BESSA R3A, NOKTON Classic 40mm,F1.4, Neopan 400 Presto EI=160
シャドーがつぶれてしまうので、フィルム感度を少し下げて撮影した。ただ、空が明るかったので撮影時には1段マイナスに。現像時間はD-76(1:1)@22℃で8分30秒。最初に30秒攪拌してあとは1分間に三回の攪拌。プリントはFUJI KM-2 6切りでF11,14秒。現時点ではベストに近いプリントができた。
今回のプリント露光時間では、最大黒は出ていない。しっかりダイナミックレンジいっぱいの黒を出すためには、あと10秒くらいは欲しいところ。でも、そうするためにはネガ濃度が全く足りないので、これまで現像時間を延ばして、長時間プリント露光に耐えるようなネガ濃度を目指した。しかし、ネガ濃度を上げて露光時間を長くすると、確かに黒はしっかり出るようになるが、ZONE1,2あたりは完全につぶれてしまい、シャドーがべたっとしてしまうのだ。結局、完全に最大クロを使いきることはできないということ。その意味では今日のプリントは妥協なのだけれど、見た感じはとても良い。まだまだ道半ばではあるけれど、ギリギリの点が少し見えてきた。
さらに言えば、プリント時の焼き込みや覆い焼きを使うことによって、ダークやハイライトをもっと引っ張ることができるということなのかもしれない。ストレートプリントだけでダイナミックレンジをいっぱいに諧調を出すのは難しいのだろう。そのことをわかった上で、どこに照準を当ててネガを作りプリントするか、そしてどこを焼き込み、あるいは覆いをするか。すべてのプロセスは互いに補完的に絡まりあっている。