まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

心房粗動アブレーション エピソード3 オペ準備

2010年05月19日 | 日常
 懸案であった「心房粗動」の根治治療「カテーテルアブレーション」の治療を受けるために県立病院に入った。成功率95%~98%との説明は受けるが、不安は不安……な気持ちもあったもので、この一年間、保留を続けてきたのだが、最近は胸の動悸の音が大きくなったし、胸が重苦しくなってきて、とうとう・・ドクターに白旗を揚げた。で、一度、決意をしたら、あとはまな板の上のコイの心境だ。なるようにしかならないし、今まで好きなように生きてきた人生だから未練も悔いも残らない。2%から5%の失敗率もこわいとは思わなくなった。

 この治療を受ける前には、インターネット検索で既に治療を受けた人のブログ日記も検索して随分参考にした。だから、このブログも、これから受けようとしている人が検索しているかも知れないから参考になるようなことを書いておこうと思う

 

 まずは初日は午前中に病院に出向き、受け付けなどを済ませ、病棟看護師さんに案内されて三階の心臓病センターの二号病棟に入る。 ここの病院は、今月六日にリニューアル・オープンしたばかりで、誰もかれもがウロウロキョロキョロ・・・。看護師さんも、案内役の職員もまごついてばかり・・。その新築の三階に「心臓病センター」があって、私はそこの差額ベッド(個室)に案内された。この部屋に入るのは私が最初だとかで、看護師さんの準備もうろうろするばかり・・・。

 
 
 ここの差額ベッド(個室)に入り、同意書や入院手続きなどを行う・・。そうそう、大事なことは手術料で、カテーテル一本が100万円ほどになるので、必ず、健康保険組合の了解を得ておいて、その認定証をもらっておくこと。あとで目玉を向くような請求書を見ても慌てないためにも。

 

 午前中は病院着に着替えて・・心電図測定、心臓エコー検査、胸部X線検査・眼科検査・眼底検査などが行われた。手術前のデータ収集みたい・・。動脈硬化がないか・・などと。

 こういう場合、伝票も書類も持って行かない。腕のアームバンドだけで処理される。

 

 これを、スーパーのバーコードリーダみたいに読み取って、電子カルテを参照して検査が行われ、そのデータが電子カルテに貼り付けられて、書類や写真は持って出ない・・。

 一応の検査が終わったのが十二時半過ぎ・・。おなかが空いていて・・お昼ご飯の味もメニューも全く覚えていない・・。いつもは11時におうどんだものね。

 十四時過ぎに・・「シャワーをつかってください」と言われてシャワーを浴びて、頭の先から足の指先まできれいに洗った。今日明日はお風呂には入れないのだろうし。これが最後のお風呂になるかも知れないし・・・。

 

 病室には患者名を書いていない。「在室」という字だけ。誰にも面会はされたくないし、お見舞いも拒否。ま、そうはいうても、現職でもないから誰も来ないのだけれどもね。でも、地元だから、どこに知り合いがいるかわからんもので、完全にお忍びモード。

 

 この部屋も私が最初に使うらしく・・あわてて、バタバタと片付けてくれた。トイレと洗面台がついているだけの差額ベッド。でも、最新式の地デジ対応で、ハイビジョン放送も見られるテレビ付き。これは全室共通なんだろうけれど。 ま、ビジネスホテルみたいな病室だ。

 で、身体を洗ったら、担当の看護師さんがやってきて、両足の甲にある動脈血管にマーキング。それから足首とふくらはぎの寸法採り。手術の際に、肺臓血栓防止用のストッキングをはくのだそうだ。ゆるいと効果がないし、きついとはけないのだそうだ。予定表には運動負荷試験とか尿検査とかがあったが、これらはパス・・・。

 その後は病院内フリーなもので、新しい病院内を散歩して回ったが、所詮は病院で何も珍しいものはない。ただ、やたらと廊下や室内が広い・・・。大型機械が動き回るからだろうか・・・。それだし、大型ディスプレーが至るところにあるし、パソコンなどの端末の数がやたらと増えている。

 

 この「血液造影室」という不思議な名前の部屋こそ、「心臓カテーテル用X線治療室」らしい。このドアは、左にある細長いスイッチに職員のIDカードをタッチすれば、屏風のように折りたたまれて広い通路になって、ストレッチャーとか大型機械が通れるようになっている。

 その奧には・・・

 

 これの倍もあるような大型ディスプレーが六台も並んだ大きな手術台があるらしい・・・。

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。

心房粗動アブレーション エピソード2 焼灼技術

2010年05月18日 | 日常
 近年、薬剤抵抗性で反復性の頻拍性不整脈に対して心臓カテーテルを用いた治療法が開発され、これまで開胸的に行われてきたものに代る根治療法として広く行われてきている。薬剤が有効な例においても、長期にわたって服薬を必要としなくなるという利点により、考慮に値する方法であり、この高周波カテーテルアブレーション(以下アブレーション)について、原理、適応疾患を簡単にお話しておく。

 

 アブレーション(焼灼(しょうしゃく)=焼きつけ は、不整脈の原因となる心筋の部位を高周波により加熱し、ピンポイントに凝固壊死せしめることで不整脈を根治するもの。不整脈の生じるメカニズムは、(1)異常自動能 (2)triggered activity (撃発活動) (3)リエントリー の3つに分類されるが、(1)(2)においては異常な興奮を起こす病変部を、(3)においてはリエントリー回路を断ち切る部位を標的にする。不整脈のメカニズムを診断し、アブレーションを行う至適部位を探す作業をマッピングという。

 アブレーション用のカテーテルの先端の電極で心内心電図を観察しながら操作してマッピングを行い、心内心電図のパターンと透視上の解剖学的部位からカテーテル先端が至適部位に当たっていることを判断し高周波通電を行う。

 アブレーション用カテーテルの先端は温度センサーを内蔵しており、50~60℃の設定で30~60秒間通電する。1回の通電で凝固壊死になるのは直径6mm、深さ4mm程度の半球状の領域で、不整脈を根絶するまでこのように高周波通電を数回から十数回繰り返す。

 

 心房粗動の多くは右心房の三尖弁輪周囲を旋回するリエントリーを機序とするもので、この回路を横断するように三尖弁輪と下大静脈を結ぶように線状に右房壁をアブレーションすることで根治可能だが、点状の個々の焼灼巣を切れ目なく連続させる必要があるので通電回数はやや多くなる。

 心臓には、刺激伝導系と呼ばれる特殊な心筋組織があり、これに電気が流れ、その電気的興奮が心筋全体に伝わることで心臓はリズムカルに収縮と拡張を繰り返す。 この心臓の電気系統に相当する刺激伝導系の最も上流にある洞結節は、右心房と上大静脈の接合部に位置しており、ここから電気が流れることでまず心房が収縮し、ついで電気的興奮が心室に波及することで心室が収縮する(下図)。


  心臓の電気系統(刺激伝導系)
 


 洞結節を含む刺激伝導系は自律神経に支配されていて、安静時の心拍数は60-80/分だが、運動や緊張により自律神経が興奮すると、心拍数は徐々に上昇し、最高150-200/分にまで達することがある。これは、運動や緊張により全身のエネルギー消費が高まるのを受けて、それに見合うだけの血液を供給するためである。つまり、正常な心臓では自律神経と刺激伝導系の連携により、常に必要なだけの血液が全身に供給されるように心拍数が自動的に調節されているわけである。このような仕組みが破綻し、心臓がうまくリズミカルに動かなくなった状態を"不整脈"という。

 不整脈は大きく分けると徐脈と頻脈に分類される。徐脈は心拍数が低下し、全身に十分な血液を供給できなくなるもので、治療としてはペースメーカー植え込みを行うのが一般的で、一方、頻脈は心拍数が必要以上に増加し動悸や胸部不快感を生じるもので、薬物治療やカテーテル・アブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)が行われる。

 ここでは頻脈性不整脈に対するカテーテル・アブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)についてご説明する。カテーテル・アブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)は、頻脈性不整脈の原因となる心筋組織をカテーテルで焼灼する手術で、現在ではカテーテル先端から高周波電流(交流電流)を流すことにより心筋組織を熱凝固させる高周波アブレーションが主流であるが、液体窒素を用いた冷凍凝固アブレーションなども実用化されているらしい。アブレーションの手術では、まず大腿ソケイ部・首・肩などの血管を穿刺して数本のカテーテルを挿入し、心臓の要所に配置する。つぎに、頻脈発作をわざと誘発して頻脈の種類・原因を特定する。最後に焼灼用カテーテルを標的に押し当て、高周波電流を流して頻脈の原因となっている組織を熱凝固させる。

