TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

HYDRA

2004-09-16 23:20:29 | Weblog
TOTOのセカンドアルバム「HYDRA」です。

先にも書きましたが、これがTOTOの最高傑作であることは今でも変わりません。
ファーストアルバムの試行錯誤から、「GEORGY PORGY」「GIRL GOODBYE」路線を延長したのでしょう、アルバムの最初から最後まで、ジャケットが表現する、中世ヨーロッパ的な寓話の雰囲気そのままのコンセプトを貫き、緊張感がみなぎっています。曲名も「HYDRA]」「ST. GEORGE AND THE DRAGON」「99」とまるで物語のタイトルみたいですしね。そして印象的なのはDAVID PAICHのピアノ。このピアノに加えてシンフォニックなシンセサイザーの多用がこのアルバムの持つ独特の、ただのロックではない、アカデミックとでもいいましょうか、ひとつ上を行く独特の雰囲気を作り上げています。
また、JEFF PORCAROのドラムがなんともイキがいい。音作りもドラムにもかなり重点が置かれているようで、息遣いまでわかりそうなくらい、シャープに、そして圧倒的な迫力で聞こえてきます。
「ALL US BOYS」は本来このアルバムにおいては異色な曲で、一歩間違えると雰囲気ぶち壊しになるところなんでしょうが、統一された音作りの妙でしょうか、見事にはまっている上に、むしろ他の曲を更に引き立てるような存在になっています。この中の1曲が抜けても、また曲順が変わっただけでも全く別なものになっているのではないかと思うくらいの完成度の高さには脱帽です。

結局このアルバムもある意味試行錯誤のうちの1枚であり、セールス的にもイマイチ。そして次の「TURN BACK」はまた異なるコンセプトのアルバムになります。そしてその試行錯誤の集大成が「TOTO Ⅳ」として花開くのでしょうか。
大げさな音作りを敬遠するファンも多いとも聞きますが、やはり「HYDRA」は最高傑作です。

ところで、ジャケットの戦士(?)は誰?最初LUKATHERかと思ったのですが、ジャケット内側のあばらーを見ると明らかに違うし・・・?
コメント (4)
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