2013年6月1、2日は連休なので、あわただしく札幌へ往復した。
それにしても、いつも書いていることではありますが、案内状や、Facebookで招待をいただいている展覧会のすべてを、限られた時間内でまわることができないのが、ほんとうに申し訳ないです。
以前、札幌に住んでいたときは、案内をいただいていた市内の展覧会は、よほどのこと(長期出張など)がない限りすべて拝見していたし、案内をもらっていない展覧会も基本的にはだいたい見ていたことを思うと、なんだか無念さが募る。
5月31日は早出だったので、北見を午後7時過ぎに出発する長距離高速バスには乗れるはずだったのだが、あいにくバスが満席で、予約ができなかった。
この週末は、なんだかバスが混雑しているようだった。
そこで、行きについては、6月1日朝の特急オホーツクに乗ることにした。
乗車券は留辺蘂―小樽、特急券は留辺蘂―札幌。これで8900円ほど。正規料金は、高い。バス回数券の倍に匹敵する金額だ。
この時点で窓際の席がとれてしまうのは、価格のせいかもしれない。
1日は午前5時半起床。
6:48に家の近くのバス停から、北見発留辺蘂行きのバスに乗る。
こんな早いバスだが、常時3、4人ほどが乗っている。
そして、こんなところから! と驚くような、畑の真ん中の停留所から乗ってくる人もいる。
留辺蘂で、特急列車に乗り換える。
通路際の席にすでに大柄の男性がすわっていたので、やや窮屈だった。
車内ではもっぱら新聞を読んでいた。
天気のいい日だったが、車窓からまだ一部、雪が残っているのが見えるのにはさすがに驚く。
北側の土手とか、雪捨て場などである。
札幌で、快速「いしかりライナー」に乗り換えて、小樽へ。
市立小樽文学館と美術館が共催の瀧口修造展を見る。
これぞ、美術館・文学館共催にふさわしい、力の入った展覧会だったので、別項で紹介したい。
小樽から快速「エアポート」に乗って、琴似で降車。
暑い日だったせいか、気の早い人たちが海水浴場に出て、肌を焼いているのが見える。
小樽―札幌間の列車は、海がすぐ手の届きそうな近さに見えるのが、うれしい。
カフェギャラリー北都館で佐野妙子個展。
佐野さんは、富樫はるかさんと毎年のように4丁目プラザで2人展を開いている札幌の若手画家で、個展は4年ぶり。
今回は「物語の始まり」という副題がついているとおり、ストーリーをどこかに感じさせる絵がいくつかあった。比較的大きなサイズの絵は、木々の美しい黄緑が画面にあふれているものが多く、いまの季節に合っている。
近づいてみると、それは黄緑だけではなく、さまざまな色の斑点の集積で、これだけを見ているとポロックに通じるものがあるが、しかしあくまで画面全体は爽快で、春めいている。
また、水彩の小品やイラストもあり、こちらは描くほうも見るほうも、肩の力が抜けた感じ。
唯一、黒を主体にしているのが、いちばん奥の壁に展示されているフクロウの1点。背景が真っ黒で、木の枝はきらきら光るラメで縁取りされている。
2日で終了。
ところで、北都館のキャッチフレーズは「絵好きの集まる店」というものなのだが、筆者がお店にいる間に、佐野さんをふくめ知り合いに5人会った。看板に偽りなし、だ。
ゴールデンスパゲティを、遅い昼食として食べる。
JR琴似駅に戻り、札幌駅へ。
駅周辺にあるギャラリーエッセで内向展を見て(6月2日まで)、石の蔵ぎゃらりい はやしで、北川智浩さんの作陶展を見る(6月4日まで)。
北川さんの白磁は、ほんとに清らかで美しい。
それから歩いて CAI02 に行き、山本雄基さんのアーティストトークを聴く。
(以下別項)