 X線透視を用いたアブレーションの様子

 

 コンピューターによる不整脈の解析の様子

 

 対象となる不整脈には、WPW症候群、房室結節回帰性頻拍、心房頻拍、心房細動、心房粗動、心室性期外収縮、心室頻拍などがあるが、手術の成功率、危険性、所要時間は不整脈の種類によって異なる。また、同じ種類の不整脈でも、人によって心臓の大きさや形が異なるため、難易度も異なってくる。


 心房粗動というのは、心房が200~400/分で興奮する不整脈で、心房細動に比べると、心房の興奮するペースが遅く、やや粗い動きになるため、心房粗動というわけで、通常型と非通常型があるが、ほとんどが通常型であるという。

 通常型の心房粗動は、右心房内の三尖弁輪を回路とする頻脈発作です(下図-左)アブレーションでは三尖弁輪に線状焼灼を加えることで、不整脈回路を遮断する。(下図-右)

 通常型の心房粗動のアブレーション



 非通常型の心房粗動は三尖弁輪以外の部位を不整脈回路とするもので、ほとんどの場合過去に外科的な心臓手術を受けられた方にみられる不整脈で、外科的手術を受けられた患者さんの心臓には、手術の時に生じた傷痕・縫い口が何ヶ所もあるのだが、この部分を回路として頻脈発作が起きてくるもの。 アブレーションでは、どの傷痕・縫い口を回路として不整脈が起きているかを特定して、その部位の焼灼を行います。多くの場合、不整脈回路を特定するには3次元マッピングシステムという専用の機械が必要になる。

 不整脈回路の焼灼には95%程度の確率で成功するが、他の縫い口を回路とした別の心房粗動の再発が20%程度みられるため、長期的な成功率は75%程度。再発した場合には2回目の手術を受けることで成功率の向上が期待できる。

 非通常型の心房粗動

 

 アブレーションに要する手術時間は約3時間で、局所麻酔で可能である。カテーテルの挿入は標準的には大腿静脈、内頸静脈より行い、症例によって(左心系に病変がある場合)大腿動脈を追加する。入院期間は数日から1週間程度。

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。

心房粗動アブレーション エピソード1 不整脈

2010年05月17日 | 日常
 お久しぶりです。元気にやっております。

 さて、お話を始める前に、このエピソードの主人公について考えておかねばならない。その主人公こそが心臓であって、その心臓の働きについて少しばかり勉強しておきたい。

 心臓は血液を全身におくりこむために収縮、拡張の心拍動をくりかえす筋肉のポンプであって、心臓の右半分(右心系)は肺へのポンプ、心臓の左半分(左心系)は全身へのポンプの役目をはたしている。ここが基本だからね・・・。

 全身をかけめぐってきて、炭酸ガスを含んだ古い血液は、静脈を通って心臓に帰って来る。静脈の血液は、まず右心房にためられた後、右心室におくりこまれる。右心室の収縮により血液は肺に送られ、呼吸によって炭酸ガスが酸素に交換されて、きれいな血液になる。

 

 新鮮になった血液は、肺から左心房にためられる。そして左心室(全身に血液を送るポンプ)におくりこまれ、左心室の収縮により血液は動脈を通って、全身に勢いよく送られていく。

 心臓の筋肉(心筋)を栄養する動脈は大動脈から分岐する冠動脈であり、心臓を灌流した後、冠静脈を経て右房に戻ってくる。各心房-心室間、各心室-動脈間には一方向性の血流を保証する弁が存在していて、弁に障害が生じると心臓弁膜症となる。

 心臓のポンプ機能が弱ると心不全となり、息切れやむくみなどの危険な症状が出る。 

心臓そのものを養うものは、大動脈 →冠動脈 →左主幹部 右冠動脈 左回旋枝 左前下行枝 →心筋 →冠静脈 →右房という流れで、心臓の筋肉自体に酸素や栄養を送るパイプライン(血管)が、冠動脈 [かんどうみゃく] で、心臓を冠(かんむり)のように取りまく血管のこと。

 この冠動脈が動脈硬化などでせまくなったりつまると、狭心症 [きょうしんしょう] や心筋梗塞 [しんきんこうそく] となり胸痛などを生じるから、すぐに治療が必要となる。

では、心臓はなぜ、規則正しく動くのだろうか。誰かに命令されている訳でも、私自身が制御できる訳でもない。それはなぜなのか?

 

 心臓は、右心房の上部にある洞結節[どうけっせつ]から規則正しく出る電気シグナルがネットワークすなわち刺激伝導系 [しげきでんどうけい] を通じて心臓全体に電気シグナルが伝わって収縮、拡張の心拍動をくり返し、血液を送り出している。

 上の図で黄色が刺激伝導系を示している。

 洞結節、心房、房室結節、ヒス束、(左右)脚、プルキンエ線維、心室の順で電気シグナルが伝わっていく。心臓は1分間に約70回、1日にしておよそ10万回も収縮、拡張の心拍動をくりかえしている。

 心拍動は自律神経や心臓自体でも調節されており、身体活動、精神活動や心臓のポンプの状態によっても刻々と変化するが、この電気シグナルやネットワークに異常がおきると不整脈の原因となり動悸や失神などの症状をおこすことになる。

 この電気シグナルを体の表面から記録するのが心電図検査であり、24時間にわたって心電図を記録するのがホルター心電図検査というもので、みなさんすでにお馴染みのもの。

 さて、先にも述べたとおり、心臓は血液のポンプということで、心臓の働きとして、心臓は血液を全身に送り込むために収縮、拡張の心拍動を規則正しく行っている筋肉のポンプであることは話したが、心臓の右半分は肺へ血液を送るポンプ、心臓の左半分は全身への血液を送るポンプの役目を持っている。この心臓のポンプの働きによって、全身の臓器は酸素や栄養分を血液から受け取ることができるのだ。

 さて、血液の循環ということで、全身を巡ってきた血液(静脈血)は、静脈を通って、まず右心房に貯めらる。三尖弁を通り右心室送りこまれ、右心室の収縮により血液は肺動脈弁を通り肺動脈へと送られていき、肺動脈は静脈血が流れている。

 肺で血液は二酸化炭素を放出し、酸素を取り込む。酸素を取り込んだ血液は鮮やかな赤色(動脈血となって、肺静脈を通り左心房に戻ってくる。左心房から僧帽弁を通り、左心室へと送られ、左心室の強い収縮により全身に血液が送り出されることになる。

 



 私たちが生きているあいだ、心臓は規則正しく休むことなく動き続けている。心臓は一回の収縮で約60ミリリットルの血液が送り出す。成人男性は1分間に約60~70回収縮するので、1分間では約5リットルほどの血液を送り続けていることになる。1日に心臓は約10万回、約7000リットルの血液を送り続けているという計算にもなる。1年では約4000万回、一生には約40億回、すごい量ということらしい。こうして、私たちが生きているあいだ、心臓は休むことなく動き続けて、送り出された血液は身体のすみずみまで巡っていく。

 


 ①右心房 ②右心室 ③左心房 ④左心室 ⑤三尖弁 ⑥肺動脈弁 ⑦僧帽弁 ⑧大動脈弁

 この私たちの心臓の重さは普通、成人の場合で約200~300g、大体こぶし1コ分くらいの大きさ らしい。

 心臓の内部は、右心房・右心室・左心房・左心室と4つの部屋に分かれており、特に左心室の心筋は全身に血液を送り出す必要があるために右心室よりも厚くなっている。

 心臓には、右心房と右心室の間にある三尖弁(さんせんべん)、左心房と左心室の間にある僧房弁(そうぼうべん)、右心室と肺動脈の間にある肺動脈弁(はいどうみゃくべん)、左心室と大動脈の間にある大動脈弁(だいどうみゃくべん)の四つの弁がある。これらの弁は、血液が逆流するのを防ぐ働きがある。

 聴診器などで心臓の音をきくと、「ドックン、ドックン」と聞こえると思うが、この音は、「ドッ」の音が三尖弁と僧房弁が閉じる時の音で、「クン」は大動脈弁と肺動脈弁の閉じる音でたいう。「ドッ」から「クン」のあいだ心臓は、三尖弁と僧房弁が閉じるので、心室が収縮して血液を送り出している状態(収縮期)になる。また、「クン」から次の「ドッ」のあいだ心臓は、大動脈弁と肺動脈弁が閉じるので、心室に心房から血液が流れている状態(拡張期)になる。

 全身を循環した静脈血は、右心房に入り、三尖弁を通って右心室へ入り、右心室から送り出された静脈血は肺動脈弁を通って肺に送られ、ガス交換(酸素をもらって、二酸化炭素を排出)をして動脈血となり、左心房へ入る。この経路を肺循環と呼ぶ。

