この記事は4日早朝のロイターによる内容です。3日(現地)ウクライナのセベロドネツク市周辺の戦況を伝えていますが、先週素人の浜爺が外電から拾った「ウクライナ軍苦戦の状況」を幾らか押し戻す戦況の様で「これまでにロシア軍の手に落ちた地域の20%をウクライナ軍が奪還した」とルハンスク州のガイダイ知事が述べたと報じています。
地方で見るウクライナ侵攻(yahoo japanより)
更にドンバス地方を拡大(yahoo japanより)
先月半ばまでの状況では、ここをクリック⇒ウクライナ軍によるM777の精密砲撃でロシア軍の戦車軍団を川を渡る際、浮橋を破壊し、その後ロシア軍の戦車群を狙い撃ちにしたようですが、ロシア軍の北ドンバス地方への兵力集中で、月末にはリマン市は陥落、セベロドネツク市と対岸のリシャチェンシク市が陥落寸前との事でした。その訳は兵力集中の結果、ロシア軍の旧式では有りますが、多連装砲 BM21 グラートとその後継 RM-70 122mm砲の集中射撃(精密誘導で無いので民間施設も軍事目標も関係なく猛射撃)でウクライナ軍に連日被害を与えている様です。
これはBM21 グラート 〈ネットより)
こちらがRM-70 〈ネットより)
どうやらこれらの多連装砲の射程距離がウクライナ軍のりゅう弾砲M777(当初40キロは届くと聞いてましたが20キロとか)より平均して長い(40キロ)ので、ウクライナ軍の砲撃は届かない様です。
そこで6月1日バイデン大統領は「ロシア領土内を攻撃可能なロケットシステムをウクライナに提供する意向はない」 との5月30日の声明を些か変えて「MLRS/HIMARSは供与するが、その弾丸(ATACMS-短距離弾道ミサイルー射程300キロ)は供与しない」としてロシア領内への短距離ミサイル発射を制限し(射程80キロ?ほどの弾丸を送る事とし)、ウクライナのゼレンスキー大統領もそれを了解したそうです。兵器に対するウクライナ軍の訓練も必要でしょうが、東部の戦いは長期化しそうです。
この記事とは別の話ですが南部戦線のへルソン市周辺ではウクライナ軍が10キロほどロシア軍を押し戻したとの情報も有ります。
こちらもオデーサ港の安全確保の為、両軍譲れない局面でしょうか?
これもまだ長びきそうです。
こちらもオデーサ港の安全確保の為、両軍譲れない局面でしょうか?
これもまだ長びきそうです。
写真:6月3日、ウクライナ東部ルハンスク州のガイダイ知事はロシア軍の攻撃が続く要衝のセベロドネツクで、これまでにロシア軍の手に落ちた地域の20%をウクライナ軍が奪還したと明らかにした。写真は6月2日、 セベロドネツクのウクライナ軍(2022年 ロイター/Serhii Nuzhnenko)
ロイター:
[セベロドネツク(ウクライナ) 3日 ロイター] - ウクライナ東部ルハンスク州のガイダイ知事は3日、ロシア軍の攻撃が続く要衝のセベロドネツクで、これまでにロシア軍の手に落ちた地域の20%をウクライナ軍が奪還したと明らかにした。
ガイダイ知事は国営テレビに対し「状況は困難だがウクライナ軍は約20%を奪還し、ロシア軍の制圧下にある地域は約70%となった」と述べた。
ガイダイ知事は国営テレビに対し「状況は困難だがウクライナ軍は約20%を奪還し、ロシア軍の制圧下にある地域は約70%となった」と述べた。
ウクライナ軍当局者によると、ロシア軍はシべルシキードネツ川をはさんでセベロドネツクの向かい側にあるリシチャンスクに進軍しようとしたが、撤退を余儀なくされた。
ロシアがルハンスク州と共に標的にしている近隣のドネツク州のキリレンコ知事によると、ロシア軍は同州の都市スラビャンスクの郊外まで15キロの地点に迫っている。
キリレンコ知事は、ドネツク州は簡単にはロシア軍に制圧されないとしながらも、反撃するためにより多くの兵器が必要になるとしている。
こうした中、欧州連合(EU)は対ロシア制裁を強化し、ロシアの連邦証券保管振替機関(NSD)を制裁対象に追加したほか、元新体操の女王でロシアのプーチン大統領の愛人とされるアリーナ・カバエワ氏や、ペスコフ大統領報道官の家族らを含む65人を新たに制裁対象に加えた。
(引用終わり)