今朝朝日新聞の朝刊を読むと「熊本市で半導体バブル」と何年ぶりでしょうか
良い意味でのバブルなる言葉を目にしました。朝日の記事が見つかるかと思いましたが、ググった結果は、この6日付けの東洋経済誌の記事でした。
ロシアのウクライナへの侵攻や中国の台湾進攻の恐れ等で精密誘導兵器の核となる4ナノ以下の半導体の供給チェーンの欧米日の再構築の為、台湾積体電路製造(TSMC)が、熊本県菊陽町への進出を発表。投資額は1兆円超(日本政府が最大4760億円補助)と巨額となりました。TSMCが工場完成後、ここで4ナノ或いは2ナノなどのチップを作成するかは分かりませんが、いずれはそれを可能にする能力が熊本周辺にできる事でしょう。
工場の立ち上げ迄に1年、更に人を集め、熟練工を養成し、本家台湾に劣らぬ半導体地区になるには10年は掛かるかも知れません。本家を凌ぐような一大半導体地区に育って欲しいものです。
写真:着々と工場建設が進んでいる(写真:町民提供)
東洋経済:
世界的な半導体不足が続く中、いま、熊本県がアツい。世界最大の半導体受託製造企業、台湾積体電路製造(TSMC)が、熊本県菊陽町への進出を発表。投資額は1兆円超(日本政府が最大4760億円補助)と巨額だ。
以降、同町と周辺自治体への進出を希望する企業が相次ぎ、工業地をはじめとする地価が急上昇している。さながら菊陽町を中心とした"半導体バブル”の様相を呈している。
TSMCの工場は2023年後半に完成、2024年に出荷開始を計画している。昨年12月にはアップルのティム・クックCEOが菊陽町のソニーグループ企業の工場などを訪問、今年に入ると熊本県知事が台湾のTSMC本社を訪れるなど、ここへきてにわかに動きが活発化している。
水、アクセス、安価な土地、半導体関連企業が揃う
TSMCが進出を決めた菊陽町は、総人口が4万3714人(2022年12月末)。昭和の時代には1万~2万人という規模だったが、半導体関連などの企業誘致や、商業施設の整備など居住性の向上で平成、令和以降も増加し続けている。
TSMCが菊陽町に白羽の矢を立てた背景にはさまざまな要因がある。菊陽町に限らず熊本全般に言えるのだが、まずは半導体生産などに欠かせない良質な地下水が豊富にあること。それも県の地下水保全条例で事業者に涵養計画の提出、実施が義務付けられるなど管理が徹底されている。
次に交通アクセスの良さ。菊陽町は阿蘇くまもと空港から約10分、九州自動車道熊本ICからも約10分の距離。福岡市へも車で100分程度だ。車で1時間ほどの八代港からは台湾に向けて国際コンテナ定期航路があり、八代港から台湾への輸出は3日で可能となっている。
土地の取得コストも首都圏に比べ破格的に低い。国土交通省の都道府県地価調査(2020年)によると、住宅地は東京の約13分の1、商業地は同約14分の1、工業地は同約20分の1となっている。そのため、これまでに多くの企業が熊本県や菊陽町に進出してきた。
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