気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

ヒメスミレ(姫菫)が道端に

2017-04-29 17:53:10 | 季節の花々
今朝から明日の準備、蹲踞周りの掃除がまだでした。
日頃から少しずつしておれば・・・
そして昼からは、有難いことに懐石の準備に集まって頂け、
準備OKに。
今日は土曜日で、祝日「昭和の日」でしたね。
昭和生まれの私には、天皇誕生日なのですが・・・

昭和天皇のこんな逸話を見つけました。
元宮内庁侍医‣杉村昌雄氏の「天皇さま お脈拝見」新潮文庫
著者が、宮内庁うちうちの歌会で詠んだ歌
「去年の春御供せし阿蘇荒山の
     立壺すみれ咲き出つらむか」
タチツボスミレ、3/14月ヶ瀬にて
一切発言されない昭和天皇がこの一度だけ感想を述べられ、
”立壺すみれというのは、阿蘇だけにあるのではない”
”阿蘇に特産の一華黄すみれのほうがよくはないか”
即座に替えられたそうで、
『去年(こぞ)の春御供せし阿蘇荒山の
    一華黄すみれ(イチゲキスミレ)咲き出つらむか』
後日談があり、昭和天皇はさらに実物をお取り寄せされ、
お見せになられたそうです。和名は黄菫(キスミレ)といい
茎の先に一輪の花を咲かせることで別名イチゲキスミレに
富士山麓、四国と九州、特に阿蘇では野焼き(2~3月)後、
3~5月になればこの草原に咲き誇り(上記HPに写真有)
阿蘇中岳火口には近付けませんが、五月には黄色と
草千里の緑と赤の霧島躑躅も見られるかも・・・
熊本地震からの復興にも、是非訪れたいものですね。

古くは万葉集巻8,1424で「スミレ」を山部赤人が
『春野爾 須美禮採爾等 来師吾曾
           野乎奈都可之美 一夜宿二来』
「春の野に すみれつみにと 来し吾そ
         野をなつかしみ 一夜ねにける」
と詠んでおります。 
「スミレ」の語源は、大工道具の「墨入れ」に似ている
ことから名がついたとされる説が広まっていますが、
日本国語大辞典』(1973)等によると諸説あるそうで、
決定的なものはないといわれます。

そういえば、先日の散歩で見つけたスミレ
歩道のアスファルトとブロック塀との境から健気に咲く
濃紫色の花で、全体にやや小さく、葉の形が違うので
タチツボスミレではなく、ヒメスミレ(姫菫)でした。
『破りけりブロックの端に姫菫』愚句
 
お茶事まであと一夜、明日が待ち遠しいですね。