難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

すべての都道府県と市町村で要約筆記事業を(5)

2006年05月28日 10時31分12秒 | 要約筆記事業
要約筆記者がどういう活動をするかは、要約筆記奉仕員の経験しかない要約筆記者には想像が出来ないかも知れない。
しかし、手話通訳者は以前からその専門性を高める学習を重ね、社会福祉基礎構造改革の行われた2000年、支援費制度の発足する2003年のその前から、様々な取り組みをしてきた。
要約筆記者は、権利擁護という場合、どういう権利を擁護するのだろうか。どうやって、擁護するのだろうか。その場の情報保障を担うのが通訳だが。
手話通訳士協会が2002年の10月に支援費制度について研修を行った報告が紹介されている。これは日本手話通訳士協会からリーフレットが発行されており、先日購入して読んだが、大いに要約筆記者の活動の参考になった。
全難聴は、地域行政との関わりが薄かったし、自分たちの福祉を情報保障という狭い範囲でしかとらえられていなかった。
http://home.att.ne.jp/theta/setatsumuri/sienhi-0210kensyu04.htm

ラビット 記



すべての都道府県と市町村で要約筆記事業を(4)

2006年05月28日 09時59分32秒 | 要約筆記事業
昨日、京都嵯峨野で聴覚障害者医療従事者の会の集まりがあった。
障害者自立支援法と医療における要約筆記者の問題について考えた。

要約筆記者は、その場のコミュニケーション保障を担うだけではなく、同時に難聴者の立場で不利益がないように、対応を考える。例えば、通訳している医療現場で難聴者が医者の言うことが良く理解できないまま返事してしまうとか、難聴者が経済的な問題を抱えているとかの場合、要約筆記者からの報告を受けた派遣事業体のコーディネーターが医療機関やメディカル・ソーシャルワーカーなり福祉事務所と相談するという対応をする。これがコーディネーターの役割の一つ。

要約筆記者は、通訳としての専門性とモラルを持つことで、医療の現場にも入れるようになる。以前大阪で開催された要約筆記討論集会で、京都の参加者から難聴者が診療を受ける時呼び出しまでは要約筆記者が同行するが診療の場には入れてもらえなかった、これで難聴者の医療が保障されるのかという問いかけがあったのを思い出した。
障害者自立支援法のことでは、通訳としての専門性を持つ要約筆記者事業になることで、要約筆記者が医療従事者ととともに、中途失聴・難聴者の診療、健康管理に関わることが出来るようになる。実際に、東京ではろうあ者が入院している病院では、医師やナースのケース会議に手話通訳者もろう者のコミュニケーションや日常生活について専門的に助言するために出席している。

要約筆記者事業が、障害者自立支援法ですべての市町村で実施が義務つけられ、法的に通訳であること(要約筆記の内容が意思仲介である)、実施しなければならないこと(義務化)から、より専門性を確立することで、中途失聴・難聴者に対する権利擁護(情報を受ける権利から、健康的文化的生活を送る権利まで)の担い手となります。
要約筆記奉仕員では身分保障がなく、技術と知識、モラルにおいて不十分なため、権利擁護の担い手にならない理由だ。

要約筆記が長い間奉仕員事業であったことは、私たちの要約筆記に対する専門性の理解が不足していたこと、権利擁護とは何かについて意識が低かったこと、要約筆記者の好意を「支援」と誤解していたことなどがある。また、ろうあ者を支援していた手話通訳者、自治体の理解が低かったことも一因と最近思うようになった。

ラビット 記