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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

山百合に出会って

2015-07-30 00:19:48 | 季節の花々
 
先日大和文華館へ伺った折は、雨の中
笹藪に数輪しか咲いておりませんでしたが、
今日は、夏休みの無料招待デーで、再度訪問しました。
入口からの登り道脇に、赤い斑点をもつ白い花が咲いており、
むせ返るような匂い、とにかく甘い香りなのです。
「山百合(ヤマユリ)」で、別名、鳳来寺百合と言われます。
夏に咲く大型の日本特産の百合で、
関東でユリといえばこの山百合の事です。
1年に1つずつ花を増やし、長年たった株はお見事。

・「ゆり」の由来は
 細い茎に大きな花で、風に揺れることから 
 「ゆる(揺)」、それが変化して
 「ゆり」になったそうです。
「「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
女性の美しさを形容することばとして使われております。
・漢字の「百合」は漢名からで、
 葉や鱗茎(りんけい)が多数重なり合っていることから。
そういえば、百合根は鱗茎のことで、
これから作る『百合きんとん』
裏千家十一代玄々斎好みで、
いつも有難くいただいております。

「ゆり」は古くは『古事記』からみられますが、
万葉集には10首、ほとんど「さゆり」と詠まれており、
どの花と特定できるのは少ないそうです。
 「筑波嶺(つくばね)の さ百合の花の 夜床(ゆとこ)にも 
   愛(かな)しけ妹(いも)ぞ 昼も愛(かな)しけ」
    20/4369 大舎人部千文(おおとねりべのちふみ)
筑波嶺という地名が入っており、ササユリは関東地方にはなく
多分、山百合(ヤマユリ)と思われ、
この1首のみ、特定出来るのではないでしょうか。