安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」の旅(第4日目/最終日)

2022-10-24 23:05:08 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
朝。地元では名門である「下田聚楽ホテル」にせっかく泊まっているのに、素泊まりプランしか確保できなかったこともあり、朝食を摂りに外に出る。前日決めていたとおり、すき家で朝食。

下田聚楽ホテルのエレベーターは昭和感が満載。未だにこんなエレベーター、残っているんだ……


下田聚楽ホテルの外観。さすがは老舗。


これまでは結構、ハードスケジュールだったこともあり、今日は伊豆急下田10:06発「踊り子4号」で出発と、かなり遅めにしている。朝食後、大浴場で朝風呂。温泉地での当ブログ管理人の楽しみが、この朝風呂である。

下田聚楽ホテルを9:30過ぎにチェックアウトし、ホテルの送迎バスで伊豆急下田駅に向かう。乗客は私1人だった。もう一度、9:50頃にホテルを出て駅に向かう運行があるようだが、それでは「踊り子4号」に乗るにしてはギリギリすぎる。みんなのんびりしているなぁと思いつつ、早めに駅に着く。

おいしいかどうかわからないが、ご当地モノとして「金目鯛かるせん」をお土産に買い、「踊り子4号」に乗る。この列車は全席指定なので、「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」の指定席枠の3回目をここで使う。

出発を待つ「踊り子4号」E257系(伊豆急下田駅)


旧国鉄時代、特急・急行列車の愛称名は走行する地域にちなんでつけられることが多く、山の名前(「富士」「あさま」など)、川の名前(「しなの」「しまんと」など)、海の名前(「宇和海」「オホーツク」など)のようにほとんどが自然に由来していた。人間に関するものは列車愛称に採用しにくいためあまり例がなかったが、「踊り子」は人間にちなんだ珍しい愛称名として、国鉄時代からの古い鉄道ファンには有名な存在だった。私鉄でもこのような例はほとんどなく、全国的にも珍しいのではないだろうか。

ちなみに、1957(昭和32)年、「踊子」(歌:三浦洸一)という曲がヒットしている。

踊子(昭和32年)


定刻に伊豆急下田を出た「踊り子4号」は伊豆急~伊東線内をゆっくり走る。途中、海の見える区間もあるがそれほど多くない(海だけなら、五能線や山陰本線など、もっと見える路線はたくさんある)。だが、熱海から東海道本線に入ると一気に速度を上げる。常時、100~120km/h程度は体感的にも出ている感じだった。

この区間を特急列車で通るのは、GWの「サンライズ出雲・瀬戸」以来だが、わずか5ヶ月半前なので最近の感覚だ。12:49、定刻通り東京着。ここで昼食とする。結構な込みようで、八重洲口8階のパスタ屋が唯一、待たずに入れそうな店だった。食後にコーヒーを摂り、ゆっくり目の昼食とする。

夕食時間はちょうど新函館北斗あたりになるが、ここに何もないのは初日に痛い目に遭って調査済みなので、夕食も八重洲口の「大丸」地下食品街で弁当を調達しておくことにした。これで夕食の心配はなくなったが、本当にこれでいいのだろうか……と思わざるを得なかった。

北海道にいると「東京一極集中で地方は寂れ、衰退するばかり」という声を毎月のように聞くが、新函館北斗駅前に気軽に入れる飲食店の1、2軒でもあるなら本当は私だってこんなことはしたくない。北海道内で食べる夕食まで東京で調達せざるを得ないのは、北海道内にまともな店がないからである。一極集中が悪いとよく言うけれど、地方に金を落としたくても、それができないようにしているのは地方自身ではないのか? そんな矛盾も見えた3泊4日の旅も、そろそろ終わりが近づいている。

東京から14:20発、東北~北海道新幹線「はやぶさ27号」を待つ。差額を支払ってでも「グランクラス」に乗りたいところだが「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」はグランクラスには使えないルールだ。全席指定なので、指定席枠最後の4回目をここで使う。

【字幕解説付き】2022.10.24 東北~北海道新幹線はやぶさ27号 新青森~新函館北斗 ノーカット


「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」は有効エリアが新青森まで。新青森~新函館北斗は事前に「えきねっと」で購入しておいたe-チケット情報をSuicaに記録している。東京~新函館北斗を通して同じ席に座り続けられるよう、同じ席を通しで押さえているものの、ここで疑問がわく。

本来、えきねっとで購入したe-チケットは、乗車駅で自動改札を通れば、下車駅でも自動改札を通れるが、今回は「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」との併用で、東京~新函館北斗を通しで乗車するため新青森の自動改札は通りたくても通れない。このまま新函館北斗で自動改札を通って下車できるのだろうか?

乗車前に東京駅のみどりの窓口で確認したところ、「乗車記録がないので新函館北斗駅で自動改札は通れません。「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」と、e-チケット情報が記録されているSuicaの両方を有人改札で提示して下車してください」とのこと。この回答は予想通りである。

18:29、定刻に新函館北斗着。有人改札で下車し、新函館北斗駅の待合室で弁当を食べる。札幌方面への最終列車となる「北斗21号」(新函館北斗19:05発)に乗り換える。定刻通り、南千歳22:05着。3泊4日の長い旅が終わった。

新青森~新函館北斗の通常運賃に特急券の乗継割引を受ける場合と、「えきねっと」で40%引きとなる「トクだ値」運賃・料金を「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」に合算した場合とで事前に比較してみたが、40%引き「トクだ値」のほうが安かった。結局、乗継割引は運賃には適用されず、特急券の在来線部分が半額になるだけなのに対し、「トクだ値」は運賃にも40%引きが適用されるのだから、比較にもならないだろう。

国鉄時代に制度設計された特急券の乗継割引制度は、もともと新幹線と在来線を乗り継ぐ場合は在来線側が、本州と北海道・四国を乗り継ぐ場合は北海道・四国側の特急料金に半額割引を適用するというものだった。全国1社の国鉄時代は問題にならなかったが、どちらにしても北海道・四国側に不利になる国鉄時代の制度が、分割されたJR6社にそのまま引き継がれた。一般の人にはなかなか気づかれにくいが、こうした細かい制度設計もJRグループの中で北海道・四国の経営だけが特に苦境に陥った原因として、指摘しておく必要がある。

本州と北海道を乗り継ぐ場合に、在来線の特急料金部分だけ半額割引を適用する制度しかなかったところに、かなり時代が後になってからえきねっと「トクだ値」システムができたのは、割引部分をJR北海道が負担する制度からJR東日本が負担する制度に変更することによって、JR北海道を救済するという営業政策上の理由もあるものと、当ブログは考えている。

「鉄道開業150年記念東日本フリーきっぷ」は、その名称・性格から今年だけの限定発売で終わらせるつもりなのだろう。だが、この切符がなければ他の交通手段(飛行機・高速バス等)を使っていたであろう層を、この切符が新たに掘り起こしたことは紛れもない事実である。今回、この切符を使って旅をしているらしい旅行客をそれなりに見かけた(普通列車ですむような短区間でわざわざ新幹線に乗ったり、「乗り放題なので○○にも行こう」などと話していたから、すぐにわかる)。コロナ禍で乗客が減り、ガリバー・JR東日本とはいえ経営は楽でないことは事実だろう。だが、できることなら名称は変えてもいいので、この切符の発売は今後ともぜひ続けていただきたいと思っている。

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