 左心房に入った動脈血は、僧房弁を通って左心室へ入り、左心室から送り出された動脈血は、大動脈弁を通って全身へ送り出され、各組織で酸素を消費して静脈血となり右心房へ戻ってくる。この経路を体循環と呼ぶ。

 心臓の働きは、血液を全身に送ることである。心臓は、収縮と弛緩を繰り返すことによって、全身に血液を循環させていて、だいたい1分間に安静時で60~80回心臓は収縮して、血液を送り出しています。 1回の拍動で送り出される血液量はおよそ60ml、1時間で約300リットルに及ぶ。

 心臓が一定のリズムで動くのは、電気刺激によるもので、まず、洞結節で発生した電気は房室結節へと伝わり、次いでヒス束、左右脚、プルキンエ線維へと伝わる。

 

 ①洞結節  ②房室結節  ③ヒス束 ④右脚  ⑤左脚  ⑥プルキンエ線維 

 1・洞結節(どうけっせつ)洞結節は別名、ペースメーカー(歩調とり)とも呼ばれている。位置は右心房にあり、ここで発生した電気刺激が左右心房に伝わって、心房がその電気刺激によって収縮している。

 2・房室結節(ぼうしつけっせつ)心房に伝わった電気刺激は房室結節に伝わり、ヒス束へと刺激を送っている。房室結節内の電気刺激の伝導速度は他(ヒス束、左右脚など)と比べると非常にゆっくりと伝わっている。理由は、心房内の血液を心室内へ十分に送らせるためである。もしも、この電気刺激が他と同じ位のスピードで伝わると、心房内から心室内へ血液が流入している途中で心室が収縮してしまい、十分な血液を全身へ送ることができなくなってしまう。

 3・ヒス束・左右脚 室結節から伝わった電気刺激はヒス束へと伝わり、左右の脚へと伝わる。右脚は1本に対し、左脚は2本存在している。

 4・プルキンエ線維 洞結節から発生した電気刺激は、最終的にプルキンエ線維(もっとも電気刺激の伝導速度が速い)へと伝わり、そこから心室筋へと伝わり心室が収縮する。

 ずいぶんと前書きの長いお話なのだが、その・・①洞結節から②房室結節 ③ヒス束あたりの異常電流によって、心臓自体が不規則な動きをしているらしい・・。それを一般的な言葉で「不整脈」という一言で片付けてしまっているらしい・・。

 私が・・こういう診断を受けたのは30歳を過ぎてからの頃からで、その当時は「先天性心筋症」とか「先天性拡張症」とかと言われて、遺伝的に壁の厚い大きな心臓だから、不正脈が発生する・・・と、高松日赤の循環器科で言われたもので、それ以来、不整脈を制御し、血圧をコントロールする薬をずっと飲み続けてきたのだが・・・。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといね。

雨の日の 憂鬱なる午後 山つつじ

2010年04月27日 | 日常
 今日はぐっすりと寝るぞ・・・と決めて寝たはずなのに、朝はやっぱり・・六時過ぎに起きてしまった。あんまり・・疲れすぎても寝られないものなんだろうか。

 ということもあるんだろうし、なにせ、ここんところの電話回線の調子がおかしいのが気にかかる・・。出かける前から回線が切れたり話し中になってしまう・・。おかしいなぁと思いつつ・・、だましだましやってきたのだけれど、日曜日あたりからは全くつながらなくなってしまうし、外から家に電話をしても話し中になってしまう。。、

 

 だから・・空港についてから我が家に電話をしても通じなかった。帰るとすぐにメール確認をしようとしてもつながらない。WEBにも接続できない・・。そんなイライラがあって、昨夜も安眠できなかったみたい・・。

 なにせ・・、元の電話屋さんだから・・屋内配線は私がやってるものだから、NTTさんは相手にしてくれない・・。それだし、Nさんにお願いしなくてもと思うし、有料だからねぇ・・・。だから・・自分で直さないといけないってことだ。

 で、起きてからすぐに電話回線の状態を調べて、ここまではOK、ここから先がおかしい・・・という試験をする。これを「切り分け試験」という・・。そんなで・・午前中をつぶしてしまった。やはり・・現役を引退すると、どんくさくなってしまうんだ。

 

 お昼は家族で・・お買い物に出たついでに・・さぬき市長尾の「池田家」に行った。ここは一般店。母のさっちゃんのおごりだというので、一般店に行ったわけだ。で、私は・・「梅若うどん」を注文した。650円。

 

 かけうどんの上に、天かすとわかめと梅干しが乗ってるだけのものだが、かけうどんが350円なのに、300円も高いというのは、天かすが100円、わかめが150円。梅干し一個が50円にもなるのかなぁと、いらぬ計算をしてしまう・・。

 

 ま、午後からは・・昨日までの報告というか、ブログのまとめというかをやって、一日が終わった。ま、いずれにしても、電話回線が直ったのがなによりだ・・。電話回線がふさがれてしまうと・・通信ができなくなるとういうことだから、耳をふさがれたような、目が見えなくなったような・・・そんな閉塞感に襲われてしまうもの・・・。

 最近は、携帯電話から更新したりするおばちゃんらが多くなったらしいが、私は携帯のボタンが押せないのだ・・。あの・・小さなボタンが面倒くさくてね・・・。パソコンの大きなキーボードさえ満足に打てない。ときどき、「a」というキーが押せずに・・変な字が出ていると思う・・・。「a」が打てないのだ・・。

 

 そんなんで、なんとか一日が終わったぞ・・。

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。

冷たくも 花に嵐の 例えもあるさ

2010年04月12日 | 日常
 今日は一日雨になった・・・。それも重苦しい雨の一日だった・・・。

 親戚のおじさん・・・と言っても、母のいとこにあたるような人だが、年格好が似ているせいもあって、親しくさせてもらっていた目川さんが亡くなった・・・。私と一個違いだから・・・62歳か63歳か・・。長いこと・・・郵政関係のお仕事をしていて・・うちの町の郵便局にも最近まで勤務していた・・・。

 

 つい・・先日にも町内のコンビニで出会って挨拶をしたばかりなのに、突然の訃報だった。聞けば・・「心筋梗塞」だったとか・・。心臓の弱い私にすれば他人事ではない。彼も私も元はといえば血筋は同じ・・・。同じような心臓疾患を背負わされたような一族の流れなのだ・・・。

 

 葬儀にも参列したが・・・たまらなくなって、途中で式場を出た・・・。

 永年勤めてきた会社を退職し、これから・・自分の本来の生き方を探すはずの未来を・・突然に断ち切られた思いはいかばかりであっただろうか・・・。それを思うと、無性に悔しさがこみ上げてきた・・・。

 そんな想いとは別に・・葬儀は粛々と行われていく・・。その非情さに、僧侶でありながら・・・なんと無力な自分なのだろうか。なんと失礼な・・自分なのだろうかと思うと・・・いても立ってもいられなくて式場を出た・・・。

 明日は我が身かも知ないと思うと・・・たまらなくなった・・・。

 

 おりしもあたりは桜吹雪・・・。「花に嵐のたとえもあるさ、さよならだけが人生だ・・・」みたいな気持ちで花びらの乱舞を眺めていた・・・。咲いた花なら・・散るのは覚悟と言いながら、その覚悟ができない私たち・・・。春の嵐は厳しいな・・・。

 でも・・なんだかんだと言いながら、私たちは日常に戻って、ありきたりの毎日に埋没する・・。

 

 で、今日は奥方がお休みなもので、リサイクルショップへ行きたいという。なんでも施設で使うバスタオルを安価にたくさん買いたいのだとか・・・。「あんたは・・どこでもドアを持ってるんだから、リサイクルショップに案内しなさい・・」というのだ。

 で、近くのリサイクルショップに連れて行って、バスタオルだとかなんだとかをたくさん買い込んだご褒美に、このおうどん屋さんに行くことになった。

 ま、珍しいお店ではないのだが、「うどん亭・いわせ」という一般店。一般店だから・・少しばかりお値段がはる・・。だから・・お呼ばれの場合にはここがいいかなぁと。自分で食べる場合にはセルフのお安いお店ばかりなんだけれど。

 

 で、注文したのが、このおばけきつねうどん・・・。おうどんが見えないくらいな大きな揚げが乗っかっている。これで・・600円。この大きさは・・香南町の「宝山亭」のおばけうどんに匹敵するくらいなもの・・。

 

