東北南部、もう梅雨明け…やはり何かがおかしい

平成23年の梅雨入りと梅雨明け（速報値）（気象庁）

東北南部がもう梅雨明けした。リンク先ページにあるとおり、ことしは梅雨入りが６月２１日（平年より９日遅い）であるにもかかわらず、梅雨明けは７月１１日（平年より１４日早い）。梅雨明け当日を算入しないで数えると、梅雨はたったの２０日間しかなかったことになる。

福島県を含む東北南部の、記録が残る１９５１（昭２６）年以降の梅雨入りと梅雨明け（確定値）を調べてみると、梅雨が１９日間（６月２６日～７月１４日）しかなかった１９６７（昭４２）年に次いで２番目に短い梅雨となった（極端な天候不順により梅雨明けが特定できなかった９３年、９８年、２００３年、２００９年を除く）。それでも６７年は平年の９２％と雨量だけはそこそこ降っているが、今年は梅雨期間中雨らしい雨はほとんど降った記憶がないから、梅雨期間中の雨量は平年を大幅に下回るだろう。期間が統計上２番目に短かった上に雨量も平年を大幅に下回った場合、今年が「統計上最もひどいカラ梅雨」に認定される可能性がある。

むしろ、福島県に関して言えば、梅雨入り宣言が出される前の４～５月のほうが天候不順で雨が多かった。あまりに雨が多いので、原発事故が起きた直後に雨が降りやすくなったチェルノブイリのことを思い出し、原発事故のせいかもしれないと思ったほどだ（事故の規模にもよるが、原発事故が起きると放射性物質を含むチリが大気中に大量に放出されるので、雲が形成されやすくなり、雨も降りやすくなる）。

しかし、その後は例年なら梅雨入りが宣言されることの多い６月１０日頃から雨がほとんど降らなくなり、気象庁が東北南部の梅雨入りを宣言するチャンスを逃してしまった印象だ。私の住む白河地域では梅雨入り宣言日の６月２１日も小雨とも呼べない雨がぽつぽつと降った程度だった。

そして、７月に入った頃からこの白河地域でも例年にない猛暑が続いている。ここに引っ越してきてから過去４回の夏、私は夜エアコンを入れたまま寝ることもなければ、窓を開け放ったまま寝ることもなかった（部屋が１階なので防犯対策の意味もあるが、何よりも窓を開けたまま寝ると７～８月でも明け方が寒いのだ）。それが、今夜は夜９時を過ぎてもまだ気温が２６度あり、このまま気温が下がらなければ熱帯夜となる。こんなに暑い夏は、過去１１０年に１回の猛暑と言われた昨年でさえ記憶にない。

まさか昨年のあの異常な猛暑の連続再来はないと思っていたが、この経過を見る限り、場合によっては昨年越えもありそうな感じだ。やはり何かがおかしい。地球の温度調節機能が失われつつある気がする。地球規模で人類が経験したことがないような大きな異変が進行しているのではないかとの思いを強くする。