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エアーニッポン機、大雪山に異常接近 警報作動

2010-10-27 23:21:09 | 鉄道・公共交通/安全問題
エアーニッポン機、大雪山系斜面に異常接近か(読売新聞)

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26日午後、北海道・旭川空港に向かっていたエアーニッポン機(ボーイング737―800型機、乗員乗客57人)で対地接近警報装置の警報が作動した。

同機は大雪山系の山岳地帯を飛行中で、警報の上昇指示に従って衝突回避のための操縦を行ったため、けが人はなかった。

国土交通省は、山の斜面に衝突する危険性もあったと判断。事故につながりかねない重大インシデントに当たるとして、運輸安全委員会は27日、事故調査官3人を派遣して調査を開始した。

同省によると、26日午後1時40分頃、エアーニッポンが運航していた中部空港発の全日空325便の対地接近警報装置の警報が鳴った。同機は当時、管制指示に従って旭川空港への着陸態勢に入っており、同委員会では、管制指示に問題がなかったかなどについて調査を進める。
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【図解・社会】地表に異常接近したANK機の経路(時事通信)

対地接近警報装置は、御巣鷹での日航機墜落事故の際も作動している。この装置が作動したとなると、地表との距離は恐らく数百メートルだったはずだ。乗務員は生きた心地がしなかっただろうし、よくぞ生還したというのが正直なところだと思う。

最近は、管制官も過重労働で余裕がない状態が続いており、今後もこのようなケースが増えると予想される。国土交通省には、管制官の増員を強く望む。

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尼崎事故現場で、事故後初めてATS作動事案が発生

2010-10-27 23:14:24 | 鉄道・公共交通/安全問題
尼崎脱線現場で速度超過、ATS作動 JR西(神戸新聞)

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 2005年4月に尼崎JR脱線事故が起きた福知山線の急カーブ(尼崎市)の手前で今月14日、快速電車が速度超過し、自動列車停止装置(ATS)が作動、電車が急停車していたことが27日、JR西日本への取材で分かった。

 電車は制限速度(時速60キロ)を9キロ超える時速69キロでカーブに進入、通過後間もなく停車した。乗客約350人にけがはなかった。

 JR西によると、現場には脱線事故後にATSが設置され、実際に速度超過で作動したのは初めて。事故現場以外のカーブや分岐などで、制限速度を超過してATSが作動し、非常ブレーキで停車したケースは年間100件以上あるという。

 男性運転士(23)は社内の聞き取り調査に「考え事をしていて減速が遅れた」と話している。

 JR西は「大きな速度超過ではなく脱線の危険性はなかった」と説明。運転士は自ら運転指令に報告、同社は社内で教訓化する対応を取った上で公表していなかった。

 JR西によると14日午後5時10分ごろ、宝塚発同志社前行きの上り快速電車(7両編成)が、事故現場のカーブの手前約105メートルのATS設置地点を、ATS作動速度の時速81キロを4キロ超える時速85キロで通過。警報音と非常ブレーキが作動し、運転士もブレーキをかけた。

 運転士は06年に入社、脱線事故で死亡した高見隆二郎運転士=当時(23)=と同じ京橋電車区(大阪市都島区)に所属。運転士歴は4カ月で、これまで勤務に問題はないという。同社は処分せずに指導し、乗務に戻した。

 2007年6月に公表された脱線事故の調査報告書は、時速100キロ超で現場カーブに進入すると脱線の危険性があると指摘。脱線した電車は時速116キロだったと結論づけた。
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2005年の尼崎事故発生現場で、事故後初めてATSによる列車自動停止の事例が発生した。図らずも、ATSの有用性が裏付けられる結果となったわけだ。

私の知人の元国鉄マンの中には、現場のカーブは60km/h規制でも危険という人もおり、その基準からすれば69km/hでの現場通過も危険と評価しなければならないが、それはともかく置いておこう。むしろ問題なのは、この事故を公表しなかったJR西日本の相変わらずの「隠ぺい体質」である。

69km/hでの現場カーブ通過が危険性の面でどうかという議論はあるにせよ、2005年の事故当時は速照ATSさえなかった現場に速照ATSが付いたことなど明らかな進歩もある。そのことを踏まえた上で、もしJR西日本が自主的に今回の事例を公表し、「ヒューマンエラーが起こりうることを前提に、速照ATS整備などの対策を行っており、当時のような悲劇が起こる可能性は大幅に低くなっている」と説明すれば、(開き直りだとバッシングする人はいるだろうが)また違った反応があり得たのではないか。

それにしても、わずか5年前、107人もの死者を出した事故現場にさしかかろうというときに「考え事」とは、あまりに緊張感がない。私は精神論は好きではないが、せめて事故現場のカーブのような、過去に大事故が起きた場所、危険性に関する情報が車内で共有されているような場所、社会的に注目されている場所を通過するときには高い集中力を維持できるような訓練を積んでほしいと思う。

今回も運転士は23歳の若手だった。高見運転士の殉職当時と同じ年齢である。職員の数も年齢構成も全く異なる国鉄時代とJR以降を単純比較はできないが、国鉄時代は20歳代前半の若手をすぐ運転士に登用するような手法は採られていなかった。車両検修などでじっくり下積みをさせてから、30歳前で運転士に登用することがほとんどだったのである。多くの乗客の命を預かる重責を担わなければならない運転士を、JRはあまりに若く登用しすぎなのではないか。

もし、若手社員に対し、そのような性急な運転士登用をしなければならないほど社員が不足しているのだとすれば、それは民営化当時の急激な人減らしが間違っていたのだということになる。特にJR西日本は、会社発足時の45,000人から、2003年度は25,700人まで人を減らしている(JR連合調べ)。削減率にして、実に42%という凄まじいものだ。こうした急激な人減らしが、鉄道人としての基本が育成されていない若手の無理な運転士登用につながり、事故やトラブルを招いているといえそうだ。

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