線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

柿むき唄

2013年10月23日 19時49分12秒 | 民謡
飯田下伊那の風物詩に干し柿がある。柿を一個一個剥いて、すだれのように干す。そして、その作業をするときに歌われた「柿むき唄」がある。


以前、聞いたことがあるのでは、下伊那郡下條村親田の「柿むき唄」は、こんな歌詞だ。

○ばばさ出て見よ 向かいの山に
 猿が餅をつく 木の股で

○赤いびくつけ 赤い鎌さして
 遠い親田へ 菊奈つみ

○柿をむきゃこそ お前のそばで
 つねは見もせず 逢いもせず

○柿になりたや 親田の柿に
 天竜下りて 江戸へ行く

○お前行くなら わしをもつれて
 東は上総の はてまでも

○親田よいとこ 朝日をうけて
 阿智の川瀬が そよそよと

○これがこの家の むき上げ柿よ
 ご縁ござれば 又来年も


歌詞だけ知ったのが、飯田市立石の「柿むき唄」。

○お坊さ山道 破れた衣
 行けど戻れど 気にかかる

○柿の名所の 立石寺に
 渋い顔した 仁王さま

○柿をむくには むきようがござる
 方を張り上げ くるくると

○今宵なごりの むき上げ柿よ
 白いうなじよ さようなら

○これが今年の むき上げ柿よ
 ご縁ござれば 来年も

現在でも歌われれているのだろうか?作業唄としての民謡は、形だけしか残っていないことが多いが…。こうした飯田下伊那ならではの唄も、歌い継がれればいいな!


(これは下伊那郡高森町で撮った画像)
コメント (2)
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