グルメ雑誌は多数ある。
「dancyu」「おとなの週末」「食楽」などなど。
こうした雑誌の投書欄には「某有名寿司店に行ってみたら、店主が不機嫌だった、不愉快だった」
「老舗の某おでん屋に行ったら、店主がつっけんどんだった、不愉快だった」
「某焼き鳥屋に行ったら、店主がムッツリしていた、不愉快だった」
なんて書いてあったりする。
本当は、店主はやる気はすごくあるのだが、そう見えないとよくいわれている。
というのが本当なのではないか。
天ぷら屋の店主には、えてしてこういうタイプが多いらしい。
天ぷらに対してひたむきでありすぎるため、客にかかわっていられなくなるのだという。
このあたりが天ぷら屋という商売の難しいところでもあるようだ。
その姿勢はひたむきであるが、ひたむきでありすぎるため、店主と天ぷらの対話は感じられても、客に美味しい天ぷらを食べさせようとする情熱が、もうひとつ伝わってこない。
天ぷらを揚げきったところで、仕事を完了してしまっているのだ。
対面での商売は、多少なりとも愛想がいいほうがウレシイものであります。