(文中敬称略)
道内の高校で書道を担当、愛好している教員が研鑽の場として毎年新年に開いている展覧会。それにしても、教職員美術展と会期が重なるので、みなさん大変だなあ。
今回は現役58人のほか、OBの顧問・参与16人、校長4人(会長の武田博亭札幌創成高校長を含む)が出品している。
特徴としては、漢字と近代詩文が多く、かなが非常に少ない。
参与の石田壱城(元北海道尚志学園高校)「径光」は、光の終画がすっと右払いになっていて、書における運筆の感覚が見る側にすんなり伝わってくる。
田頭玄峰(元札幌新陽高校長)「林中古殿静」は、ごくオーソドックスな書体なのだが、年のはじめに落ち着いて鑑賞するにはぴったりだと思う。額に入れても似合いそう。
太田幽琳(札幌清田)「大賢虎變」は、篆刻に一文字を組み合わせた作。紙が黄色で、なかなか豪華な雰囲気。
塩崎学(浦河高教頭)「海濤」は鋭角的でスピーディーな筆運び。ただ、重ったるくはない。
菅原恵子(藤女子)「今更に 土の黒さや 朧月」は、数少ないかな書。ちらし方が知的だと思った。
いちばんびっくりしたのは、八重柏冬雷(帯広柏陽)の前衛書「『愛』による表現」。ほとんど抽象画だ。スリリングな構成に、しばし息を呑んだ。
2010年1月6日(水)-10日(日)10:00-6:00(初日1:00pm-、最終日-4:00)
札幌市資料館(中央区大通西13 地図C)
■第32回高書研展(2007年)
道内の高校で書道を担当、愛好している教員が研鑽の場として毎年新年に開いている展覧会。それにしても、教職員美術展と会期が重なるので、みなさん大変だなあ。
今回は現役58人のほか、OBの顧問・参与16人、校長4人(会長の武田博亭札幌創成高校長を含む)が出品している。
特徴としては、漢字と近代詩文が多く、かなが非常に少ない。
参与の石田壱城(元北海道尚志学園高校)「径光」は、光の終画がすっと右払いになっていて、書における運筆の感覚が見る側にすんなり伝わってくる。
田頭玄峰(元札幌新陽高校長)「林中古殿静」は、ごくオーソドックスな書体なのだが、年のはじめに落ち着いて鑑賞するにはぴったりだと思う。額に入れても似合いそう。
太田幽琳(札幌清田)「大賢虎變」は、篆刻に一文字を組み合わせた作。紙が黄色で、なかなか豪華な雰囲気。
塩崎学(浦河高教頭)「海濤」は鋭角的でスピーディーな筆運び。ただ、重ったるくはない。
菅原恵子(藤女子)「今更に 土の黒さや 朧月」は、数少ないかな書。ちらし方が知的だと思った。
いちばんびっくりしたのは、八重柏冬雷(帯広柏陽)の前衛書「『愛』による表現」。ほとんど抽象画だ。スリリングな構成に、しばし息を呑んだ。
2010年1月6日(水)-10日(日)10:00-6:00(初日1:00pm-、最終日-4:00)
札幌市資料館(中央区大通西13 地図C)
■第32回高書研展(2007年)
「スリリング」とコメントをいただき
大変嬉しいですね。
書道の境界線をいかに越える(広げる?)か
をテーマに取り組んだ作品ですので。
八重樫さんの作品は、その直前に教職員美術展でも拝見しましたが、それに比べても抽象画風で、シャープだと感じ、びっくりしました。
高書研展、おもしろいですよね。もっとたくさんの方に足をはこんでほしいです。
こんな過去記事にコメントしてみたり~
書道案内のミルフィーユさんですよね。
菅原さんの名前、後で直します。お恥ずかしいです。