王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

映画「ブーリン家の姉妹」を見る

2009-03-21 08:07:57 | 芸能
過日今年に入って初めて映画館に行きました。
シニア料金1000円で2本立てですから1本あたり500円。

「ブーリン家の姉妹」はこの脚本について何の基礎知識もないまま見ました。
ナタリー・ポートマンがアンの役割をしている事とこのアンが「千日のアン」として処刑されたこと位でしょう。

イギリス人には当たり前なのでしょうがこの映画は時間軸がはっきりしません。
イギリスはヘンリー8世の御世。王妃が男子を死産して王はがっかりしています。
そんな折美しい娘アンとメアリーを持つ中流貴族ブーリン卿は義弟(妻の弟)に唆されて聡明で陰のある(complicatedと言っていた)姉アンを王の愛人(mistress)に差し出す画策をした。
鹿狩りに立ち寄った卿の館でアンをお目見えさせるが王の気に入ったのは妹の気立ての良い優しいメアリーでした。メアリーはこの少し前商人と結婚しており人妻でした。
アンは自分こそが王の目にと思っていたので人妻のメアリーが特別な事をして王の気を引いたと想い仲の良かった姉妹の関係が壊れます。

まあかくしてメアリーもアンも侍女の名目でその他メアリーの亭主もアンの弟も王宮へお召しだしと言うことになりました。

当時のイギリス王は「人妻」だろうと何だろうと「愛人」という立場でなら何でもありみたいです。それが原型なら「チャールズ皇太子とカミラ夫人」の話なんて腑に落ちるわけです。
結局「亭主は仕事で遠隔地に転勤させてーー」見たいな事を言われて王に身を任せます。
アンは面当ての様に許しの無い結婚をします(会話ではアンは正式の許婚がいて私婚は許されない様です)
王に知られるとメアリーの立場を悪くするとの事でアンはフランスの王室に体の良い追放となります。
2ヶ月ほどするとメアリーは身ごもります。そうすると「歌うセックスマシーン」ではありませんが「王様のセックスマシーン」の様なヘンリー8世は別な女が必要であれこれ物色の様子です。
これに困ったブーリン一族はアンをフランスから呼び寄せます。
フランス王室で「男心を手玉に取る手法」を身に着けたアンはイギリスの王室でたちまちヘンリー8世の歓心をかいました。
王の贈り物をわざと突き返したりあの手この手で王を焦らします。
月満ちてメアリーが「男の子」を出産しますが王の関心はメアリーにありません。

女も好きですが男子の後継者を欲しい王が「男子誕生」に一顧だしないとは頷けません。まあアンがメアリーと両天秤掛けるなと王に迫っていたのですが。
この日アンは王の願いを入れて身を任せる言質を与えました。

メアリーは私生児(basterd)を生んだ事になり王室を去ります。

この後アンの「女の子」出生。王妃の追放、離婚の為ローマ教会と訣別、英国国教会の設立など歴史的話を挟みついに王妃になりました。
しかし2度目の妊娠で「流産」をしてそれを隠すため「弟として妊娠を試みます」

この辺りが時間軸に奇妙さを感じました。仮に「弟としても」流産直後では妊娠のしようもあるまいに???と思ったのです。
この辺りはアンの後釜を狙う「弟の妻」の陰謀にでもしておいた方が自然に思えました。ともかくアンは近親相姦と反逆罪で死刑。弟も同罪でした。
メアリーに育てられた女の子は後に「エリザベス1世」となり45年英国を統治したそうです。
脚本の時間軸をもう少し整理した方が外人の爺にはわかり易かったと思います。
まあ500円なら合格です。
蛇足:ナタリー・ポートマンも綺麗になりました。でも17-8才の娘役は苦しかったのでは? ヘンリー8世を狂わせるほどの美女には見えませんでした。
昔「トロイのヘレン」という映画のロッサナ・ポデスタは綺麗でしたよ。これなら王子も狂うかもと思ったものです。今の女優さんだったら誰が似合いでしょうかね?

コメント
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