犬が来た・・・・・・２

今日は上天気の土曜なので、主人はのそのそとウォーキングの会にでかけ帰ってきた。我輩の傍へ原稿用紙とペンを並べて腹ばいになって、しきりに何か唸っている。大方草稿を書き下ろす序開きとして妙な声を発するのだろうと注目していると、やや暫くして筆太に「皇太后のたまわく」と書いた。これがエッセイの題らしい。雑文になるか。
「あなた一寸」と呼ぶ声がする。我輩のもらしたオシッコの躾についてらしい。
「なんだよ」と言って主人は鼻の穴に指を入れて鼻毛をぐつと抜く。・・・・・・