読万巻書・行万里路。
読書によって時間を超えて、旅によって空間を超えて。最近読んだのは木村凌二の「地中海の歴史4 辺境の王朝と英雄」。アレクサンドロス大王の東征を主題とするこの巻は、ギリシャ文明と中東(オリエント)文明を俯瞰的にとらえる、読みやすい入門書としても最適と思われる。アレクサンドロス大王の東征については、オリバー・ストーン監督、コリン・ファレルがアレクサンドロス大王を、アンジェリーナ・ジョリーがその母親役を演じた2005年日本公開のアメリカ映画「アレキサンダー」を吉祥寺の映画館で見たことを思い出した。
なお、アラビア語圏ではアレクサンドロスが「イスカンダル」と呼ばれている。この名前がロシアのミサイルに付けられたり、「宇宙戦艦ヤマト」の架空の惑星名だったりと、思わぬところにもつけられていて現代でもこの大王の偉大さ?がうかがえる。
ところでガルシア=マルケスの「百年の孤独」(新潮文庫)をようやく読み終えた。隙間のような時間を見つけては読み継いでいたのでこんなに長くかかってしまった。読後の感想は、「こんな小説があったのか!」という驚き。これまでラテンアメリカの文学をしっかり読んだことはなかったのだが、その大胆なストーリー展開と文体には圧倒された。誰かにこの本のことを尋ねられたら迷うことなく一読を勧めるだろう。
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