静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

研修生の受け入れも今年で3年目です

2018年08月31日 09時20分45秒 | 実習

一昨年は1名、昨年は3名。
そして今年は5人の予定です。
何かというと農林水産省の研修生です。
昨年は学園としても初めての女性研修生の受け入れを行いました。
でも・・・学園生活、ちょっと女性にはハードだったようです。

と言う経緯があったものの、今年も女性研修が来ることになりました。
一人は今週から学園で研修がスタートです。
小柄なSさん、茨城県出身です。小さく見えるのは、遠近法じゃないですよ
3時頃、学園に着きましたが、さっそく実習に参加してもらいました。

ちょうど、この日からカツオの一本釣りの竿(ハネ)づくりがスタート。
端止めという、竿の先端部に糸を巻き付ける部分を行います。


実質一週間の短い研修ですが、いくつかロープワークも覚えてもらう予定です。
初日から生徒との会話も弾んでいましたよ。


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
詳しくはホームページをご覧ください。
10月はAO入試がありますよ!
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
農林水産省には入省2年目職員対象に農村、漁村での一ヶ月間のホームステイ研修があります。
いつも仕事をする東京霞ヶ関ではわからない、一次産業の現場を経験できるのはすばらしいですね。
そこで会うのは現役の漁師です。
しかし、学園にいるのは漁師の卵。
入省2年目の職員が、自分より若い漁師の卵の実態を知るチャンスはとても貴重だと思います。
だってね、霞ヶ関にも漁師は行きますよ。
でも、それは組合長だったり、漁業会社の社長です。
現役の若い漁師に会うことなんて、めったにないんです。
また、学園の生徒にとっても貴重な機会です。
学園生で「中学、高校で優等生だった」なんて、ほとんどいませんからね。
頭脳明晰で中央省庁に採用されたエリートと話ができ、どんな人なのかを知るのは大事です。

一昨年の研修生は、今でも当時の生徒(第47期生)と連絡を取ったり、会うこともあるそうです。
でも、昨年はそこまでの関係にはなりませんでした。

今年はどんな関わりを持ってくれるのか?
楽しみにしています。

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駿河丸無線長の授業

2018年08月30日 10時16分12秒 | 授業・講演

12日から始まる第二級海上特殊無線技士(二海特)講習を前に、現役の通信長が講義をしてくれました。
水産技術研究所の調査船駿河丸の通信長をされている方です。
毎年、趣向を凝らした講義をしてくれます。


無線通信、全般の説明をしていただいので、生徒にとっては良い予習となりました。
また、大型漁船の経験もあるので、その時のお話しも貴重でした。


今度の二海特講習は全員が合格してもらいます!

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 園長のつぶやき
船の仕事の中でも、無線技士は花形でした。
水産高校でも無線科はもっとも人気があったようです。
それが通信技術の進歩により激変。
船も、特殊な技術がなくても通信が可能になりました。
今では、無線科のある水産高校は少なくなりました。
時代によって、必要とされる仕事は変わってきます。
WiFi施設のある漁船も増えて筒有ります。

ところで、学園の見学者から
「将来、漁業はなくならないの?」
という質問を受けます。
さてどうなんでしょう?
なくなることはないでしょうけど、大幅な縮小はあるかもしれません。

でも、世の中にある多くの仕事は、だいたい将来どうなるかわかりません。
自動車だって、近いうちに電気自動車が主流になりそうです。
そうなればエンジン技術者は仕事が減るかも知れません。

身近なところでは、多くの駅前商店街。
郊外にできたショッピングモールや、自家用車の普及で廃業していることが少なくありません。
だから何かの仕事がなくなるのは珍しいことではないし、気にしすぎるもどうかと思います。

私からすると、漁業の将来を心配するよりも、お子さんが学園で問題なく一年間学び、
すぐに仕事を辞めることなく、一人前に漁師になることが、はるかに心配です。

漁業が縮小しても、優秀な漁師は残ります。
ましてや海技士資格を持っていれば、漁船以外の船の仕事に就くことができます。

でも、何の資格もなく、努力もしないのなら、その漁師は廃業となるかも知れません。
まずは学園でがんばることが大事です!

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避難訓練と負傷者搬送訓練

2018年08月29日 09時32分10秒 | 学園行事

8月の終わりと言えば防災訓練です。
津波想定時の避難場所は宿泊棟(寮)の四階。
単に寮の四階に行くだけでは訓練になりません。
実習船のわかたかを下船した後に避難することを想定。
カッパ、長ぐつ、ヘルメットのフル装備で門の外に並びます。
そこから宿泊棟に向かってダッシュ!!
全力で避難してもらいました。


続いては負傷者の搬送(はんそう)訓練。
三角巾(さんかくきん)の使い方、担架(たんか)がないと時に服を使って担架にする方法などを行いました。


そして、道具を使わずに搬送する方法です。
今年は体格の良い生徒が多いので、運ぶのは楽勝だったかな?
とにかく、備えあれば憂いなしです。

さて、しばらく使っていなかった教室から下を見ると、丸い図形が...??
生徒はミステリーサークルと言っていました。

・・・単に芝刈りの跡(あと)じゃないの?

