暖冬傾向で雪が少ない今シーズン、雪山遊びもラストスパート。
そんな今週は行く機会をうかがっていた雪の中でのテント泊、野伏ヶ岳に行くのだ。
当日は朝6時前にクルマに荷物を詰め込み出発。
コストを抑えるために高速は使わずスムースに走れる道を選んで湖周道路~21号~関ヶ原バイパス等を繋げて岐阜の東海北陸道関インターまで一般道を走る。
そして東海北陸自動車道を郡上大和ICで下り白鳥に9時着。
山登りにはかなりゆっくりめのスケジュールだがテント泊なので大丈夫、そしてこの白鳥で食料の買出しをしたかったのだ。
しかしお目当てのスーパーに着くとまだ開店前、少しだけ時間をつぶし買出ししてから現地へ。
(左)白鳥近くで見える白い山々。
山が白くて安心するのは今年ならではか?
(右)スーパーがまだ開店前だったので隣に流れている長良川沿いを散策しながら魚をチェック。
全然見えませんでしたけど。
(左)ウィングヒルズ直前でドーンと見える野伏ヶ岳(右の山)。
おぉ~真っ白!
(右)クルマデポ地点に10時過ぎ着で、とりあえず腹ごしらえ。
のんびりしたもんだ。
昨年のような雪の壁は全くなく、駐車スペースも地面が出ているような雪具合。
気温は5度程で比較的暖か。
(左)荷物はいつもと変わらずご覧のとおり。
今シーズンはスノーシューでなくクランポンを使う機会のほうが多かったので「スノーシューは要らんのじゃないか?」と考え、持って行くか少し悩んだがとりあえず持っていくことに。
ちなみにコスト抑えるために軽自動車で来た。
これでガス代、高速代を節約できる。
ここまでの平均燃費は約21KM/Lと優秀。
(右)除雪地点を越え200M程歩き、雪深くなったところでズボズボ足が嵌りだす(と言っても例年に比べると過去最低の雪の量)。
というのもここ数日気温が高かったのだろうか?雪が緩んでいるのである。
これは歩きにくい、この時点でスノーシューを履くことになった。
スノーシュー置いてくるなんてことしなくてよかった(笑)
しかしここでこの様子だと、さっきとは逆にクランポンなんか要らんということになる可能性が高い。
「ザックには入ってある、重く邪魔かもしれん、置きに戻るか?」とも考えたが戻るのも面倒なのでそのまま進んだ。
林道を行く。
暖かなのでハードシェルは着ないで薄手のソフトシェルで歩き出す、そしてグローブも不要なくらい。
そんな感じなので下の方では雪が解け所々に地面が出ていて春の気配漂っている。
そして雪も緩い、トレースをはずしたりすると昨年みたく踏み抜いて肩や腰まで埋もれてしまうことが十分に考えられるので大人しくトレースを辿る。
そういえばこの日山に入ってたのは1組2人のご夫婦のみ。
ツボ足で登っておられたようだが沈み込みが多すぎて歩きにくくてたまらんとのことで牧場跡まで行って引き返してきたとのこと。
これで山に入っているのは私のみになった。
牧場跡に出た。
しかし朝方の青空はどこいった?どんより暗い曇り模様でテンション上がらない。
まあ天気予報である程度把握はしていたのでショックということはないのだが上がることはない。
そして誰もいない牧場跡を歩き、幕営地を決める。
その幕営地はいつもの場所、ちょっと小高いところで西に野伏ヶ岳、東に牧場跡を見れる場所で見晴らしが良いのがお気に入り。
風が吹いたときが心配ではあるが過去風で酷い目にあったことないので大丈夫だろうと。
天気もこんなんだし山に登る気も失せてしまって、この時は明日の朝から登ろうということにしてここで快適に過ごせるようにその環境づくりに時間をかけることにした。
(左)ショベルで雪を掘り風対策をします。
(右)掘った雪を積んで風除けブロックをこしらえたら完成(かなり適当ですが)。
こういう作業、雪山遊びならではではで実は結構楽しかったりする。
(左)テント設営。
(右)寝床も作ってハイ完成!
そしてここまでやってもまだ13時半。
日が暮れるまでまだ4時間以上もあるぞ、何するんだ?
