王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

グリーンピースと鯨肉持ち帰り

2008-05-17 08:08:04 | 環境
「横領は土産以外」と強調=調査船鯨肉持ち帰り-環境団体(時事通信) - goo ニュース

報道によると数日前捕鯨船「日新丸」の乗組員12名を「鯨肉の横領で告発する」としていた環境保護団体「グリーンピースジャパン」が16日改めて記者会見した。

爺の頭を絞って考えると:
その1:捕鯨母船「日新丸」の運行と捕鯨を管理する「共同配船」社の船頭と漁師が現場の慣行で「獲物の鯨肉を土産に持ち帰った」
その2:現場にグリーンピースのシンパ(共感者或いは協力者)がいて「鯨肉の土産」を乗り組み員が宅急便で送り出したのを知りグリーンピースが追跡し宅急便会社のデポに進入、送り主の名前と仕向け地を確認の上、荷物の一つを「横領の証拠」として持ち出した。
その3:捕鯨船の雇い主である「日本鯨類研究所」や「水産庁」の担当者は土産持ち帰りについて「そんなことは無いから3キロ位、果ては10㌔まで他に有償で数㌔」と頼りない。

それはそうだろう。現場の慣行なのだから「共同配船」側に答えさせなければはっきりしない。
慣行であるなら船頭や漁労長の土産の取り分は多くかしき(飯炊き-引いては新米)の取り分は少ない。これは日本の常識である。
雇い主が注意すべきは「検収後引き渡された数量から漁師が土産を持ち帰っていたら問題であるが、持ち帰り後の数量で検収されていたならば持ち帰りは自家消費である
それさえはっきりしていなければそれは管理不行き届きで正さなければいけない。

さてその4:グリーンピースは宅急便のデポから「鯨肉を持ち出した行為」について「大きな犯罪を告発する小さな問題なので窃盗に当たらない」と公言していた。

果たしてそんな理屈が通るのであろうか?
アメリカの警察でも「不法行為による証拠は無効」の筈だし日本の警察でも「不法行為による証拠集め」が無罪或いは免訴になるのであろうか?

さて本当に悪いのは誰でしょう?

同じ16日宅急便の西濃運輸が「鯨肉」の盗難届けを出して警察は捜査を開始するそうだ。
グリーンピースの真の目的は「乗組員の鯨肉持ち出し」を横領と騒ぎたて
「日本の捕鯨行為に楔を打ち込む遠謀であろう」
「捕鯨行為の全面禁止」はグリーンピースの教条であってそれがあれば全ての行為が免責される訳ではなかろう。
南氷洋における「シーシェパード」の捕鯨妨害行為の違法性と同様である。

「持ち帰り鯨肉」は日本国内で起きた問題であるから告発が受理され捜査が開始されるかどうかしっかり経過を見守りましょう


時事通信:
調査捕鯨船乗組員が捕獲した鯨肉を横領したとして東京地検に告発状を提出した環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」は16日、改めて記者会見を開き、問題の鯨肉は乗組員が持ち帰る「土産」以外のものだと主張した。

 グリーンピースは情報提供者の証言として、土産は冷凍肉で、調査船から冷凍・冷蔵品用の宅配便で発送されており、量も数キロだったと強調。今回確保した鯨肉は23.5キロあり、塩漬けで常温保存されていた点を挙げ、土産とは異なるとした。

 乗組員が発送した鯨肉入りの段ボール箱を西濃運輸の青森支店に無断侵入して入手したことについて、グリーンピースの星川淳事務局長は「巨大な横領行為を明らかにするにはこの方法しかなかった。西濃運輸に迷惑を掛けたならおわびしたい」と述べた。(引用終わり)

写真:問題の鯨肉(グリーンピースのHPより) 
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする