ある程度は足が使えるようになって来た所で、今度はフライの練習を行います。
野球の中でフライと言うのは、捕って当たり前の打球。
バッターはフライを打ちあげた瞬間に諦めたりするものです。
それだけに守る方にとってはプレッシャー。
試合中に落とそうものなら、事あるごとに仲間から冷やかされます。
今度はフライだって。
捕れるかな? 捕れるんじゃない? 捕れるといいな。
あれ?
真上に投げて貰ったフライをキャッチミス。
意外と難しいぞ・・・
うきゃ~
だからね。
目を瞑っていたら捕れないってば。
そもそも上から落ちて来るボールに、グローブを出す位置が低過ぎないか?
追い付いたっ!
って! あれ?
あれじゃねーよ。
このフライ、実は上がる場所によって全くの別物になります。
真上に上がるフライって、実はやや難しいんです。
そんなの簡単だろうって?
いやいや、実は高~く上がった真上のフライって平衡感覚が一瞬麻痺して、どこに落ちるか解らなくなる時があるんですよ。
フライの中で最も簡単に捕れるのは、前方に落ちるフライ。
これは走って追い付く限り、割と簡単に捕球できます。
対して、最も難しいのが後方のフライ。
前方5mに落ちるフライは簡単に捕れても、後方1mに落ちるフライは捕れなかったりします。
つまり後方に落ちるフライが捕れるようになれば、後はどんなフライでも捕れると言う事になりますね。
雨乞いのようなハーくんのキャッチ。
かと言って、捕りゃ良いってもんじゃ無いだろ。
上級生達は捕るフォームも大切です。
何気に捕るサラ。
後ろのフライは見た目より遥かに難しい。
追い付かな~い。
フライが上がった瞬間、あられも無い方向に走り出すコリュウセイ。
最初から真っ直ぐ走っていれば、簡単に追い付く場所なのにねぇ。
うぉ~ 間に合わない~
もうひとつ、フライを捕る時に頭に入れておかなくてはならない事。
自分より上にボールがある訳ですから、落下点に入る際にはどうしても上を向きながらボールを追いかけます。
ところが人って、上を見ながら走ると大して早く走れないんですね。
なので自分が思っている以上に進んでいません。
守備範囲の広い野手はフライを追いかける際に、一度ボールから目を離します。
これを専門用語で目線を切るなんて言い方をしますが、フライの上がり方を見て落下点の予想をするんですね。
そうしたら、まずはそこへ全力疾走。
予想地点に到達した所で、改めてボールを見直します。
つまりボールを見ながら追いかけて、落下点に間に合わないってのは下手な証拠なのでございます。
捕った! あれ?
だから、あれじゃねーよ。
うき~っ
しゅうや、そろそろ起きろ~
ぐぎっ!
エビか?
これが後ろに上がったボールの難しさ。
落ちる直前まで、自分の真上に上がったように感じるんです。
リオはよくフライを捕れるので試してみましたが、まだちょっと難しかったかな?
おーいキャプテ~ン。
構えてるグローブの出し方が違うぞ~
おっけー と、捕れるっ と思う・・・
と言うか、もうちょっと右にずれれば楽に捕れそうな気がするけど。