 今日は一日雨だったもので、朝夕のぽちの散歩に行っただけで、あとは・・ブログ巡りやらHPの更新作業に明け暮れてしまった。HPも、ああだこうだと手をいれていけば行くほどに、あれもしたい、これもしたいと・・・範囲が広くなって。今日は・・咸臨丸関係のサブメニュー作りに明け暮れてしまった。お暇があれば、のぞいてみてくださいな。

 

 でも・・、そのおじさんのように、突然に明日がなくなってしまうのかと思うと、身辺整理とかHP周辺とかもある程度は整理をしておかねばならないのかなあぁとは思う昨今。

 「明日有りと思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかわ」は、我が御開山さまの親鸞聖人でありますが、これは、親鸞聖人が、九歳の時、得度される前夜に詠まれた歌と聞いており、九歳でこんな歌が出て来るとは信じ難いですが、『明日桜を見ようとしても、夜に嵐が来て、桜は散ってしまうかも知れない、桜の運命と同様、明日の事は私達人間には分らないのですから、今、得度させて下さい』と言う松若丸(親鸞の幼名)の心情を表わしたものであると言われている有名なお話。

 

 若松丸(親鸞聖人)が得度(僧侶になること)するために青蓮院の慈円和尚のもとを訪れた時、すでに夜は更けていた。得度には時間もかかるし、たくさんのお弟子を集めなければならない。「もう遅いから明日にしよう」といった慈円和尚に、わずか九歳だった若松丸(親鸞聖人)が和歌を詠んで答えたというお話。

 明日ありと
 思う心のあだ桜
 世半に嵐の吹かぬものかは

 「この世は無常であり、今を盛りと咲く桜が夜中の嵐で散ってしまうかもしれません。同じように、私の命もいつなくなってしまうかわかりません。どうか、今ここで得度の儀式を執り行って下さい」という聖人のそのことばに心打たれ、慈円和尚はすぐに得度の手配をされたということ。

 

 ま、そのようなお話に感動をして、私も得度の儀式を受けて僧侶にはなったものの・・「持ったまま」「ありのまま」に生かされている毎日。「毎日毎日がその日暮らし」、「今日この日こそが最高の一日」みたいな毎日でありたいなぁとは思っていたりする。

 

じゃぁ、また、明日会えるといいね。

白梅も 紅梅もあり 雨の中

2010年03月07日 | 日常
 今日も朝から雨だった・・・。いや、別に雨だから困る・・・とかという話ではない。

 さて、今日は・・叔父さんの「むかわれの法要」の日。そういうても、普通の方にはわからんと思うけれど、私の父のお姉さんが嫁いだ人・・・。私の父の姉の主人・・。つまりは「叔父」さんだと思う・・・。「むかわれ」というのは・・高松地方の方言らしい・・。愛媛地方でも使うらしいが、「一周忌」の法要をいう。

 

 死者への回向(えこう)、自分の修めた功徳をほかのひとにめぐらし向けるという意味が・・「向かわれ」というのだそうだ・・。この一周忌で・・忌明けにもつながるのだとか。これが終われば・・納骨をする家もあるらしい・・。

 こういう言葉的には・・真宗風ではないなぁと思いつつも、ご近所のお寺さんも「むかわれやから・・」とか、「むかわれのご法事ですから・・」と言うものだから、単に・・讃岐の方言として・・使ってるのかなぁとは思う・・。

 

 この家・・・、ここは「かやの」さんちなんだけれど、私の叔父さんは・・私んちと同じ「きむら」さん。でも、私のおばさん(つまりは亡くなった叔父さんのつれあい)は「まえやま」さん。だから、おばさんは・・「まえやま」さんちのお仏壇をおまつりし、叔父さんの娘の家で・・・新しくお仏壇をお迎えしたとかで、私もややこしい・・・。

 

 この・・「アルカイダ」みたいな人が・・ここの檀那寺さん・・。このブログにしょっちゅう出てくるお説教の掲示板・・・を書いてる住職さんだ。うちのお寺のグループのメンバーな訳だ。だから・・お友達な訳だし、お師匠さんでもあるし、コーチでもあるし・・。

 この人・・「赤松円心」という・・戦国時代の武将と同じ名前・・。ここのお寺の創始者もまた、「赤松円心」で、それにあやかったのか、偶然なのか、単なる親(赤松天心)の思いつきなのか・・・。

 

 私が京都の本山で布教師としてデビューしたときの司会者が、この赤松先生・・・。ま、思い出深いお方ではありますよ・・。今は本山認定の布教師さん。全国を布教して回られる方。この後ろに・・二人の住職さんがいて、三人で「三部経」というおつとめをし、その脇で・・私が「添え」という形でおつとめをしたのだけれど、その一人が・・私の「伝道・布教」の教授だった「川田先生」・・。ま、この先生も・・同じ班の「お友達兼師匠兼コーチ」みたいな方・・で、本山布教師を育成する教授方・・・。もう一人の穴吹生もまた・・同じ・・・・。そうそうたるメンバーですな・・・。

 

 その後は・・「お齋(とき)」・・・。お寺では普段に「食事」という意味で使うのだが、この辞書(ATOK-2010)では、「とき」では出て来ない。もう、古語とか死語になっているのかも知れない・・・。

 でも・・、昔みたいに・・ああだこうだと世間話をすることもなく、それぞれが違う世代、違う生活観をもっていて・・会話も停滞気味・・・。お酒を飲んでにぎやかに故人をしのぶ・・・という時代ではなくなって、お酒はだめ、ビールもだめ・・・みたいな時代だから、お茶とおすましでは・・会話も進まない・・・。食べてしまえば・・「じゃぁ・・」ということでお開き・・・。叔父さんも寂しがるとは思うけれど・・・。

 

 それだし・・最近はタバコを吸う人がめっきりと減った・・・。この日は20人近い人がいたけれど、タバコを吸うのはここの家のご主人だけ・・。三人のお坊さんもタバコを吸わなかった・・・。

 私が子供の頃には、二人か三人の間に一個ずつの火鉢(手あぶり)があって、暖房と灰皿を兼ねていたものだった・・。暖房が普及すると・・そういう火鉢も姿を消して灰皿になったけれど、今は・・灰皿すらが出て来ない・・・。

 

 ま、そういうことで、仏事も食事も・・様変わりしてしまったなぁと思ったことだった・・。

じゃぁ、また、明日、逢えるといいね。

 

トイレの神様・植村花菜

2010年03月07日 | 日常
トイレの神様/植村花菜

 この・・きれいなお話のあとで・・なんだけれど、つい・・思い出したようなお話です。

 便所の神様《吉を招く「言い伝え」-縁起と俗信の謎学》を読んだ訳だ・・。

 「便所で唾や痰を吐くな」「朝夕の六時に便所に入るな」という言い伝えがあるそうだ。便所の神様は、人間が用をたすとき、右手で大便を、左手で小便を受けて下さるのだそうらしい。人が用をたしているとき、神様は両手がふさがっているわけで、そこに唾や痰を吐くと、神様の口に入ってしまうと考えられているのだそうだ。

 
 
 また、朝夕六時は便所の神様が他の神様と相談する時間と考えられていて、その時間に用をたすのは、相談を邪魔してしまう事になってしまうのだそうだ。だから、もし、我慢が出来なければ・・・「ごめんください」と言ってから、入らなければならないのだそうだ。

 ちょっと笑ってしまう言い伝えなのだが、「何事も自分の力だけで行えるわけではなく、神の力をお借りするのだ」という謙虚な気持ちのあらわれのようなのだとも・・。

 また、女性の守護神である便所神というものがあって、お産の神様だそうだ。人間の排泄物は流れ流れて、あらゆる生命のふるさと、聖なる海へ‥流れていく。したがって、便所は人間の体内にあったものの一部を、日毎に海上他界へと運ぶ通路であったというのだ。


 便所は現世と他界の境にあって、便所神がいると信じられており、「便所を綺麗にすると、美しい子が生まれる」という言い伝えもあるらしい。

 また、「子どもが便所にはまったら、名前を変える」という風習もあるそうで、もちろん「便所=他界への通路」な訳だから、他界への通路に一歩踏み入れたなんて縁起が悪いのである。だから、名前を新しくして、再生をはかるというもの。ま、今のトイレには落ちたりはしないのだけれど・・。

 

 げんかつぎも、理由を知ると納得できる。鳥山石燕『今昔画図続百鬼』によると、「加牟波理入道」または「加牟波理入道(かんばりにゅうどう)」は、鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』にある日本の妖怪、および日本各地の厠(便所)の俗信に見られる妖怪だ。

 『今昔画図続百鬼』では、厠(かわや=川屋)に現れる妖怪として口から鳥を吐く入道姿で描かれており、解説文には以下のようにあり、大晦日に「がんばり入道郭公(がんばりにゅうどうほととぎす)と唱えると、この妖怪が現れないと述べられているのだそうだ。

