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中国の民主活動家、劉暁波氏にノーベル平和賞

2010-10-08 22:35:29 | その他(海外・日本と世界の関係)
<ノーベル平和賞>中国の劉暁波氏に…服役中の民主活動家

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 【ロンドン会川晴之、北京・成沢健一、ワシントン草野和彦】ノルウェーのノーベル賞委員会は8日、「長年にわたり、非暴力の手法を使い、中国で人権問題で闘い続けてきた」として、中国の民主活動家で作家の劉暁波(りゅうぎょうは)氏(54)に10年ノーベル平和賞を授与すると発表した。同委は、事実上の世界第2の経済大国となった中国が、人権問題でも国際社会で責任ある役割を果たすよう強く求めた。中国政府は劉氏への授与決定を伝える衛星放送を一時遮断、外務省が「(劉氏は)犯罪者で、授賞は平和賞を冒とくしている」との談話を発表するなど強く反発した。

 ◇中国反発「賞を冒とく」

 劉氏は08年12月、中国共産党の一党独裁を批判する「08憲章」を起草した中心人物。08年に拘束され、今年2月に国家政権転覆扇動罪で懲役11年の刑が確定、服役している。89年6月の天安門事件でも学生を支持して投獄された経験がある。

 劉氏には、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億2500万円)が授与される。授賞式は12月10日、オスロで開かれる。

 同委は授賞理由について、中国では「言論、出版、集会、結社、抗議活動の権利が極めて限定されている」と指摘。20年以上にわたり活動を続けた劉氏を「人権運動の第一人者」と高く評価した。また、劉氏が自身の懲役刑について「中国の憲法、基本的人権の双方に違反している」と主張していると指摘した。

 会見したヤーグラン委員長は「反体制派への授賞は反発を招くと中国から警告を受けていた」と明らかにしたうえで「中国がより民主的な国になるために他の人が言えないことを、我々は言わなければならない」と述べ、人権と平和を最重視する考えを強調した。同委員会は昨年、就任直後で実績のないオバマ米大統領に授与したことが議論になった。

 ◇米大統領「歓迎」

 オバマ大統領は8日、授賞決定を「歓迎する」との声明を発表、中国政府に同氏の即時釈放を求めた。声明では劉氏を、人権と民主主義など「普遍的な価値観を広める雄弁で勇気ある人物」と称賛。中国の「政治改革が(経済成長に)追い付いていないことを想起させる」と述べた。

 ◇劉暁波◇

 1955年、中国吉林省生まれ。北京師範大講師だった88年に渡米し、民主派の在米中国人組織「中国民主団結連盟」のアピール「中国大学生に告げる公開書簡」の起草に加わった。89年4月に中国の民主化運動を知って帰国。同年6月には天安門広場でハンストを行うなど一連の運動に加わり、天安門事件後に拘束された。事件後、学生指導者らの多くが出国したのに対し、国内にとどまり民主化を求め続け90年以降、断続的に身柄を拘束された。現在は遼寧省の刑務所で服役している。

 ◇08憲章◇

 08年12月10日付(発表は9日)で、中国の作家ら303人が連名で出した中国の民主化を求める宣言文。中国共産党の一党独裁体制の廃止や三権分立、集会の自由など人権状況の改善などを求めている。劉暁波氏ら作家や弁護士、学者らの著名人が実名で発表した。多くの著名人が中国共産党の統治を公然と批判したのは異例。国内外で大きな反響を呼び、インターネット上では約1万人が署名。劉氏は発表の前日に拘束された。
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当ブログは、ノーベル賞委員会の決定を支持する。これまで、「人質」となっていたフジタ現地法人社員、高橋定さんへの配慮もあり触れてこなかったが、一連の尖閣問題を見ても、最近の中国の「大国覇権主義」は目に余る。これ以上こうした外交姿勢を続けるなら、中国はいずれ国際的孤立という高い代償を払うことになるだろう。

人権問題についても同様である。かつて当ブログは、天安門事件20周年に当たり、中国に民主化を促す原稿を発表したが(過去ログ)、経済面では近代的な資本主義経済の体裁を整えながら、政治は一元的で批判を許さない独裁体制のままである。

経済という下部構造と、政治という上部構造の間の矛盾は、今臨界に達し、まさに爆発寸前の状況となっている。経済力増強によって自信を深めた中国国民は、今後、一党独裁制への批判を強めることになるだろう。そのとき、中国を覆うこの矛盾は、臨界を越え、一気に爆発へ向かうに違いない。

幸いにして、中国国民は政府に何度も裏切られてきた歴史から、政府を疑い、きちんと批判する術を心得ている(むしろこの点では日本よりずっと先進的だろう)。一党独裁体制が崩壊すれば、健全な民主主義が育つ可能性はある程度期待できるといえよう。

今回のノーベル平和賞は、国際社会から中国への明らかな「民主化要求」である。中国政府は独裁政治を捨て、その経済規模にふさわしい近代的な統治形態へと、直ちに移行しなければならない。

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