昭和34(1959)年までは「志学温泉」の名で湯治場として親しまれた
名残りの共同浴場です。

この温泉館の横地には、お薬師さんが丁寧に祭ってあります。
昔からこの地域で とても大切にされてきた薬師湯のようです。

浴室は旅館などの浴場とは一味違う、素朴さがあります。
四角いタイル張りの浴槽は、やや深めです。
浴槽に入る時 そうっと入ることをお勧めします。
私は、湯の色や、その素朴さに感動して 浴槽の深さなど全く考えずに
足もとをろくに見ないで(見ないでというより黄土色の湯で中が見えない)
いきなり入ったところ、その以外な深さにびっくりして中で足を滑らし、
右足首を捻り、大慌て「キャー!」と叫んだ次第でした。

ここは別名「鶴の湯」といいます。
「亀の湯」という共同浴場がもう一つ近くにあるので、「亀に対して鶴」のようです。
★入湯料金は300円★(2007年入湯)
連休真ん中の祝日なので この薬師湯の駐車場が塞がっていたら困ると思い
上の国民宿舎三瓶荘の駐車場に車を停めて、
山の道を徒歩で下って行き、やっとたどりつきました。
皮肉なことに 駐車場は、前も横も斜め向かいも結構空いておりました。
ガックリ・・予想違い!!
でも ここへ来る途中、
徒歩で 新緑の三瓶山の山道を歩きました。
結果、森林浴ができてウグイスの泣き声も聴け最高でしたね・・
山道、といっても車が走る道ですが、横に細い溝があり、
その溝は上の三瓶荘の中にある三瓶温泉の溢れ湯がザアザアと勢いよく流れているのです。
鉄分でも入っている泉質なのでしょうか?
黄土色の温泉の廃液がすごい勢いで流れるので、びっくりです。
きっと これから入る「三瓶(志学)薬師湯」も同じ成分なら こんな色の温泉湯?
そんな想像をしながら歩きました。
やっとたどり着いた「薬師湯」(鶴の湯)は、やはり上の写真のような色の湯でした。
掛け流し湯を ゆったりと楽しみました。
落ち着いた とてもいい湯加減の湯でした。
成分はナトリウム・塩化物泉の表示でした。??鉄分はなかった??あれ~っ!!
でも三瓶温泉全体は 泉質 含 塩化土類食塩水 の泉質のはずなのですが?
誰か「志学薬師湯」の正確な成分を 教えてください・・
私は デジカメで浴槽を撮るのが精一杯で・・
この温泉成分のあたりは、今回は押さえが弱かった・・のです・・
しかし、
今回一度入っただけで この湯のファンになりました。
人が少なく 湯温もぬるめなのに ポカポカしてきます。
湯は、贅沢にも源泉かけ流し。
浴室の壁の色も落ち着いた雰囲気で、私はずいぶん気に入りました。
この薬師湯には石鹸が置いてありません。
自分で温泉セットを持っていったので助かりました。
さて 最初に戻って この温泉の名ですが・・
「三瓶温泉薬師湯」(鶴の湯)と
ツーリングマップや観光案内の地図やパンフレットなどには、
今は三瓶温泉として一からげに くくってあります。
昔のように「志学温泉」の「志学」の名を今も残しておいてほしかったです。
「志学」って なにか ステキですよね・・
受験生や 学問を志す人びとも「志学温泉」の名に惹かれて、
この地を訪れるのでは??
そう思うと とってもロマンがあるのですが・・
もったいないなあ~
昔のように、ここだけは、一からげの「三瓶温泉」ではなく
「志学温泉」と今も言いたいところです。