 「大晦日の夜 厠にゆきて がんばり入道郭公 と唱ふれば 妖怪を見ざるよし 世俗のしる所也 もろこしにては厠神の名を郭登といへり これ遊天飛騎大殺将軍とて 人に禍福をあたふと云 郭登郭公同日の談なるべし」などと、いかにも、もっともらしい・・・。

 

 兵庫県姫路地方では、大晦日に厠で「頑張り入道時鳥(がんばりにゅうどうほととぎす)」と3回唱えると、人間の生首が落ちてくるといい、これを褄に包んで部屋に持ち帰って灯りにかざして見ると、黄金になっていたという話もある。松浦静山の著書『甲子夜話』にもこれと似た話で、丑三つ時に厠に入り、「雁婆梨入道(がんばりにゅうどう)」と名を呼んで下を覗くと、入道の頭が現れるので、その頭をとって左の袖に入れてから取り出すと、その頭はたちまち小判に変わると記述されている。

 一方で、この呪文が禍をもたらすこともあるといい、江戸時代の辞書『諺苑』では、大晦日に「がんばり入道ほととぎす」の言葉を思い出すのは不吉とされる。

  岡山県の一部では、加牟波理入道の俗信が見越し入道と混同されており、厠で見越し入道が人を脅かすといい、大晦日の夜に厠で「見越し入道、ホトトギス」と唱えると見越し入道が現れるなどといわれている。

 中国の巨人状の妖怪「山都」が日本に伝わり、厠神(便所の神)と混同された結果、この妖怪の伝承が発祥したとの説もあるのだとか。



また、こういう話もあった・・。便所に祀られる神には、カワヤガミ(厠神)、センチノカミ(雪隠の神)などともいうものがある。烏枢瑟摩明王(うすさまみょうおう)を祀っているところもある。便所神は盲目で、大小便を左右の手で受けるため、便所で唾を吐くと口で受けなければならないため、この行為は禁じられている。もし唾を吐けば、歯や目が痛むとか盲目になるといわれ、荒々しく崇る神とされている。


 

 また便所神は産神ともされ、青森地方では難産のさいには家の者が便所へ負い紐をもって行き、神をおぶって産婦の枕元まで連れてくると産が軽いといわれていた。越中砺波地方では、出産のさいにカンショバの神(便所神)が最初にくるといっている。便所神は、便所の隅に棚を設けて幣束や人形を神体として祀られる。便所神は竈神や井戸神と夫婦だという伝承もあり、家の裏側に祀られる境界神として共通した特徴をもっている。便所神は中国でも祀られており、紫姑神などと呼ばれ、正月15日に便所から迎えてきて、竈神の前などでさまざまなト占を行う風があった。



 水の神様、火の神様、かまどの神様(荒神様)など、日本の家の中には沢山の神様がおられるのだが、便所の神様も日本では古くから信仰を集めてきた神様で、便所を特別な場所として信仰する習慣は、かつては全国各地で見られた。

 

 現在の便所はそのほとんどが清潔な水洗式なのだが、昔の便所は母屋とは別になっていて、暗くて汚い場所であり、そして、万一足を滑らせて地中深くに埋め込まれた便壺に落ちてしまうと、時には命を落とす事もある、危険な場所でもあった。便所は、こうした暗さ、恐ろしさ、不浄、といった“陰”の観念と結び付いた特別な場所であるが故に、便所は、単に排泄の用を足すだけの場所ではなく、この世とあの世とを行き来できる特殊な空間と考えられ、便所には神様がお祀りされたのである。便所神は、地方によっては厠(かわや)神、雪隠(せっちん)様、センチ神などとも呼ばれていた。

 しかし、便所神が全国的に広くお祀りされていたとはいっても、そのお祀りの仕方は地方によって様々であった。例えば、便所を新たに作る際に男女一対(夫婦)の紙人形を便壺の下に埋めて魔除けにするという地方もあれば、便所の中に神棚を設けて御神体となる人形を入れてお祀りする地方もあり、また、神社やお寺から便所神の幣束を貰ってきて便所にお祀りしたり、お餅や、鶏が描された絵馬を便所にお供えしたり、灯明をあげて花や線香を便所にお供えするといった地方もあった。

 

 関東地方や長野県東部、福島県南部などでは、赤ちゃんを初めて外に出す時に「便所参り」をする習俗もあったとか。生まれて間もない赤ちゃんは、あの世のものともこの世のものとも判断がつかない未成熟な存在なので、祖母か、もしくは産婆が、生後七日目頃の赤ちゃんを、様々な穀物の生命力の源である糞尿のある場所に連れて行き、この世のものとして安定した存在になるよう、そしてその赤ちゃんが健やかに成長するよう、便所神に米や御神酒をお供えして祈ったものである。ちなみに、糞尿を農業用の堆肥として蓄積するという方法は日本以外ではあまり見られず、日本で便所神が大切にされてきた理由には、「便所は農業生産と直結する場所」と考えられてきた背景もあったようである。

 また、便所神は出産とも深い関わりを持っていた。妊婦が便所を常に清潔に保つよう心がけ、便所神をお祀りしていれば、「お産が楽になる」「美しい子供を授かる」「強い子供が生まれる」という信仰も全国各地で見られ、こういった信仰は便所が出産と結びついていた事を示している。便所という汚い所に祀られながらも美しい子供を授けるので、便所神は盲目であるという言い伝えもあった。また、便所の軒下は胞衣(胎児を包んでいた膜や胎盤など)の埋め場所としても使われていたようである。

 

 このように、便所神のお祀りの仕方は各地で様々なのだが、その御利益はほとんど共通しており、「子授け」「安産」「生まれた子供の健やかな成長」が代表的な御利益とされ、下の病(性病や婦人病など)にも御利益があると云われてきた。

じゃぁ、また、明日、逢えるといいね。

奥山の 耕作放棄地に 蕗の薹

2010年02月16日 | 日常
 最近なのか、昔からなのか・・だんだんとお馬鹿さんになっていく・・。記憶が飛ぶ・・・というか、記憶がないというか・・・認知が進むというのか・・。

 年度末が近くなって・・健康保険をどうするか・・みたいな相談があって。今は前の会社の「臨時契約・・云々・」ということで、そのまま支払っているが、これが高いので、二年目からは奥方の厚生年金に加えてもらって被扶養者みたいになるほうが安いとか・・。その手続きに・・「年金手帳」が必要だとか。

 それで・・朝から夫婦喧嘩だ・・。「あんたに預けた」「もらっていない」・・結局、私がファイルして厳重保管をしていた・・。

 

 で・・今日から確定申告が始まるというので、どちらが行くかでもめたが、二人で行くことになった。だと・・源泉徴収票がない。保険の振り込み証明書がない・・・ということで、手続きが進まない・・。「あんたに預けたでしょ」「もらっていない・・」の繰り返し・・。で、あきらめて帰ろうとすると、「ほら、あるじゃない!」ちゃんと医療控除のファイルの下にきちんと私がファイルしてある・・・。

 

 住宅減税の書類もしかり・・。「あんたに預けたでしょ」「そんなものは見たことない」・・と夫婦喧嘩をしていると、税務署の職員が・・「ここにあります」だって。

 万事がその調子・・。で、ようやく書類が揃って、eーTaxの端末に行って、アルバイトさんに入力してもらう・・。「このくらい、あんた、できるでしょ」「ああ、毎年、やってた・・」「なに??」またも・・夫婦喧嘩・・・。

 

 イータックスっていうから・・知らないものだと思ってるし、電子キーたら住基カードが必要だとか・・Idが必要だとかと難しそうなことばかりなので考えてもいなかったのだ。

 娘さんがやってる画面を見ていると、毎年やっていた・・「年末調整画面」と・・ほぼ同じ・・。収入がいくらで、生命保険がいくらで、損害保険がいくらで・・・みたいな。ま、医療控除や住宅減税は税務署でやらないといけないのだけれど、その画面が統合されてるだけの話・・・。じゃぁ、来年はできるか? と言われると・・わからない・・。

 まったく・・お馬鹿さんになっていくなぁと思った・・・。頭の中には「咸臨丸」しかないのかと思うほどに世間の諸事にうとくなったし、興味がないのだ。オリンピックなんてまるきり興味がない・・。なんで開会式にあれだけ大騒ぎするの? なんで、銅メダルを取ったと大騒ぎするの?みたいなもので・・・。

 

 やはり・・某ネットの林遊さんのいうように・・「うどんの食べ過ぎ」かしらん・・。

 今日は県立図書館に行ったついでに・・「三徳」さんでおうどんを食べた。高松市林町にある県立図書館からは徒歩で数分の距離。本を探していて・・おなかがぐぅぅと鳴ったので、かっこわるくて・・外に出て、うどん屋さんに駆け込んだ。

 

 ここにはいろんな変わったメニューがあるが、あれこれ悩むのも面倒な物で、「かけ小」を注文した。かけうどんだけは・・自分で温めて・・自分で出しをかける。で、ネギやおろし生姜をのせる・・。いわゆるトッピング。さらに天ぷら類をチョイスする。今日はナンキンの天ぷらを乗せた。かけ小(220円)天ぷら(115円)合計・・・いくらだ。335円。ご名算!

