子供の頃、
今と違い、
かなり雪が降る日は多かった。
前の晩に冷え込みを感じたら、
翌朝はだいたい雪が積もった。
なにか気配を感じ、
パッと目が覚める。
シーンといつもより静まりかえっている。
(もしかしたら…?)という期待感が、
今思えば不思議である。
そんな感じで朝を迎えたものだ。
窓を開けると、
あたり一面真っ白の銀世界。
しばらくあっけにとられ、
口あんぐりで見つめてしまうが、
すぐ喜びに変わる。
寒さなんか構わずに,
寝間着姿のまま表に飛び出した。
染みひとつない雪面を、
ザクザクッと踏んで歩く。
振り返ると自分の足跡が、
点々と続いている。
自分が独占する世界!
気分はどんどん高揚した。
庭木を覆った雪を無造作にすくって、
口に入れる。
一気に解けて口中に広がる、
その冷たさは、
とても美味しく感じられた。
今と違い、
かなり雪が降る日は多かった。
前の晩に冷え込みを感じたら、
翌朝はだいたい雪が積もった。
なにか気配を感じ、
パッと目が覚める。
シーンといつもより静まりかえっている。
(もしかしたら…?)という期待感が、
今思えば不思議である。
そんな感じで朝を迎えたものだ。
窓を開けると、
あたり一面真っ白の銀世界。
しばらくあっけにとられ、
口あんぐりで見つめてしまうが、
すぐ喜びに変わる。
寒さなんか構わずに,
寝間着姿のまま表に飛び出した。
染みひとつない雪面を、
ザクザクッと踏んで歩く。
振り返ると自分の足跡が、
点々と続いている。
自分が独占する世界!
気分はどんどん高揚した。
庭木を覆った雪を無造作にすくって、
口に入れる。
一気に解けて口中に広がる、
その冷たさは、
とても美味しく感じられた。