スープにもいろいろあるが、フランス料理に出てくるコンソメとかのスープ。
あれはどういう対処をしながら人生を過ごしたらいいのか。
とても困っている、あるいはとても怒ってます。
ああいうスープにはなるべく出会わないように人生を送っているのだが、それでもときどき避けきれない。
結婚式の披露宴では必ずといっていいほど、あのスープが出てくる。
最初にオードブルが出てきて、次がコンソメスープという場合が多い。
我々の普段の食事は、ゴハンを一口食べ、次は焼き魚をほじり、その次は味噌汁をすすっていくというふうに、一口ごとに変化していくのだがフランス式はそういうことを許さない。
スープのときはスープだけ。
スープのときはスープ以外のものを口にすることを許さない。
というよりスープ以外のものが卓上にない。
それを全部飲んだら次のものを出してあげますからね、と無言で言われているようなものだ。
だからスープが出てきたらまず一口スープを飲んでその次もスープ、そのまた次もスープで人間同じことを繰り返す。
すっかり飽きてもまだスープ。
「ああ」と天を仰いでまたスープ。
「もういい加減で勘弁してくれ」と思いつつまたスープ。
「なにかこれ、罰ゲームのつもりか」と嘆きつつまたスープ。
「俺、何か悪いことしたか」とうなだれつつまたスープ。
「何か一口、違うものを口に入れたい、梅干しでもいい」とため息をつきつつまたスープ。
ホテルや一流店のコンソメスープは確かにおいしい。
スープを作る手間暇も大変なものらしく、半日がかり、一日がかりという店も多いという。
だから最初の一口は充分楽しめる。
三口、四口目ぐらいまでは味わったりしているが、そのうち味はどうでもよくなってくる。
単純な繰り返しがつらい。
もはや楽しむどころではなく、難行苦行のたぐいになってくる。
この「スープの部」を一刻も早く済ませたい。
そうしてこの難を一刻も早く逃れたい、と思うようになるのであった。
先日ドコモショップに予約を入れて行ったら、こんな粗品をいただいた。
春雨スープ
これも具だくさんのスープの一種。
OLとかが買いそうなスープですが、オジサンは決して買わない。
オジサンはスープよりも味噌汁が似合ってる。