 

 うどんなどの柔らかいものばかりを食べるとお馬鹿さんになるっていうのは本当なのかなぁ・・。だと・・香川県民は・・みんな・・お馬鹿になるんだけれど・・。そんな話も聞かないし・・・。

 さて・・。お雛さんが近くなると・・・「蕗の薹」も芽を出すころだなぁと・・あちらこひらを探してみた・・・。不思議なことに・・・どこにもない・・。

 

 いつもだと・・たくさん生えている場所にもフキノトウはない・・。「確か、去年はあったはずなのに・・」「覚えていない・・」みたいなもので、どこにもない・・・。

 フキノトウの生える場所すら覚えていないんだろうか・・・。そんなにも私はお馬鹿さんになったんやろうか・・・。



 あった・・! かろうじて有った・・。まだまだ・・小さくて幼い。これからだなぁと思った・・・。こんなにも暖かいとは思うのだけれど、自然界ではまだまだ寒い時期。そういえば、今日はまだ旧暦の正月三日・・・。まだまだ・・正月気分が抜けきらない時期なんだなぁ・・・。

 

 今日の獲物はわずかにこれだけ・・・。来週あたりがいい頃やろうか・・。三月三日のおひな様までに間に合えばいいのかなぁと思ってみたり・・。

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。

新しき 年の初めの ご挨拶

2010年01月01日 | 日常
           あけましておめでとうございます。 
     

 私こと・・、昨年三月でNTTを退職。43年間・・愛と誠を守り、「通信」と言う二文字に命をかけて守り続けてきたところですが、そのお仕事にも卒業させていただきました。長い間、お世話になりました。

 その後・・、旧宅周辺の草刈りや雑草退治に打ち込んだり、妙好人庄松同行の研究、法衣や袈裟の研究、英国士官レキに関する研究など、好きな勉強に没頭しました。塩飽本島の城石残石の研修やら牛島の歴史探訪、高見島や佐柳島にも旅して、島の民俗や歴史にも触れました・・。

 さぬき広島では・・咸臨丸渡米150周年記念行事のプレイベントで作成した、「咸臨丸乗組員水夫のお墓探訪マップ」を作成して、ふれあい祭りで展示し、島のコミュニティセンターに掲示されています。それが、今年の「渡米150周年記念行事で横須賀市にも展示予定です。

 昨年の四月には啓子の父の寅衛さんが、九月には母の妹の和子さんが西国に向けて旅立ちました・・・。長年のご指導ご鞭撻に感謝です。そういうことで、賀状の届かなかった方にはごめんなさいです。

 啓子ばぁもめげずに、元気で介護のお仕事に頑張っています。さっちゃんもなんとか頑張っています。

 そんな私たちですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

               平成22年元旦

迎春の 準備そこそこに 旅支度

2009年12月30日 | 日常
 昨夜は娘家族がやってきたもので・・宴会風になってしまって・・、食べて・・飲んで・・・大騒ぎになった・・。で・・こども三人と娘との四人が・・二階の和室に寝たものだから・・・。

 だから・・私たちは書斎に泊りこむことになった・・・。書斎て言ったって、普通の部屋なんだけれど。大きなカントリー風のデスクと、大きなおこたがでんと構えているから・・・小さくなって寝たものだった・・。

 

 このおこたの両側の狭いスペースに、けいこばぁが向こう側・・。私がこの足元側に寝て・・・気がつけば・・朝の七時半だった・・・。全く・・・のんきになったもんだ・・。

 孫たちは朝食もそこそこに川魚釣りに出かけた・・・。このあたりの・・「アカマツ」という小魚を手製の釣りざおをで釣りあげるのだ。その釣りざお用の竹を、山の旧宅から切り出して・・・長い竹竿をかついで歩いて帰ってきたのだと・・・。およそ・・3キロ弱の道のりを・・・。

 で・・竹に釣り糸を結び針をつけて、エサやらバケツを下げて寒い中で魚釣り。それでも・・メザシくらいなものを数匹ほど釣りあげていた・・。

 

 一方・・・私は・・お部屋の片づけ・・・。この書斎に、もう一台のPCを置きたいもので、スイッチングハブを探したのだけれど・・・帯に短し・タスキに長し・・・で、いいものが見つからない。この・・おこたの上に、ノートPCを置きたいなぁと思ったりして。冬場だけのことなんだけれど。

 でも・・、このマウスの数はなんだろうね・・・。どうして・・こんなにもマウスが集まったんやろうか・・。まさにねずみの巣やね・・。

 

 でも・・、いやになるほどあるのが・・接続コード。何と何を結ぶものかわからないが、USB用の端子のついたものがどっさりとある・・。携帯電話とPC・・とか、PCとカードリーダーを結ぶものとか・・・訳のわからないものがどっさりとあるし、電源用のコードも山ほどある。フリーマーでも売れないかなぁ・・・。

 で・・・スイッチングハブの安いものと、増設用のスピーカーを探しに・・電気店に行ったのだけれど・・。これまた・・帯に短し・タスキに長し・・でいいものがない。

 

 で・・、今日のおうどんは・・三木町の「力一:りきいち」という一般店。さぬき市鶴羽の「つるわ」というお店で修行して開店したのだとか・・。

 ここにはしっぽくうどんがないようなので、「かけ小」を注文してみた・・。注文してからテーブルでしばらく待つことになる。その間に・・おでんとか天ぷらとかご飯ものを食べる様式らしい・・。私はそういうものを食べないので時間が永い・・・。

 

 で・・、これが、「かけ小」だ。実にあっさりとしている。おうどんの上にはかつおぶしが少し乗るだけ・・。あと・・少量のキザミネギとゴマが少しだけ小皿に乗って出てくる・・・。うーん、一気にねぎもゴマも欲しいなぁと思ったことだ。これで・・:270円だった。

 ま・・一言ではコメントできない・・。何回か、いろんなうどんを食べてみてだな・・。

 

 ここのお箸には・・「かがわのひのき」という刻印が施されている・・。ぜいたくやなぁと思った・・・。だから・・「マイお箸を持とう」みたいな提言なんやろうか。それとも・・「うちは、香川のひのきのお箸を使ってるぞ・・」ということなんやろうか・・。もったいなくて・・・捨てるにはしのびないので持って帰ってきたが・・・何に使うこともできないなぁと思っている・・。

 

 マシン室の・・FMVのデスクトップのディスプレーがいよいよおかしくなったので、どのくらいの予算を組めばいいのかと・・電気屋さんに行ってみた・・。二万円弱だけれど・・・、どうしたもんやろうかね。そろそろ・・本体もおかしくなってきてるころやろうし。社宅に入った時に買ったのだから・・H16年だったから・・まだ・・五年か・・。どうしたものやろうかね。

 で・・スイッチングハブと増設スピーカーを買ったけれど、こんな、おもちゃみたいなもので、問題が解決するんやろうかなぁと思った。二つで・・1200円だった。

 

 帰る途中の神社やお寺では・・早くも「迎春準備」ができていた。「初詣においでよ~」・・・みたいな雰囲気やった・・・。言うちゃなんだけれど・・「お賽銭持ってきてね~・・」みたいな。

 でも・・・うちのご近所のお不動さんは・・・まだ・・何もしてなかったなぁ・・。ここは・・31日にみんなで一斉にやるのかもね・・。

 

 で・・、スケジュールノート・・。会社時代からずっと使ってきたビジネス・ノートなんだけれど、これの2009年版から2010年版にデーターを移した。このノート・・・、同じものを二冊も買っていたもので・・・一冊は・・「にゃんさん」にプレゼントした・・。あるんよね・・。同じ号の雑誌を二冊も買うとか、同じような手帳を二冊も三冊も買うとかね・・・。

 そんなことで、けいこばぁの許可がおりたので、明日からさぬき広島に行って来るね・・。二日が「百々手:ももて」神事。三日はおとなりの集落の百々手のお手伝いの予定・・・。三日か、四日には戻るけんね・・・。

