少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

バロンダンス―善と悪

2007-08-05 21:53:22 | 哲学
バリ島にはバロンダンスという独特の踊りがある。何でもバリでは良い魂と悪い魂が必ず同時に存在するという考え方があるといい、この踊りにもそうした考え方が反映されている。200人は入れそうな観光用の劇場でバロンダンスを見た。現地の言葉で繰り広げられていく物語は正直ってよくわからなかったが、そのダンスに出てくる「バロン」というのが良い魂の象徴であり、「ランダ」というのが悪い魂の象徴なのだという。ガメランというバリの楽器の音楽が後ろで延々と流れる中、物語が進んでいった。お話はシリアスな内容なのだが、登場人物は何となくお茶目な感じのキャラクターだった。それは南国のカラフルな衣装とも関係があるのかもしれない。
話の内容は解説を読むしかないのだが、そのストーリーはどこをとっても矛盾をはらんでいる。ある場面では、敵を攻撃しようと思っていても、実はそれが自分に向けられるように呪いをかけられていたりする。話の中身はシリアスなのに、出てくるキャラクターは三枚目だったりするのもそうだ。そして最後にいたってバロンとランダは果てしのない戦いを繰り広げ、それは延々と続いていくのだという。善と悪の限りない戦いである。
こういう思想がバリ特有のものなのか、それとも地元の宗教であるヒンズー教の考え方なのかはよくわからない。でも、こういう世界観って確かにあるなあという気がした。物事というのはすべからく善と悪が絡まりあっている。それは、それを見る角度によって善にも見えるし悪にも見えるかもしれない。絶えずそのありようは変化していて、とどまることなく延々と続いていく。
そんな見方をするようになると、世の中で起こっていることに対して「しかたがない」という気持ちがわいてくるのではないかと思った。最近この言葉で大臣の椅子を追われた国会議員がいた。そのことの是非をここで議論するつもりはない。しかし、過去の出来事が良いことなのか悪いことなのかを乗り越えて「しかたがない」と思うことは、大切なことではないかと私は思う。「しかたがない」は「どうでもいい」ということではない。物事には善と悪が混じり合っていることを認めた上で現状を受け入れる、そういう気持ちを指すのだと思う。
インドネシアの感謝の挨拶は、胸の前に手を合わせて「テレマカシー」という。すると相手は「サマサマ」といって返してくる。この「サマサマ」というのが、何となくおかげ様みたいな語感で楽しい。この挨拶をすると地元の人は必ず微笑んでくれる。水道の水を飲むとおなかを壊したり、空港でボッタクリのポーターがいたりするが、インドネシアというのは何か親しみのもてる国だった。機会があればまた行ってみたいと思う。

バリの写真(3)

2007-08-04 22:55:31 | 写真
CAMERA: KLASSE S FILM:NEOPAN 400 PRESTO, EI=200

これもホテルの中。ヒンズー教のこういう飾りをあちこちで見かけた。このショットは相当絞ってあるが、そうでなくてもクラッセのレンズはとてもシャープに映る気がする。

バリの写真(1)

2007-08-04 22:33:25 | 写真
CAMERA: KLASSE S FILM:NEOPAN 400 PRESTO, EI=200

モノクロは36枚一本だけ撮った。そのうちの一枚。といっても立派なお寺にあったというものではない。ホテルの中にあった、いわばイミテーション。でも日本人から見ると結構エキゾチックな感じがする。こういう感じいいなあと思う。

バリから帰国

2007-08-02 22:11:23 | 写真
無事バリ島から帰ってきた。今回は、初めてのインドネシアで何となくテロとかも気になるので、あまり無理をせず自分たちで町へ出かけたりはしなかったが、それなりに楽しめた。

ホテルの中は絶えることなく鐘の音が鳴り続けている。インドネシアの民族楽器だ。バロンダンスという民族舞踊も鑑賞した。持っていったクラッセSにベルビアをつめて写真を撮った。どうしても夜の撮影では光が足りないのでフラッシュ撮影になる。ポジフィルムではめったにフラッシュ撮影はしないのでどんな感じで映るのかちょっと心配だけど。

クラッセを多用したのだが、気になったこともいくつかある。まずは露出補正のダイアルはとても使いやすい。ちょっと補正をしようと思うときにダイアル一つで設定ができるのでありがたい。あとはファインダーでちょっと気になることも。明るいところに向かってファインダーをのぞくとフレアがでてとてものぞきにくい。また明るいところではファインダー内のシャッタースピードの表示はほとんど見えないといってもいい。露出オーバーでシャッタースピードの表示が点滅してるのに気がつかなかったことも何度かあった。さて結果はどうなりますか。明日、現像に出します。

ハッセルには16mmのイクステンションチューブをつけて撮影。これは近接撮影用のリングで、フイルムは新発売のベルビア50を使って南国の花などを撮影した。それからPLフィルターもつけて景色も撮影、ちょっと新しいものをやりすぎたかな。いろいろつけちゃったんで、なんとなく露出は自信がない。これも現像してみて確認してみることにしよう。

満月ということで望遠鏡は持っていかなかったのだが、これが大失敗。バリ島のはずれにある日航ホテルの空はたくさんの星が輝いていて、8倍の双眼鏡でもたくさんの星団が見えた。さそり座の散開星団は肉眼でも見えるものもあったぐらい。どうしても双眼鏡では天頂近くにある星をみると体勢がきつくて、長時間は見ていられない。今は乾期とのことで雨もほとんど降らない。また機会があったら望遠鏡を持っていこうと思う。

テリマカシー。