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 園長のつぶやき
昨日は鹿児島県から見学者が来園しました。
まだ中学三年生です。
これまで九州からの生徒はいなかったんですけど、来年度は宮崎県からも入学希望があります。
今年は北海道からも来ているし、学園も本当に全国区となったんですかね?

この見学者は、始めオープンキャンパスに参加希望でした。
でも、ちょっと特別な事情がありそうだったので別の日、しかも授業がある平日に来ていただきました。
授業のある日なので、昼食は生徒いっしょに食べてもらい、授業を見学、実習の体験をしてもらいました。
学校の雰囲気(ふんいき)を分かってもらえたと思います。

若くして仕事を選択するのは大変なことです。
しかも、鹿児島から静岡に来るんです。
私から、しつこく
「漁師以外の仕事と迷っているなら高校に行ったほうがいいよ」
と話しました。
彼の気持ちは決まっているようでしたが....どうなるでしょうね?

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まずは復習

2018年08月28日 14時44分30秒 | 実習

さっそく、実習も始まりました。
と言っても、内容は一学期の復習です。
学園の実習は単に「やりました」ではありません。
身につくかどうかです。

いつものようにロープワークを復習し、メインは刺し継ぎ。
刺し継ぎはロープの加工です。
一学期中にやったことですが、夏休みをはさんで忘れてしまっています。
手作業は何度もやることで習熟します。
実習棟は暑いですが、大型扇風機で少しだけ涼しくします。
北海道出身のMくんは、ちょっとバテ気味で食欲がありませんでしたが
「気合いを入れれば大丈夫です!」
と汗を流しなら取り組んでいました。

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 園長のつぶやき
漁師の給料...みなさんご存じですか?
これは、本当にピンキリです。
中にはアルバイトもしなければ生活できない場合もあります。
一方で、我々よりも一桁多い年収を得る人もいます。

それだけ漁師の仕事は違うんですね。


戦後の食糧難で海に魚がたくさんいた頃は○○御殿というのがたくさんありました。
例えば伊豆の天草(てんぐさ)御殿。
海藻である天草がたくさん捕れ、しかも品質も良かった。
高値で取引され、漁師は立派な家を建てることができました。

今でも天草は捕れます。
しかし、輸入品の増大により価格が下がり、捕る人も減りました。
天草御殿を知る人も少なくなりました。

たぶん、日本各地で同じような事例が多数あると思います。
そして、世の中が変わっているのですから漁師も変わって行かなくてはなりません。
戦後のある時期は単に漁師になるだけで一般的なサラリーマンより稼ぐことができました。
残念ながら今は違います。
高度な技術や資格を持つ人だけが多くの収入を得ることができます。

漁師になるのは簡単です。
ただ、漁師を長く続けること。
そして技術と資格を得て自分に必要な収入を得ること。
それは、今の時代、容易(たやす)くありません。

職業選択は自由ですが、それは自分で決めなくてはいけないと言うことでもあります。どんな漁師になるのか決めるのはあなたです。
そして単純な労働力だけでは、今の漁師は十分な収入を得られません。
学園に来ても、来なくても、ボーと漁師を続けるだけでは一人前の稼げる漁師になれません。
チコちゃんに叱られますよ!

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二学期の最初にすること

2018年08月27日 13時56分02秒 | 学園紹介

夏休みが終わり、今日から学園が再開。
生徒が主役である、このブログも今日から通常営業です。
生徒のいない休み中は辛かった...
今日からまた、生徒のたちの奮闘(ふんとう)?をご紹介します!

さて二学期から航海、機関の専攻別授業となります。
これに併せて、寮の部屋割りを変更。
三階が航海専攻、四階が機関専攻にしました。

今日は午後スタートで、まずは昼食。

そして始業式となり、専攻別に整列。
初めての専攻別の点呼で、週番が混乱する場面もありました。


その後、学期始めの説明をさくっと行い、

さっそく引っ越しです。
これで気分一新?


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 園長のつぶやき
学園進学を考えている方から相談を受けました。
それは「食物アレルギー」です。
食物アレルギーの方はすごく増えています。
小麦、卵と言った多くの食品に使われるものは、食べるものが大幅に制限されます。
アレルギーを持つ本人は、日常生活でも不自由を強いられます。
そうは言っても、まだまだ世の中の理解が乏しいのが現状です。
食物アレルギーが増えていると言っても、まだまだマイノリティー(社会的少数者)だからでしょうか?

実際に漁師をする場合の問題はなにかと言うと、主なものは二つ。
一つは出漁中の食事をどうするか?
そして、中毒症状(アナフィラキシーショック)をどうするか?

食物アレルギーや持病があれば、就職に制限が出てくるのは事実です。
でも漁業の種類はたくさんあります。医療技術も進歩しています。
だから、すぐに漁師になることをあきらめないでほしいと思います。
一方で、漁業の業界も多くの人を迎え入れることを考えなくはなりません。
例えば、遠洋漁業で女性はいません。
でも、いつまでも男だけで遠洋漁業を支えられるでしょうか?
意欲がある様々な若者を漁業に呼び込むために
「あれはダメ」
と決めつけず
「こうすれば大丈夫」
と解決策を考えることが大事ですね。

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