K子さん(大人):
「さあ、『イタリア協奏曲』はどうなるかな?生き延びるか、それとも『ページ削除』か?!」
レッスン開始、K子さんが譜面台に楽譜を広げたと同時にヒバリ先生の第一声。
これには訳があります。
K子さんは、先週、他のページに比べ 大幅に完成が遅れていたページを、「来週、ここが出来てなかったら、この1枚削除!」と宣告されていたのです。
それは、全7ページある「イタリア協奏曲」の中の5ページ目と6ページ目でした。
ちょうど表・裏となる2ページなので、ページの紙は1枚です。
「どうする...? もう、今弾けてないとさすがに無理な段階だから。この、前の部分まで弾き終わったら、2ページ飛ばして、最後のページにつなげる?それなら、なんとかまとめられる」
ヒバリ先生は、苦肉の「救済案」を提案しました。
仮にも「本番」、仮にも「発表会」です。
明らかに弾けていない2ページを、つっかえつっかえノロノロ弾くより、すっぱりあきらめて、出来ている部分をきっちり弾いたほうがいいですから。
そうしたら、K子さんは言ったのです。「きれいな所だから、弾きたい!がんばって練習して!」と。
「よしっ、それじゃあ、猶予(ゆうよ)は来週まで1週間。1週間がんばって練習してみて。もし来週、できてなかったら、その時はこの1枚、削除!」
ということになっていたのです。
そして今日が、その「決戦」の日なのです。
どうかな。
K子さん、弾きました!
後半で、一番練習期間が短かった5ページ、6ページ。
ちょっとやそっと見ただけでは弾きこなせない、細かい16分音符連続のパッセージを、がんばって練習してきました。
まだ完璧とは言えませんが、とりあえず、発表会3週間前の状態としてはセーフの範囲に滑り込んだかな、というくらいには追い付いてきました。
「がんばったねえ」
1週間でここまで追い付いたなんて。
到底ムリだと思ってました。
よしっ、弾こう。
決めました。
今の出来は、他の部分100パーセントに対して65パーセントくらいです。
本番までの期間、よーく練習して、曲全体が同じテンポで、きちんと弾けるまでにしましょう。
がんばって!
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