南小谷⇔中土間の硬券乗車券

平成元年1月28日発行の、JR東日本大糸線の南小谷から中土ゆき硬券乗車券です。

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南小谷駅と中土駅は隣駅ですが、さほど需要が見込める区間ではないにもかかわらず、金額式券ではなく、一般式の常備券が設備されていました。
これは南小谷駅がJR東日本の駅であるのに対し、中土駅はJR西日本の駅になるため、同区間の乗車券を単なる金額式にしてしまいますと両社の間での運賃精算業務に支障を来たすことから、敢えて専用の一般式券が設備されたものと思われます。

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こちらは逆のパターンで、同じ日に発行された、JR西日本中土駅からJR東日本南小谷駅ゆきの乗車券です。
同じ区間の乗車券でもJR東日本南小谷駅のものは東京印刷場製B型硬券であるのに対し、JR西日本中土駅のものは大阪印刷場製A型硬券と印刷場が異なっており、全く趣が異なっています。

まだ硬券乗車券が健在だったころ、2つの旅客鉄道会社が跨る区間では、隣駅同士なのに乗車券のデザインが全く異なる現象はよくあることでした。
しかし、硬券が廃止されて券売機券やマルス発行券全盛の現在、会社名や券紙の地紋が異なるものの、素人目に見て違う券が発行されるようなことはなくなっています。

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