じゃぁ、いいお年をお迎えくださいね・・。

穏やかに 夕日の落ちる 枯れ野かな

2009年12月25日 | 日常
 町ではクリスマス気分一色なんだろうけれど、こどもの姿が全くない・・・過疎のこの里では・・どこにもクリスマスの気配すらない・・。私らの娘たちの時代が華やかであった最後かも知れない・・・。

 

 さて・・、今日は牛島研修の参加者が17名だという連絡が入ったもので、追加の資料の印刷とか新しい情報の印刷とかに午前中を費やした・・・。ま、そこまでやらなくてもいいとは思うのだが、「牛島」という・・一種、近寄り難いというか、交通的に寄りつきがたい島だけに、一生に一度・・・ここに到達できるか・・・みたいな島だけに・・・、ここに来られた方には大サービスをしたい・・・みたいなことで。

 というのも・・丸亀港からフェリーで塩飽本島(ほんじま)にはフェリーで5往復、客船2往復があるが、丸亀ー牛島航路は客船で一日一往復しかない。丸亀を12時10分に出て・・・牛島には12時25分に着く。帰りは16時58分の客船で17時03分に丸亀港に着く。それだけ・・・。

 島には商店もなければ自動販売機もない。民宿もあるにはあるが完全予約制の完全持ち込みの自炊生活・・・。こんな島には誰も寄りつかないし、立ち寄る意味がない・・・。この島に立ち寄るのは・・・釣り人か、アメリカ人のカートさんの民宿にお世話になる方か・・・島の関係者くらいなもの。

 それだし・・、一人でこの島に降り立っても・・・案内板があるわけではなく、尋ねる人影にも出会えない・・。どこに何があるのかさえわからない・・・。道さえわからないし、家が崩れていて道さえふさいでしまっている・・。これでは・・身動きすらできなくなってしまう・・。一歩・・山道に踏み込めば・・・くずや雑草が生い茂っていて・・・道がその草むらに呑み込まれてしまう・・・。

 

 だから・・・普通の方は・・・この島にあこがれはあるものの・・この島に降り立つことはまずない・・。かくいう・・この私も・・この島にあこがれてはいたのだけれど、どうやれば、この島に入れるのかと思い悩んだものだった・・。

 たまたま・・広島の自治会長さんの漁船に乗せてもらって、けいこばぁと・・三人で牛島に降り立ったのが最初・・・。その後は何度も・・・マイボートでお墓探しとかで上陸するようになった・・。

 

 そういうことを知ってか知らずでか・・、明日の「牛島研修」のガイド役を仰せつかった・・・。で・・先々週だかには・・・横瀬さんの案内で・・・下見もやったし、資料との整合性もとった・・・。準備は万端なんだけれども・・明日の天気が気にかかる・・。

 

 牛島というのは、丸亀市沖にあって、塩飽本島のすぐ南側にある周囲四キロほどの小さな島。今の人口は十数人で十世帯ほど。里浦では漁業が行われ、反対の小浦では農業が主体・・・。

 江戸時代前半には廻船業で栄え、丸尾五左衛門や長喜屋伝助などの船が御城米を運んでにぎわった・・・。その豪商になった両家が寄進して檀那寺の極楽寺を建て、聖神社を建立した・・。海上安全・家内安全・商売繁盛を祈願するためだった。小浦の池神社も建立した・・・。

 しかし・・政権交代・・によって、江戸時代から明治になると・・帆船の時代ではなくなり・・海上輸送の姿は一変し、牛島の両家は撤退を余儀なくされて転身した。

 

 さて・・、今日のお昼は・・高松市香川町浅野にある「かめや」さん・・。ここは一般店で・・・駐車場が狭いのでなかなかに立ち寄ることができない・・。

 で・・、マイブームになりきっている・・「しっぽくうどん」を注文した・・。

 

 一般店だからという訳でもないのだろうけれど、なかなかに上品な仕立て上がりになっている・・。さすが・・・プロ・・・みたいなものか。そういうと、セルフのお店がプロではないみたいな印象になるけれど、それは決してそういう意味ではない・・。セルフのお店も・・・ほとんどこのタイプのおうどんはプチセルフ・・・みたいに完成品が出されて・・料金先払いで・・自分で運んで食べて片付ける方式になっている・・。だから・・・食器を自分で片付けるのか、そのまま、置いておくのか・・が、セルフと一般店との違いくらいなものか・・。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。 

何人もが 追い越してゆく 雪の町

2009年12月19日 | 日常
 土曜日は丸亀に向かって出発した。さぬき広島を舞台にした映画「青き島よりGO!」が猪熊弦一郎現代美術館ホールで上映され、10時40分からが第一回目らしい。それに合わせて出かけたわけだ。だから・・8時過ぎにありあわせの食材を詰め込んで飛び出した・・・。

 ところが朝食を食べていなかったもので・・香川町あたりでおなかがすいてきた。で・・朝うどんが食べられるお店は・・・と考えて・・・「こがね製麺所」を思い出した・・。

 

 で・・朝うどんだから・・・「かけ小(190)」に「あげ(100)」を乗せてみた。これで290円。ここの麺はソフトでなめらかで空腹のおなかにはたまらない・・。

 で・・、元気になったところで・・・丸亀に向かって走り出す・・。

 丸亀港に着いたのは・・・9時半過ぎ・・。港近くに車を置いて・・・歩いてJRの丸亀駅へ・・。その構内の待合所に、その映画の撮影風景を写した写真を展示してあった・・・。そこで・・・島の人たちがあちらこちらに写っているとか、島の風景を思い浮かべながら・・。撮影の舞台裏とか撮影風景を感じ取っておいてから・・・映画にのめりこみたいと・・。

 

 丸亀駅から徒歩二分ほどの近くにある・・・猪熊弦一郎美術館に行くと、主演の「唯ちゃん」がポスターを貼ったりして準備をやってる・・。

 

 このまん中の高校生が唯ちゃん・・・。何度かフェリーの中では見かけたことがある。普通の女の子だ・・(当たり前か・・)。

 映画は10時40分から12時までの80分。劇場版というものらしい・・。この・・フェリーが・・さぬき広島に向かう・・「びさん2」。映画の中にも何回も登場する・・・。

 

 で・・一回目だけ・・舞台挨拶がある・・。監督の林一臣さん、主演の横山紗織(吉見唯)、中尾格(西内大吾)、佐々木愛(吉見啓子)の四人が舞台に登場して挨拶・・・。

 

 この映画は「さぬき映画祭2009」に参加した作品で、その映画祭で審査員特別賞を受賞したとのこと・・。映画祭では上映時間が50分だったものを、劇場版・完全版ということで・・80分に編集しなおして・・一般公開するもの・・。

 

 ま・・内容は・・・重苦しい話で・・・なんで、この三人が島にやってきたのか・・・。逃げるようにしてひっそりと暮らしていたのに・・、唯ちゃんが中学校を卒業して丸亀の高校に進学して・・一人暮らしをしたいと言い出して・・開けてはならないパンドラの箱を開けてしまう・・・。

 ま・・、最後は・・「青き島からGO!」なんだけれど・・。

 

 その・・映画の最後に出てくる・・「婆娑羅ダンス」・・・。よさこい鳴子踊りの丸亀バージョン・・・。それを・・丸亀京極連ということで、唯ちゃんが踊りをみんなと一緒に披露してくれた・・・。その演奏をしたのが・・斉藤好一さん(まほろば)なんだとか、見事な三味線も披露してくれた・・。

 すばらしい踊りやら熱気に感動して外へ出たら・・・外は寒い寒い・・師走の空・・。

 

 港近くのうどん屋さん、太助でかけうどん小(270)を食べて・・・13時半のフェリー「びさん2」に乗って島に戻った・・・。

 

じゃぁ、また。

舞い落ちる 初雪受けて 庭を掃く

2009年12月17日 | 日常
 急に寒くなった・・・と思う・・。私はずっと暑がり屋で、真冬にでも鼻の頭に汗を流していた・・。だから・・職場の先輩たちから・・「一人で仕事をしているように見える・・」とか、「仕事もしてないのに、さも仕事を頑張ったように見える・・・」などと言われたものだった・・・・。

 ところが・・・60歳を超えたら寒がり屋になった・・・。昨年の一月から三月には・・・肺炎と心不全を併発して大騒動になった・・・。そんな寒さでもなかったのにね・・・。

 

 今朝・・・窓を開けてびっくりした・・。山が雪で覆われている・・・。初雪っていうんだろうか・・・。今年の終(しま)い雪ていうんだろうか・・・。

 「寒いはずやなぁ・・・」と思った瞬間・・・。

 

