インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

第六代主将

2018年06月02日 | 歴史

第六代主将は島田くん。



彼が入塾して来た1年生の時には、身体も小さく病弱で、失明の危機を抱えた大変な塾生でした。

まるで生まれたばかりの子猫のようだった島田くん。
兎にも角にも体力を付けさせないと、何もさせる事ができない状態からのスタート。

ノックはおろか、彼にボールを投げるのさえ本当に気を使いましたね(笑)

学年が上がるに連れ、だんだんと体力は付いて来ましたが、失明の危険は払拭されません。
最も悩んだのが、速いノックをいつ受けさせるかでした。
万が一、目でボールを受けようなら、それこそ取り返しの付かない事になります。

それは天候との勝負でもありました。
彼のコンディションが良さそうな日で、天気が良い事。
だけども日差しが強すぎない日。
これは彼の目に与える負担を考慮しての事です。
天気が良ければ地面が明るくボールが見易い。
けれども、日差しが強すぎると地面の照り返しがあって、彼の目に負担になる。
夏の暑い盛りを過ぎた、9月頃に実行されましたね。

他の塾生達には解らないように、彼のノックの順番になるとグラウンドを均し、イレギュラーをさせないように環境を整えて。
身体がよく動くように、事前に大きな声を何回も出させて。
初めて彼が速いノックをキャッチした時には、本当に感動しましたよ。

その心配は彼が卒部するまで続いたのですが。

そんな彼は卒部後、猛勉強して高専に進学しました。
将来は技術者になるのかな?

たまに街で会うと、子猫のようだった島田くんの声がやたら野太くなっており、今ではちっとも可愛くないのでした。



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