ぽかぽかとした暖かい陽気の一日。あまりの気持ちよさに昼寝をしたのは良いけれど、どうも風邪をひいてしまったらしく、鼻づまりの症状が…。私の場合、風邪のひきかけのときに、食べられるだけ食べて寝る、そうして翌朝すっかり良くなる、そんな治し方をしています。こじらせないのが大事ですね。今夜はキムチ鍋にして、たらふく食べましたので、あとは寝るだけです。
こんな日には久しぶりに小説を読んで笑いたい、と思いましたので、夏目漱石『二百十日』を読みました。『二百十日』もですけれど、『坊っちゃん』、『吾輩は猫である』などの漱石の初期はユーモアがあって、本当に読んでいて楽しくなります。『二百十日』は圭さんと碌さんが阿蘇へ旅行に行き、山登りしてこりごりになって、そうして終わるという話。漱石は落語が好きだったそうですが、その影響からか、この小説はほとんどが会話文というあまり見られない構成から成り立ちます。この小説は、落語を読むような感覚で味わえるのではないでしょうか。圭さんと碌さんの会話から生まれる、皮肉、それは成金たちへの批判なのですが、いわゆるグチグチとしたものではなく、軽快な江戸っ子のようにスカッとした批判なんですね。だから読んでいていやな気持ちにならないのです。
短くて、とても楽しめる内容です。いい心持になりたいときにはオススメの小説です。
●『二百十日・野分』夏目漱石 新潮文庫 1976年
こんな日には久しぶりに小説を読んで笑いたい、と思いましたので、夏目漱石『二百十日』を読みました。『二百十日』もですけれど、『坊っちゃん』、『吾輩は猫である』などの漱石の初期はユーモアがあって、本当に読んでいて楽しくなります。『二百十日』は圭さんと碌さんが阿蘇へ旅行に行き、山登りしてこりごりになって、そうして終わるという話。漱石は落語が好きだったそうですが、その影響からか、この小説はほとんどが会話文というあまり見られない構成から成り立ちます。この小説は、落語を読むような感覚で味わえるのではないでしょうか。圭さんと碌さんの会話から生まれる、皮肉、それは成金たちへの批判なのですが、いわゆるグチグチとしたものではなく、軽快な江戸っ子のようにスカッとした批判なんですね。だから読んでいていやな気持ちにならないのです。
短くて、とても楽しめる内容です。いい心持になりたいときにはオススメの小説です。
●『二百十日・野分』夏目漱石 新潮文庫 1976年