軽井沢グリーン号 ファミリー・シート

見本券ですが、昭和47年頃に発売されていた、「軽井沢グリーン号 ファミリー・シート」券です。

 

   


軽井沢グリーン号は夏季の観光シーズン中、軽井沢方面への観光客輸送のために設定された上野~中軽井沢間の臨時急行列車で、EF62が客車8両を牽引する客レでした。客車も緩急車はスロフ62、中間車はスロ62という豪華編成で、上野口では「ロイヤルエンジン」と呼ばれたお召機EF5861が牽引していたという目撃談もあります。


そんな急行軽井沢グリーン号ですが、全車グリーンという特徴から、ファミリーシートという設定があり、該当号車についてはボックス単位を基本とした指定席の販売が行われています。座席版「お座敷列車」と言えましょうか、その原型のような感じです。


券は東京印刷場で調製された4片制で、緑色国鉄地紋の軟券となっています。4座席分の運賃・グリーン料金・急行料金・指定料金がセットになっています。

 

   


1番上の券(表紙券)です。


注意書き・価格・発行日・発行箇所の他、車両の座席配置図がついています。


乗車券部分は「軽井沢地区内⇒東京都区内」となっており、ここで言う軽井沢地区内とは、信濃追分・中軽井沢・軽井沢の各駅を示します。


指定部分については軽井沢発18時12分発となっており、発時刻は印刷されています。また、ファミリーシートは1号車となっていたようで、「1号車」の表記も印刷されています。
当時の時刻表を調べますと、軽井沢発1812~横川発1839~高崎発1905~大宮発2002~赤羽発2015~上野着2027となっていたようです。

 

   


表紙券以外の部分です。

乗車券部分と指定券部分だけが印刷されており、注意書きおよび座席配置図はありません。


この券の特徴として、4名が必ず同行しなければならないわけではなく、最終的に1812発の列車の指定された席に集合すれば別行動も可能となっており、各券片を点線で切断しての使用も可能です。

 

   


各券の裏面です。

注意書きが印刷されており、軽井沢グリーン号の運転されていない信濃追分~軽井沢間については普通列車の他、急行列車の自由席に乗車することもできる旨が記載されています。

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都心往復お徳用乗車券

昭和56年12月に三鷹駅で発行された、都心往復お徳用乗車券です。

 

   


東京印刷場調製の青色国鉄地紋のD型券です。前回エントリーの新宿往復お徳用乗車券の拡大版と言えるもので、発売駅は新宿往復お徳用乗車券と同じです。また、券の様式も同じですが、こちらは目的駅が新橋~上野間の各駅となっているため、往路片の着駅および復路片の発駅は2段書きになっています。

新橋~上野間の各駅で下車および乗車ができますが、区間内でのフリー乗降はできません。

 

   


裏面には注意書きが印刷されており、途中下車ができない旨が書かれています。


この券もそこそこ需要がありましたが、いつの間にか廃止されてしまっています。

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新宿往復お徳用乗車券

昭和56年4月に三鷹駅で発行された、新宿往復お徳用乗車券です。

 

   


東京印刷場調製の青色国鉄地紋のD型券で、特殊な往復乗車券のため、有効期間は1日(発売当日限り)となっており、途中下車はできません。

右側が往路用・左側が復路用となっており、区間の表示は矢印式となっています。そして、各片共に発駅は明朝体・着駅はゴシック体の活字が使用されています。


確か、中央線の三鷹以西の国電区間各駅で発売されており、そこそこ需要があった記憶があります。同線に並行して走る京王帝都電鉄に対抗して誕生した割引乗車券でしたがいつの間にか廃止されており、現在はこれに似た割引乗車券はありません。

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