 家の周囲にも粉雪が舞い降りてきた・・・。すごい吹雪になった・・・。それは数分間だけのことだったのだけれど、「久々の雪だなぁ・・」と思った。子供のころにはひざくらいまでの雪が降ったけど・・、近年は雪などはほとんど降らない・・。降っても・・この程度なんだ・・・。

 で・・ふと机の上を見ると・・一通のダイレクトメールが・・。

 

 「なんじゃこりゃぁぁぁ・・」まだ・・師走の中ごろだというのに、早くも新年の挨拶かや・・・。早ければいいっていうもんじゃないのだけれど・・。ま、市長さんとか知事さんとか・・議員さんとかは11月あたりから新年用の原稿は書いているんだろうけれど・・、でも・・やはり・・それが配布されるのは新年になってからにしてほしい・・。慌ただしいって言うか・・節操がないっていうか・・。季節感のセンスがないっていうか・・。

 それはあておき・・、朝の間は・・「弓道具店」「武道具店」を検索してみた。香川には・・案外と少ない・・・。それぞれの高校には弓道部というものがあるはずだから・・それなりの弓道具店があるだろうと思ったけれど・・意外と少ない。

 とりあえずは・・・弓の弦(つる)を買っておかないと・・・。

 

 これは・・・高松の「高島弓具店」、船型の県立体育館近くの弓道具店なんだけれど、お店にカギがかかっていて誰も出てこない・・・。矢がたくさん並べてあった・・・。1本が・・・2400円もするらしい・・。6本組ならば14,500円くらいになる。ちょっと・・手が出ないなぁ・・。

 

 で・・次に向かったのが高松市番町・・高松工芸高校の近くにある「弓田武道具店」。メインは剣道具・・・。四畳半ほどのお店のほとんどが剣道具ばかり・・。仕方がないので、弓の弦が欲しいというと・・弦が出てきた・・・。思ったよりも安かった・・・。たぶん・・・メーカー品じゃないのだな、何の表示もないもの・・。ま、素人の弓遊びだから・・こんなものでもいいか・・。メーカー品の半額程度のお値段・・。735円。これを・・3セット・・。

 

 でも・・矢が二本(甲矢・乙矢の二本)は欲しいなぁと・・次のお店に向かった・・。広島の弓の先生が教えてくれたお店だが、WEBではかっこいいお店・・。

 

 ところが・・ここは普通の民家・・・。周囲の雰囲気からすれば・・市会議員さんか県会議員宅風・・・。あまり・・・議員さんという方にお知り合いはいない・・。だから・・・入るのはためらわれて・・・。

 あと・・仏生山町の武道具屋さんにも寄ったのだけれど、お店の中には入れなかった・・・。なかなかにこういうおお店はマニアックというか特殊な雰囲気があるな・・・。

 学校の弓道部なんぞは出入りの運動具屋さんとかスポーツ店を経由して買うのかなぁ・・・。ま、来年の「百々手(ももて)神事」は、どうにかこれで行くしかないかなぁと思った・・・。

じゃぁ、また。
 

人熱く 師走の街の 歩道橋

2009年12月06日 | 日常
 土曜日の夕方に神戸に着いて一泊し、二日酔いの気分のまま・・よしつぐさんの車に乗って・・長田の公園に向かった・・。たっちゃんが・・「鉄人が見たい・・」というので、私もついでにそれを見たいと思って・・・。

 

 ニュースなどではでかいなぁと思ったのだが、こうしてみるとこんなものか。周りの建物がでかいせいもあるんだろうな・・。

 長田区復興のシンボルとして建てられたという「鉄人28号」の周囲には多くのこどもたちや若者がとりまいている・・。

 

 確かに近寄ってみればでかい・・・。高さは・・18mもあるのだそうだ・・。私らのこどものころには・・少年マンガでわくわくしながら読んだものだが、今頃のこどもや若者は・・・テレビなどで見たんだろうか・・。

 

 このポーズを真似て・・若者たちはデジカメや携帯カメラに収まっている。中には・・三脚を開いて一眼レフのデジカメを構えている老人までいるが、これを・・デジイチで撮るんか・・・と思った。それなりには写るんだろうけれど・・。

 その後・・けいこばぁのお兄ちゃんのお見舞いに立ち寄り、お土産を買ったりして・・三宮の東急インまで送っていただいて・・・。

 佐柳ふるさとの会は東急インの三階で行われる・・・。今年は・・80名余の参加者らしい・・。

 

 これは・・川柳大会に投句した参加賞の傘・・・。たくさんの写真や短歌、川柳などが投稿された様子・・・。島の古い様子を写した写真は興味深いものやった・・。

 

 まぁ・・芸達者な人たちは多い・・・。歌ったり踊ったり・・・。そうそう・・銭太鼓のゼニーズ講演も・・・。

 

 鐵五郎さんやのぶりんさんの熱演・・・。師匠の方ばかり見ているのが面白い・・・。

 お昼の12時から始まったふるさとの会の一次会は16時前に一区切り・・。記念撮影をして・・・。

 

 これは・・半分に分けての記念撮影・・。

 16時過ぎにお迎えのよしつぐさんらの車が来たので・・この一次会だけでお別れ・・・。鐵五郎さんのお見送りを受けて会場をあとにして・・。

 

 一行は・・・三宮を後にして・・塩屋のおうちへ・・・。

 で・・、また、しばらく・・さぬき広島に行って来ますね・・。

じゃぁ、また、会えるといいね。

訳もなく 心の置き場や 枯れすすき

2009年11月18日 | 日常
 昨夜のことだった・・・。久しぶりに・・ホームページ「まほろば自然博物館(本館)」の更新作業をやっていた・・。ここの・・メインみたいになっている「庄松堂:しょうまどう」に、新しいリンクを張る作業だった・・。難しい作業でもなんでもなかった・・・。

 

 で・・数項目のリンクを張って、ファイルを上書きして・・サーバーに送信して更新した・・・。それを・・端末から確認してみると・・。

 

 思わず・・目が・・点になった・・。冷や汗が流れた・・。頭の中が真っ白になった・・。画面が真っ白で・・何も表示されなくなった・・・。一枚のページが白紙状態になってしまった・・・。

 バックアップを探したり・・どこかに同じものが残っていないかと四台のPCの中を探し回ったけれど、同じようなファイルは残っていなかった・・・。

 で・・、とりあえず・・どうしようもないので・・昨夜は寝た・・。

 

 で・・、朝の六時前から・・復旧にかかった・・。とにかく訳がわからんもんで・・最初から別ファイルで作りなおした・・。記憶に便りに、思い出すままにデータを書き直して・・最初から・・似たようなものを作り直すしかなかった。古いものを参照すると・・ウイルスが噛み付くように真っ白になる・・・。だから・・まるきり・・まっさらに作り直すしかなかった・・。

 やるしかない・・・ってことで、似たような画面を作り上げて・・お昼になった・・。思わずに・・・「はぁぁぁぁ・・・」だった。

 

 で・・、けいこばぁがお休みだったもので、木田郡三木町平木の・・「力一:りきいち」という・・最近にできたおおうどん屋さんに行ってみた。ここは八月の下旬に開店したらしいのだが、うかつにも気がつかないでいた。数日前にようやく・・発見して・・、今日のことになった・・。

 ここは・・一般店。お店に入ってテーブルに着いて待っていると・・オーダーをとりにくる。でも・・天ぷらとかおでんとかはセルフサービスのよう。

 

 これが「おしながき」いわゆる・・メニューやね。で、このおしながきが・・お箸をリサイクルして作られた和紙なんだと・・。ここのお箸が・・リサイクルされて紙になるらしい・・・。

 この近くには・・「多田製麺所」、「みき」、「味泉」などとうどん屋さんが多い。「滝音」もそうだし・・「うええだうどん」もあるし、「矢田うどん」もある。三木町はうどん屋さんの激戦区・・・。ここで・・個性派の「力一」さんがどれだけがんばれるかだな・・。

 

 で・・けいこばぁは・・いつもの「かけうどん小」これがうどんの基本なんだけれどもね。私は・・・「しっぽくうどん」が希望だったけれど・・メニューに見えないので「肉ぶっかけ小」を注文した・・。これで・・530円だった・・。

 

 午後からは・・パソコンを再立ち上げしたり、不要ファイルを整理したりして・・通常通りに・・ファイルのデータ追加や更新作業ができるようになった・・。昨夜のあの真っ白け現象はどうなって起きたものやろうかね・・。

そんなんで・・後半に続くからね・・・。

  

ツイッター

<script type="text/javascript" src="//platform.twitter.com/widgets.js"></script>