生も多かったですが、夕食後はだいぶ揺れに慣れてきた様子でした。
明々後日には鹿児島で餌を積み込み、1週間後には早くも操業を開始します。
専攻科で調査操業実習ができるのも今航海を含めあと2航海しかありません。
この航海では、誰よりも多くのカツオを釣り、すべての実習で前航海より習熟度が向上できるようにがんばります。


生徒は船酔いに負けないようにがんばっているみたいですね!

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
昨年の乗船実習も、駿河湾をでたとたん、生徒の多くはダウンでした。
それでも、今年度は「わかたか」の実習で「酔っても、動く!」ことをやってきました。
まだまだ船酔いは続きます。苦しくても動いて欲しいと思います。
そして、乗船実習の間に専攻科生と仲良くなるように指示をだしてあります。
これも、同じ船の先輩漁師と付き合っていく練習になります。
がんばって取り組んで欲しいと思います。

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乗船実習出航式

2017年11月24日 16時09分39秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
12月の見学会は、数日中にホームページと漁師.jpでご案内します。
すぐに見学されたい方は、私にご相談ください。

いよいよ出航式の日がきました。
焼津市副市長様、県会議員の方などがお祝いしてくださいました。
今年は場所を変更して、焼津漁協の鮮魚売場をお借りしました。

紺色の服を着ているのは水産高校の専攻科生です。
高卒の学園生徒と同じ年齢です。
乗船実習については学園生が後輩になります。

生徒代表の誓いの言葉。
「かっこいい海の男になって帰ってきます!」
と力強く宣言してくれました。

見送り場所を変えたので、富士山を背に出港することになりました。
見送りの保護者の方も「インスタ映え」する写真がとれたのではないでしょうか。
よかった、よかった。
全員笑顔で出発です!


乗船実習の様子は、実習船から電子メールにより写真付きで送られてきます。
昨年同様、このブログでご紹介していきますよ。
保護者の方は、お楽しみに!

まずは瀬戸内海をとおって、鹿児島に向かいます。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
今年の生徒は、例年にもまして乗船実習を楽しみにしていたようです。
今年度は学園の実習船「わかたか」での乗船も大幅に増やしました。
しかも、波があるときにも出航し、船酔いを経験させました。
このため生徒は自分の船酔い耐性(たいせい)について良く分かっています。

とは言っても、小型船では大丈夫でも、大型船で酔う人は珍しくありません。
今日も、駿河湾をでたとたん、船酔いになる生徒が続出するはずです。
これも、生徒は覚悟しています。船酔いに耐えて、自分がなすべきことをやってくれるでしょう。

今年も晴天に恵まれました。そして今年も寒かった!
生徒たちは暖かいマリアナ海域まで南下します。
そして12月18日、年の瀬の焼津に戻ります。
たくましくなって帰るのが楽しみです。

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