暇だ、暇すぎる・・・
で、やっぱり登ることにした。
(左)骨董品GPSでログ取りをしつつ、アタックザックに山専ボトル・ハードシェル・防水グローブ・ヘッドランプ・パンを入れ準備した。
(右)ダイレクト尾根を目指して歩き出す。
野伏ヶ岳に登るルートは2つ、1つは一般的なダイレクト尾根と呼ばれるルートで、もう1つは北尾根と呼ばれるルート。
で、この時はどちらで行くか考えた結果ダイレクト尾根で。
理由は昨年北尾根で登ってダイレクト尾根は一昨年以来だったのと、北尾根の方は取り付きまでにあるいくつかのクリーク越えがちょっと心配だったから。
というのも今年は雪が少なくしかもこの日は緩みがちだったので、クリークが露になってそこを渡れないとか踏み抜いて落ちるとかいったことが心配だったのだ。
(左)ダイレクト尾根に取り付き登る。
尾根に出るまではショートカットしてトレースのないところを上がったが、尾根に出ると山スキーヤーの跡が残っていた。
(右)結構登ってきて、下に幕営地も見える。
ただこの時は曇って日差しが少ないからか見えるはずのテントが目視できなかった。
そしてこの少し下辺りで県警の山岳ヘリと思われるヘリコプターが白山を含む周辺をパトロールしていた模様で、私の周辺やテント周辺の上空を旋回していた。
察するに15時近くにまだ山頂に達していない雪山には不釣合いな小さなザックを背負った一人の登山者がいてコイツ大丈夫かってところじゃなかろうか。
ところで、こういう時なんとなく手を振ってしまいたくなるけど、それはしてはイカン行為だ。
(左)木が少なくなってきて山頂が近くなってきた。
(右)斜面が切り替わるところでは雪面が割れていた、雪崩れないかちょっと怖い。
この場所は2年前も割れていたところで、その時はぼんさんが踏み抜いて胸付近まで落ちてびびった場所だ。
(左)その割れ目を避けるように越えた先で来た方面を見下ろす。
雪庇になっているので必要以上に向こうに行くのは危ない。
(右)木が少なくなってきた時点で風が強く当たるようになってきてたのでハードシェルを着込んで最後の上りをゆく。
日差しが少なくアイウェアをしていると暗すぎるのではずしてます。
そのアイウェア吹雪いてないのではずしてられるが、吹雪いていればはずすこともできないしアイウェア選びが難しくなる。
15時過ぎ山頂着
しかし暗く展望もそれほどないため充実感、達成感ともに薄め。
北アルプスはもちろん、近くの白山の姿も見えない。
そして寒いので早々に下りる。
(左)高度感もあり景色も素晴らしいのに天気が良くないのが惜しい、惜しすぎる。
(右)下りは北尾根で下りることも考えたが、先にも書いた理由で間違いのない自分の歩いてきたところを辿って下りることにした。
16時20分にテントに戻り、明るいうちに飯を食ってしまうべく晩飯の準備に取り掛かる。
そしてその準備をしているときに粉雪が舞い始め、山頂付近にはガスがかかり始め見えなくなった。
良いタイミングで戻ってこれた。
(左)晩飯は鍋、当然ながら鍋、断固として鍋である!
味付けはもちろんキムチである!
(右)今は便利な代物があってそれがコレ「プチッと鍋」。
小さく濃縮されたものを入れるだけで満足できる鍋ができるのだ。
味濃いめが希望の私はこれを2個投入。
(左)テント内でバーナーを使っているため換気は必須。
(右)最後はこれまたいつも通り棒ラーメンをぶち込んで〆る。
残り汁まで飲んで完食!
ウマイ!
(左)ゆっくり飯を食った後は雪舞う外に出ることなく腹を落ち着かせつつジムビームをチビリチビリと。
最初は山専ボトルに入れてきているホットアップルティで割るかなと考えていたのだが、そのまま飲んでた。
(右)18時前にシュラフに入って寝る。
この時は比較的暖かかった、テント内で2~3度あってバーナーを使うのをやめた後でも結露が凍ることがなかった。
しかし夜が更けるにしたがってその結露も凍っていった。
そういえば今回ピロー持っていくの忘れた。
つづく