24日(現地時間)ウクライナの首都キーウを米国のブリンケン国務長官とオースチン国防長官が訪問しました。
既に米国による、ここをクリック⇒大型兵器の供給や追加の8億ドルの援助については情報が公開されていました。
しかし政治的効果としては、米国のバイデン大統領、もしくはその高官がウクライナの首都を訪問する事は政治的には欠かせない大切な事です。英国のジョンソン首相がそれをやって大いに支持を回復(コロナ対策中にパーティーを複数回やり人気に陰りが出ていました)し、英国の援助に関心が高まりました。
この記念写真が無いといけません(BBCより)
そしてウクライナ閣僚も含めての会議
時差は有りますが、日本に何故この写真が流れないのか不思議に思っていましたが、何と記者団はウクライナには同行しなかったそうで、翌日25日ポーランドに無事着いてから情報を公開する決め事があったそうです。当然の事ながら「ウクライナへの支援継続と外交官の帰任」等が主題であったと有ります。
さてこの間日本では24日夕刻からは新聞もTVニュースも「知床岬に出かけた遊覧船の遭難 」についての報道一色で、ウクライナの話は2日遅れ程の外電の紹介で、19日以降ロシア軍の民間施設に対する猛烈砲爆撃が報じられるだけで、前日の戦闘状態が判る様なスタイルでは有りませんでした。
浜爺は、いつもの様に台湾系youtube 開鍵時刻を始め関連の動画を見ているとウクライナ軍は東部戦線、マイルポリ市のアゾフスタリ製鉄所も南部オデーサに通じるへルソン市でも激しい抵抗を続けている様です。
以下は25日現在の戦地の地図です〈ネットより)
ロシア軍の第2次大攻勢のシナリオの1は東部戦線で
はハリキウ市から南東部のイジューム市を通りマリウポリ市まで伸びる道路に沿ってウクライナ軍を制圧しドンバス地方の占領を確実にする。しかし、イジューム、その付近スロビヤンスク辺りのウクライナ軍の遊撃部隊の抵抗でこの辺りから先に南下出来ない様です。シナリオの2は南東部のマリウポリ市の一部アゾフスタリ製鉄所を「ハエ一匹出入りさせない」状態で同市の占領を宣言し5月9日には独立パレードをロシア主催で行い併せ兵力一万人ほどをドンバス地方の占領に使いたいのですが、ウクライナ軍は度々製鉄所外に出ていて戦車や装甲車を数両夜間攻撃で破壊しているとか。
破壊されたアゾフスタリ製鉄所を背景に写るウクライナ軍
アゾフスタリ製鉄所は文京区ほどの広さがあり兵が河か河口を背景に写っている所を見ると今後とも小部隊の出入りは可能で夜間遊撃行為の為とても兵力の移動など出来ないしパレードも困難との見立てでした。
シナリオその3は南部から西端のオデーサを占領更に隣国の東部モルドバの親ロシア勢力と結び親ロ派政権を樹立し領土を広げる(クリミヤ方式)を周到するとの見立てです。しかしこれは4月14日黒海艦隊旗艦モスクワの沈没でオデーサ港への砲撃支援や上陸作戦が出来ません。
モスクワの沈没〈ネットより)
又25日の情報ではへルソン市にあるロシア軍の指揮所に爆発があり高官50名、うち将軍2名戦死1名重傷との記事が有ります。
写真の下部の漢字にそう書いてあります
もう西部地区に侵攻どころでなく、生き残りが逃げ出さないといけない様です。
米軍が直接介入しないもどかしさは有りますが、ロシア対NATO 或いはロシア対米港の直接戦闘になるとロシアの手が核に触れるのを避けるためには致し方無いのかも知れません。
どうもウクライナ軍の頑張りを見ると、化学兵器と戦術核の使用を避けるには通常兵器での戦闘はもう少し続きそうです。
写真:BBCよりコピペ(ロイターはコピペ出来なかった)
ロイター:
[ポーランド南東部 25日 ロイター] - 米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官は24日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。ロシアが軍事侵攻した2月24日以降、米高官による初のウクライナ訪問となる。米当局者によると、両長官はウクライナへの支援継続や米外交官の帰任などを伝えた。
今回の米高官らのウクライナ訪問にメディアは同行しなかった。米当局者は、米高官らが安全に出国した後に報道することを条件に記者団に会談について明らかにした。
ポーランドで会見したブリンケン長官は「ロシアの戦争の目的を踏まえると、ロシアはすでに失敗しており、ウクライナはすでに成功している」と発言。
オースティン長官は「われわれが今の戦いに勝利できるようにすること、また明日のためにつくり上げていくことが、会談の主な議題となった」とし「非常に生産的な」協議だったと述べた。
ブリンケン長官は「キーウの通りに人々の姿を確かに見た。キーウの戦いに勝利した証拠だ」とする一方、「ウクライナの他の地域、南部、東部で起きていることは、非常に対照的だ。ロシアの残虐行為は恐ろしい」と述べた。
キーウには列車で直行したため、一般のウクライナ人と接触する機会はあまりなかったという。
オースティン長官は、米軍の支援物資が「想像を絶するスピード」でウクライナに届いているとも述べた。
(以下省略)